8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ779ドル高、サンダース氏の大統領選撤退を材料視

市況
2020年4月9日 7時45分

■NY株式:NYダウ779ドル高、サンダース氏の大統領選撤退を材料視

米国株式相場は上昇。ダウ平均は779.71ドル高の23433.57ドル、ナスダックは203.64ポイント高の8090.90ポイントで取引を終了した。米国経済の早期再開期待や第4弾経済支援策への期待から買いが先行した。NY州などで新型コロナウイルスの感染者・死亡者数がピークに達しつつあることも引き続き好感された。その後、民主党大統領候補で急進派で社会主義者として知られるサンダース氏が大統領選撤退を発表したほか、ロシアが原油協調減産で合意したとする報道を受けた原油価格の急伸を受けて上昇幅を広げた。セクター別では自動車・自動車部品や不動産、エネルギーが大きく上昇した一方で、電気通信サービスの上昇は小幅にとどまった。

ソーシャルネットワーキングのピンタレスト(PINS)は、第1四半期の見通しがアナリスト予想を上回ったことが好感され大幅高。大手航空会社のアメリカン航空(AAL)やユナイティッド航空(UAL)は、新型ウィルスの状況好転が視野に入ってきたとの政府の発表で、凍結していた旅行産業再開への期待が高まり軒並み上昇した。ジーンズメーカーのリーバイ・ストラウス(LEVI)は、7日引け後に発表した第1四半期決算が予想を上回り上昇。一方で、ネット動画配信大手ネットフリックス(NFLX)は、バンク・オブ・アメリカが加入者減少を予想し売られた。

検索サイトのグーグルは、セキュリティやプライバシーを理由に、同社従業員にビデオ会議サービスのズームビデオ(ZM)のアプリ利用を禁じたことが明らかとなった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米国の第4弾支援策や早期経済再開期待でリスクオン

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円10銭まで上昇後、108円60銭まで反落して108円85銭で引けた。新型ウイルス対処で、米国が第4弾支援策を検討していることや、感染症の専門家で、米政権のコロナウイルス対策本部の主要メンバーのひとりであるファウチ氏が現時点での死亡者数が従来予想されていた20万人を下回る可能性がありピークに近いとの考えを示したため早期の経済再開への期待にリスク選好の動きが強まった。株式相場の失速で一時リスク選好の動きが後退したが、協調減産の可能性を期待した原油高や民主党候補サンダース氏の大統領選撤退を受けた株高に連れ、リスク選好の動きが再燃して引けた。

ユーロ・ドルは、1.0888ドルまで上昇後、1.0850ドルまで下落して1.0855ドルで引けた。経済支援策を巡りユーロ圏の財務相が合意ができず失望感からユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は118円69銭まで上昇したのち、117円94銭まで下落。ポンド・ドルは1.2354ドルから1.2420ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9690フランから0.9724フランまで上昇した。

■NY原油:反発で25.09ドル、大規模な減産への期待残る

NY原油先物5月限は反発(NYMEX原油5月限終値:25.09 ↑1.46)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+1.46ドルの1バレル=25.09ドルで取引を終えた。取引レンジは23.74ドル-26.45ドル。米エネルギー情報局(EIA)がこの日発表した週間在庫統計によると、原油在庫は予想を上回る大幅な増加を記録したが、米国株高を意識した買いが入ったようだ。原油需要の世界的な減少は織り込み済み。主要産油国による大規模な減産への期待は残されており、原油先物は下げ渋り、時間外取引で一段高となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 23.45ドル +1.31ドル(+5.92%)

モルガン・スタンレー(MS) 39.37ドル +2.43ドル(+6.58%)

ゴールドマン・サックス(GS)176.96ドル +10.94ドル(+6.59%)

インテル(INTC) 58.98ドル +0.58ドル(+0.99%)

アップル(AAPL) 266.07ドル +6.64ドル(+2.56%)

アルファベット(GOOG) 1210.28ドル +23.77ドル(+2.00%)

フェイスブック(FB) 174.28ドル +5.45ドル(+3.23%)

キャタピラー(CAT) 127.40ドル +5.48ドル(+4.49%)

アルコア(AA) 7.26ドル +0.23ドル(+3.27%)

ウォルマート(WMT) 121.84ドル -0.15ドル(-0.12%)

《SF》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.