利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 30社選出 <成長株特集>

特集
2020年3月22日 19時30分

本特集では、1月下旬から2月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。第1弾(3月12日配信)第2弾(3月15日配信)に続き、今回は3月12日時点の時価総額が30億円以上300億円未満の東証1部銘柄を対象に、19年10-12月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

下表では、本決算月にかかわらず、19年10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している30社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったのは、マンション向け内装ドア大手のニホンフラッシュ <7820> 。10-12月期(第3四半期)の経常利益は過去最高益を43.2%上回る17.1億円に拡大して着地。中国政府が住宅の内装工事を義務付ける政策を進めるなか、ドアをはじめとする住宅内装システムの受注が大きく伸びた。同社は旺盛な中国住宅需要に対応するため、製造ラインを増設するなど供給体制を強化しており、持続的な成長期待は強い。

2位のテンポイノベーション <3484> は東京周辺の飲食店に特化した店舗賃貸事業を主力とする。10-12月期(第3四半期)は本社オフィスの拡張や人件費の増加で販管費が膨らんだものの、不動産売買事業における売却益の発生で吸収し、売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。今期は株式分割の実施、株主優待制度の新設、配当増額など、新たな投資家層を取り込む動きを活発化させている。

4位にはテンポイノベーションの親会社で東海地盤の携帯電話販売会社であるクロップス <9428> が入った。10-12月期(第3四半期)はテンポイノベの収益拡大に加え、業務見直しによるコスト削減も寄与し、経常利益は3四半期連続の過去最高を達成した。配当の権利付き最終日である27日を前に、期末配当利回りが3.92%と高水準な点にも注目したい。

5位に入った建設ICTの専門企業であるシーティーエス <4345> は国土交通省が建設現場の生産性向上を目指す「i-Construction」を推進するなか、現場事務所用モバイル回線を中心にレンタル・販売が好調だったほか、販管費の削減を進めたことも奏功し、10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比22.5%増の5.6億円に膨らんだ。

続く6位のビーアールホールディングス <1726> は阪神高速道路の大規模修繕工事など手持ちの大型工事が順調に進み、10-12月期(第3四半期)は売上高が前年同期比60.9%増の121億円、経常利益は同58.1%増の9.1億円といずれも業績高変化をみせた。最繁忙期の第4四半期を前に、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗率は77.1%に達しており、業績上振れが期待される。株価は全体急落相場のなかで頑強な動きをみせている。

10位のショーエイコーポレーション <9385> は100円ショップ向け日用雑貨品の販売が好調だったうえ、タイ子会社における原料価格の安定や生産効率化なども寄与し、10-12月期(第3四半期)は実に28四半期ぶりの最高益更新を果たした。3月末は株主優待(クオカード1000円分)と配当の基準日であり、株主還元の切り口でも注目度が高い。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名     上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<7820> ニホンフラ    43.2  1714   1197   25.4   4200   3348  9.3

<3484> テンポイノベ   41.9   308   217   12.3   802   714 19.1

<3328> BEENOS   33.4  2367   1775   73.6   3000   1728  5.1

<9428> クロップス    23.2   621   504   42.2   1872   1316  7.9

<4345> CTS      22.5   560   457    9.0   1700   1559 18.6

<1726> Br.HD    18.4   912   770    4.2   1700   1632 17.8

<6050> イーガーディ   17.6   374   318    1.7   1221   1201 15.2

<6078> バリューHR   17.5   268   228    2.4   825   806 30.8

<3199> 綿半HD     16.8  1087   931   12.2   2811   2506  7.9

<9385> ショーエイ    16.0   203   175   26.3   682   540  9.3

<2003> 日東富士     14.1  1860   1630    0.8   4500   4463  7.6

<6564> ミダック     13.8   445   391   23.5   1346   1090 15.8

<3926> オープンドア   12.9   631   559    3.6   1770   1708 19.7

<6191> エアトリ     12.5   748   665   68.4   1900   1128  9.0

<3661> エムアップ    11.9   245   219   33.3   820   615 29.1

<6333> 帝国電      11.4  1154   1036   15.2   3510   3047  7.3

<2060> フィードワン   10.7  1651   1492    3.3   5300   5131  6.9

<9099> C&Fロジ    10.0  1651   1501    4.6   4500   4301  8.1

<1429> 日本アクア     9.8   627   571   10.0   2100   1909 14.2

<2352> エイジア      9.3   141   129   20.3   445   370 13.3

<3675> クロスマーケ    9.1   720   660    5.0   1330   1267  5.3

<6539> MSジャパン    5.2   564   536   13.8   2014   1770 10.8

<3452> ビーロット     5.2  2481   2359   18.8   4186   3525  2.7

<4767> TOW       5.0   968   922    4.9   2115   2017  7.5

<7192> 日本モゲジS    4.6   436   417    4.1   1201   1154 14.2

<3677> システム情報    2.5   369   360    8.7   1480   1361 11.5

<2477> 手間いらず     2.0   304   298   31.8   1164   883 30.2

<9368> キムラユニテ    1.7   828   814    6.9   2600   2433  6.9

<3925> ダブスタ      0.6   330   328   26.5   1108   876 28.9

<3901> Mラインズ     0.4   229   228   13.1   1000   884 24.3

※ 2019年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

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