2日の米国市場ダイジェスト:NYダウ469ドル高、原油反発で投資家心理が改善

市況
2020年4月3日 7時58分

■NY株式:NYダウ469ドル高、原油反発で投資家心理が改善

米国株式相場は反発。ダウ平均は469.93ドル高の21413.44ドル、ナスダックは126.73ポイント高の7487.31ポイントで取引を終了した。米労働省が発表した週次新規失業保険申請件数が、過去最高を記録した前週のほぼ2倍に跳ね上がり664.8万件に達したことから、売りが先行した。その後、トランプ大統領がツイートで、ロシアとサウジアラビアが減産する見込みだと伝えると、原油価格が30%超急騰。18年ぶりの安値からの回復で、エネルギー関連企業の収益悪化懸念が後退し、上昇に転じた。セクター別ではエネルギーが大幅上昇した一方、自動車・自動車部品や消費者サービスは下落した。

原油反発を好感し、石油大手のエクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)、コノコフィリップス(COP)などは軒並み上昇。一方、米国で上場している中国のコーヒーチェーン、ラッキンコーヒー(LK)は、社内調査で最高財務責任者(COO)が2019年の売上を改ざんしていたことが発覚したと発表し急落した。小売りのコールズ(KSS)は、米格付け会社ムーデイーズが同社の格付見通しをネガティブに変更したことが嫌気された

米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、米国経済がすでに「景気後退入りしていることはほぼ明らか」とし、その長さはウイルス蔓延の行方次第だとの見解を示した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:原油価格の大幅反発を意識してドル強含み

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円02銭まで下落後、108円09銭まで上昇して107円85銭で引けた。米国の週次新規失業保険申請件数は664.8万件と過去最多に達し、経済悪化への警戒感が広がり、ドル売り・円買いが優勢で始まった。その後、トランプ大統領がロシアとサウジアラビアの減産を示唆したことを背景にした原油価格の大幅反発で投資家心理が改善したため、ドル買い・円売りが強まった。

ユーロ・ドルは、1.0915ドルから1.0821ドルまで下落して1.0865ドルで引けた。域内の景気悪化を織り込むユーロ売りが継続。ユーロ・円は116円35銭まで下落後、117円49銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.2455ドルから1.2349ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9666フランから0.9750フランまで上昇した。

■NY原油:大幅反発で25.32ドル、ロシアなどの減産観測で一時27ドル台に急騰

NY原油先物5月限は大幅反発(NYMEX原油5月限終値:25.32 ↑5.01)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+5.01ドルの1バレル=25.32ドルで取引を終えた。取引レンジは20.76ドル-27.39ドル。サウジアラビアとロシアは減産を検討するとの思惑や、中国政府は石油備蓄の増強に向けて購入を開始しているとの一部観測を背景に短期筋などからまとまった規模の買いが入った。2日のアジア市場から買いが優勢となり、ニューヨーク市場の午前中に27ドル台前半まで急騰する場面があった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 20.57ドル +0.80ドル(+4.05%)

モルガン・スタンレー(MS) 33.90ドル +2.28ドル(+7.21%)

ゴールドマン・サックス(GS)149.93ドル +4.64ドル(+3.19%)

インテル(INTC) 54.35ドル +2.47ドル(+4.76%)

アップル(AAPL) 244.93ドル +4.02ドル(+1.67%)

アルファベット(GOOG) 1120.84ドル +15.22ドル(+1.38%)

フェイスブック(FB) 158.19ドル -1.41ドル(-0.88%)

キャタピラー(CAT) 116.74ドル +5.39ドル(+4.84%)

アルコア(AA) 6.08ドル -0.17ドル(-2.72%)

ウォルマート(WMT) 118.65ドル +4.51ドル(+3.95%)

《SF》

提供:フィスコ

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