欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米大統領演説に安心感も米株高一服

通貨
2020年1月21日 17時25分

21日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。トランプ米大統領の演説で地政学リスクへの警戒は緩和され、円売り基調は継続の見通し。ただ、米国株はいったん調整が見込まれ、株高を手がかりとしたドル買いは後退しそうだ。

米中貿易協議の正式合意などを背景とした前週までのリスク選好ムードが縮小しつつある。21日のアジア市場では、香港の債務格付けの引き下げや中国の新型コロナウィルスによる感染の拡大が嫌気された。それを受け香港ハンセン指数や上海総合指数が大幅安となり、アジア株安を主導。日経平均株価は前日比200円超安の軟調地合いで、警戒の円買いが主要通貨を押し下げる展開に。日銀が金融政策決定会合で緩和的な政策の維持を決定したことで円買いを抑制したものの、ドル・円は110円を割り込んだ後、戻りのペースは鈍い。

この後の海外市場では、本日開催のダボス会議に出席するトランプ大統領が中国やイランとの関係にどう言及するか注目される。特にイランに対しては先の報復措置に対する攻撃を抑制しており、今後対話に向けた姿勢を示すなら一段の緊張緩和に期待感が高まるだろう。ただ、欧米株式先物は時間外取引で弱含んでおり、本日はアジア株安が欧米市場にも波及する見通し。NY株式市場は前週、最高値更新が続いたが、3連休明けの今晩は調整が見込まれる。そのため、ドルは買いが入りづらく110円を回復しても失速する可能性があろう。

【今日の欧米市場の予定】

・18:30 英・9-11月ILO失業率(予想:3.8%、8-10月:3.8%)

・19:00 独・1月ZEW景気期待指数(予想:15.0、12月:10.7)

・19:30 トランプ米大統領演説(スイス・ダボス)

・世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議、24日まで)

《FA》

提供:フィスコ

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