日経平均は大幅続落、物色は消去法的に内需・ディフェンシブ系へ/ランチタイムコメント

市況
2020年2月26日 12時16分

日経平均は大幅続落。248.02円安の22357.39円(出来高概算8億4039万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、コロナウイルスの感染拡大がハイテク企業や製造業のアジアでのサプライチェーンに影響を与えるとの見方が優勢になるなか、米疾病対策センター(CDC)がコロナウイルスの米国での流行を警告したことも嫌気され、主要3指数は揃って大幅に4営業日続落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比605円安の22065円になったが、本日の日経平均はシカゴ日経225先物清算値を上回っての比較的底堅いスタートとなったが、前場中ごろから開始された中国をはじめとしたアジア株式市場も全般軟調となるなか、前日終値からは400円超の下げ幅を確認する場面もあった。

セクターでは、電気ガス業を除く32業種が揃ってマイナスとなるなか、とりわけ鉱業や不動産、空運業の下げが目立った。売買代金上位では、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>、トヨタ自動車<7203>、富士フイルムホールディングス<4901>、三菱UFJ<8306>、ブイキューブ<3681>、三井住友FG<8316>、東京エレクトロン<8035>などが下落。一方で、自己株式の取得を発表したキヤノン<7751>は3%超の上昇となった。

前場の日経平均株価は、節目の22000円を前に下げ渋りをみせるなか、一時割り込んだ200日移動平均線水準では積極的な押し目買いも入った。日経平均は前日から1000円以上下げており、下げ過ぎと捉える向きもいるようだ。一方で、新型肺炎の世界的な感染拡大への警戒感が本格化するなか、国内でも各種イベントの中止や延期が相次いでおり、想定以上に経済下振れ懸念は強まっているだろう。物色の対象としては、東証1部の中小型株やマザーズ銘柄の下げはきつく、総じて内需・ディフェンシブ銘柄に対する消去法的な商いに偏っている。

なお、直近で米VIXや日経VI(ボラティリティーインデックス)が節目の20ptを突破しており、危険水準とされる30ptを窺う展開となっている。これらを受け、株価変動率を参照して資産配分を自動的に決めるリスク・パリティ戦略のファンドとみられる機械的な売りが警戒されるところである。2018年2月や10月のVIXショックの局面でみられたバークレイズ証券によるTOPIX先物に対する大口の売り手口が今週初からはみられており、足元で米VIX指数先物のショートポジションが大きく積み上がっている状況も加味すると、相場の変動率が急騰して同主体による売りがかさむ展開には注意しておきたい。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.