前場に注目すべき3つのポイント~富士フイルムやデンカなどコロナに関連する銘柄への物色継続

市況
2020年4月3日 8時47分

3日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:富士フイルムやデンカなどコロナに関連する銘柄への物色継続

■前場の注目材料:SANKYO、20/3下方修正 営業利益121億円←160億円

■デンカ、「アビガン」原料を来月生産、抗インフルウイルス薬

■富士フイルムやデンカなどコロナに関連する銘柄への物色継続

3日の日本株市場は、米株高の流れを受けて、買い先行で始まろう。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、今週末の更なる感染拡大が警戒されるため、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれよう。

2日の米国市場はNYダウが469ドル高と反発した。上昇の一因はトランプ大統領がツイートで、ロシアとサウジアラビアが減産する見込みだと伝えたことに反応した原油相場の上昇。原油相場の急伸は安心感にはつながるだろうが、幅広いセクターへの支援材料にはなりづらく、株価反応は限定的とみられる。

シカゴ日経225先物清算値は大阪比220円高の18080円であり、まずはこれにサヤ寄せする格好となるが、その後は18000円処での攻防といった流れになりそうである。物色の流れとしては引き続き、新型コロナウイルスに関連したセクターやテーマ株になりそうだが、主力処では富士フイルム<4901>に関心が集まりやすいだろう。

同社は、新型コロナウイルスに対する治療効果が期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」の増産に向け、調達先を増やすと伝えられており、新たにデンカ<4061>から原料を調達することが決まったようである。その為、富士フイルムのほか、デンカへの関心が高まることになる。値ごろ感からは低迷しているデンカに短期的な値幅取り狙いの資金が集中する可能性がありそうだ。

その他、マスクや治療薬、医療設備といったところや、自粛長期化を背景としたテレワーク、システムのほか、巣ごもり消費に関連する食品やサービスなどが循環的に手掛けられそうである。これらに関するテーマ株等については、一時的なテーマにとどまらず、長期化する可能性もあるため、大きく調整する局面においては、押し目を狙う動きも強そうである。

■SANKYO、20/3下方修正 営業利益121億円←160億円

SANKYO<6417>は、2020年3月期業績予想の修正を発表。売上高は従来の990億円から780億円に、営業利益は160億円から121億円に下方修正した。2021年1月末に向け、旧規則機から新規則機への入替需要が顕在化する時期にさしかかるが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、当面の新台入替の時期を遅らせる等の動きも出てきているようだ。

■前場の注目材料

・米長期金利は低下

・日銀のETF購入

・日米欧の大型財政出動

・株安局面での自社株買い

・来期の業績回復期待

・住友化学<4005>石化生産の全工程デジタル化、シンガポール1プラントで

・三菱自<7211>国内工場を休止、車市場の需要減に対応

・デンカ<4061>「アビガン」原料を来月生産、抗インフルウイルス薬

・日本光電<6849>群馬の拠点停止、人工呼吸器、13日に再開予定

・三井物産<8031>宇宙関連ビジネス拡大、米スペースフライト買収

・東芝<6502>東芝の車載2次電池、日産・三菱自が軽に搭載

・住友化学<4005>米バイオベンチャーに出資、合成生物学を活用

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・09:30 豪・2月小売売上高(前月比予想:+0.4%、1月:-0.3%)

・10:45 中・3月財新サービス業PMI(予想:39.0、2月:26.5)

《SF》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.