明日の株式相場戦略=緊急事態宣言の行方を注視、農業関連など物色も

市況
2020年4月6日 18時46分

この日の東京株式市場は、日経平均株価が前週末に比べ756円高と大幅高となった。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に政府が「早ければ7日にも緊急事態宣言を行う」との報道が流れ、外国人投資家などが買い戻しを入れたとの観測が強い。

緊急事態宣言は、外出自粛の要請にとどまるとみられており、宣言が行われても現在と同様に取引所は開かれ株式の売買は通常通り行われる見通しだ。ただ、一部外国人からは「万が一にでも証券取引所が閉鎖されることを嫌がり、利益確定の買い戻しを入れる動きもあったようだ」(市場関係者)との見方が出ている。

明日にも緊急事態宣言が行われるとみられ、100兆円規模といわれる史上最大規模の緊急経済対策が打ち出されるとの観測が出ている。これは市場の予想を上回るものであり、前向きにとらえられる可能性がある。

この日の個別株では、マスク関連の興研<7963>や重松製作所<7980>がストップ高となるなど、個人投資家を中心に物色意欲が戻ってきている。当面は、依然として国内および米国などの感染者数の推移が注目ポイントだが、米国の恐怖指数「VIX」が先週末時点では50を割り込んできていることも安心感を呼んでいる。

市場では、中国からの農産物輸入が減少し、野菜価格が高騰するのではとの思惑から農業総合研究所<3541>やカネコ種苗<1376>といった「農業関連株」に物色の矛先を向ける動きも出ている。明日にもと予想される「緊急事態宣言」を経て、相場の物色の流れが変わるかどうかが注目される。

(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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