30日の米国市場ダイジェスト:NYダウ690ドル高、新型ウイルス対抗ワクチンへの期待高まる

市況
2020年3月31日 7時59分

■NY株式:NYダウ690ドル高、新型ウイルス対抗ワクチンへの期待高まる

米国株式相場は反発。ダウ平均は690.70ドル高の22327.48ドル、ナスダックは271.77ポイント高の7774.15ポイントで取引を終了した。月末、期末のリバランスでの買いが散見されたほか、米連邦準備制度理事会(FRB)による流動性供給や米国政府による過去最大規模の経済支援策が成立したこと、新型コロナウイルス対抗ワクチン開発や試験が速やかに進むとの期待を受けた買いが広がり、終日堅調推移となった。原油価格が20ドル割れと18年ぶり安値となり、一時上値を抑えたものの、引けにかけ原油が20ドル台を回復すると上昇幅を一段と拡大した。セクター別では医薬品・バイオテク、ソフトウェア・サービスが大幅上昇となった一方で、自動車・自動車部品が下落した。

製薬大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は、新型コロナウイルス対抗ワクチンの臨床試験を9月までに始める方針を示し大幅上昇。また、薬品・医療機器のアボットラボラトリーズ(ABT)は、同社の5分間で結果が確認できる新型ウイルス検査キットが米食品医薬品局(FDA)により承認を受けたと発表すると大幅上昇した。検索エンジンのアルファベット(GOOGL)は、アナリストによる投資判断引き上げで上昇。一方で、百貨店大手のコールズ(KSS)は自社株買いを中断し、配当計画の見直しを発表して下落。また、ホテル大手のマリオット(MAR)は、米国のロックダウン期間の延長見通しやアナリストによる投資判断引き下げで下落した。

米国のトランプ大統領は4月中旬の復活祭(イースター)までの経済活動の再開を期待するとしてきたが、全米のウイルス蔓延に収束の兆しが見られず、外出自粛要請を4月末まで延長する方針を示した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:独経済の深刻なリセッション織り込むユーロ売り

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は108円29銭まで上昇後、107円66銭まで反落して107円86銭で引けた。米国政府による過去最大規模の経済救済策が成立したことに加えて、米連邦準備制度理事会(FRB)の大規模支援策で金融安定期待も広がり、さらに、新型コロナウイルスの治療ワクチン開発の進展期待にドル買い・円売り優勢で始まった。その後、米・3月ダラス連銀製造業活動指数が過去最低を記録したことを嫌気したドル売りが再燃し、上値を抑制した。

ユーロ・ドルは、1.1062ドルから1.1010ドルまで下落して1.1042ドルで引けた。ドイツ経済の深刻なリセッション予想を警戒したユーロ売りが続いた。ユーロ・円は119円50銭から118円80銭まで下落。ポンド・ドルは1.2441ドルから1.2354ドルまで下落。ドル・スイスは0.9563フランから0.9611フランまで上昇した。

■NY原油:続落で20.09ドル、原油安阻止の具体案なく一時19.27ドル

NY原油先物5月限は続落(NYMEX原油5月限終値:20.09 ↓1.42)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-1.42ドルの1バレル=20.09ドルで取引を終えた。取引レンジは19.27ドル-20.93ドル。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が原油について電話会談を行なったが、原油価格の下落を阻止するための具体案は出なかった(対話継続)との見方で、原油先物は一時19.27ドルまで下落。その後、株高を意識して20ドル台を回復した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 22.04ドル +0.44ドル(+2.04%)

モルガン・スタンレー(MS) 34.84ドル +0.83ドル(+2.44%)

ゴールドマン・サックス(GS)159.62ドル +1.28ドル(+0.81%)

インテル(INTC) 55.49ドル +3.12ドル(+5.96%)

アップル(AAPL) 254.81ドル +7.07ドル(+2.85%)

アルファベット(GOOG) 1146.82ドル +36.11ドル(+3.25%)

フェイスブック(FB) 165.95ドル +9.16ドル(+5.84%)

キャタピラー(CAT) 111.71ドル +6.27ドル(+5.95%)

アルコア(AA) 6.07ドル -0.48ドル(-7.33%)

ウォルマート(WMT) 115.19ドル +5.61ドル(+5.12%)

スプリント(S) 8.44ドル +0.15ドル(+1.81%)

《SF》

提供:フィスコ

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