前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年6月3日 5時30分

■サイバーセキ <4493>  24,240円 (+2,150円、+9.7%)

サイバーセキュリティクラウド <4493> [東証M]が続急伸。1日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家がより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。なお、効力発生日は7月1日。

■駅探 <3646>  598円 (+50円、+9.1%)

駅探 <3646> [東証M]が急反発。同社は電車の乗換案内など経路検索サービスを展開しており、法人向けライセンス販売や広告など中心に収益を確保している。1日取引終了後、通信やデータセンター事業などを営むTOKAIコミュニケーションズ(静岡市)とMaaS(Mobility as a Service)領域を核とした業務提携で基本合意したことを発表、これによる業容拡大期待が買いを呼び込む格好となった。また同日、同社は筆頭株主であるCEホールディングス <4320> から出ていた全取締役の解任を求める株主提案に反対することを決定したと発表。今月29日予定の株主総会に向け株主の委任状争奪戦に発展する可能性も取り沙汰された。

■ユーグレナ <2931>  812円 (+67円、+9.0%)

ユーグレナ <2931> が続急伸。同社が1日、ユーグレナの特有成分パラミロンの摂取が、寿命延伸と加齢による運動機能の低下を抑制する研究結果を確認したと発表したことが買い材料視された。

■Hamee <3134>  1,473円 (+121円、+9.0%)

Hamee <3134> が続急伸。2日、クラウド(SaaS)型ECプラットフォーム「ネクストエンジン」の総契約数が4000社を突破したと発表しており、これが好感された。ネクストエンジンは、08年にサービスをスタートさせたプラットフォーム。自社ネットショップ運営の強みを生かした機能開発や、13年に公開したAPIによりプラットフォーム化を実現し、契約数を増加させているという。

■AIins <4488>  27,030円 (+2,170円、+8.7%)

AI inside <4488> [東証M]が5連騰で上場来高値を更新した。同社は1日、自社で提供しているAI-OCRサービス「DX Suite」が3000契約を突破したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。「DX Suite」は、独自のAI(人工知能)技術を導入し、従来のOCRでは困難とされた手書き文字を高精度に読み取り、これまで人が手入力で行なっていたデータ化業務を自動化することができるサービス。今年4月1日には2000契約を突破したことを明らかにしており、わずか2ヵ月間で1000契約も増えたことになる。

■テクマト <3762>  3,665円 (+245円、+7.2%)

テクマトリックス <3762> が3連騰。1日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。株式の取引をしやすい環境を整えることで、流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。なお、効力発生日は7月1日の予定。同時に、子会社NOBORIがエムスリー <2413> と共同で運営する医用画像診断支援AIプラットフォーム事業でエルピクセル(東京都千代田区)と業務提携すると発表。エルピクセルが手掛ける医用画像解析ソフト「EIRL aneurysm(エイル アニュリズム)」を同プラットフォームの第1号サービスとして提供開始すると発表しており、これも好材料視された。

■ブイキューブ <3681>  1,302円 (+59円、+4.8%)

ブイキューブ <3681> が一時、1日比192円(15.4%)高で7連騰。1日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を5億円から5億7500万円(前期2億8400万円の赤字)へ、最終利益を2億5500万円から5億3500万円(前期比15.7倍)へ上方修正したことが好感された。注力事業の一つである製薬業界向けセミナーの延期が多数発生していることや、「テレキューブ」を中心としたアプライアンス事業で商談の延期や納品の遅延が多数発生していることから、売上高は72億3700万円から72億100万円(同13.1%増)へ下方修正した。ただ、在宅勤務が急速に浸透したことでWeb会議「V-CUBE ミーティング」の新規受注やプランアップの申し込みが相次いでいることや、就職説明会や株主総会などのオンラインソリューションの需要が急拡大しており、これら収益性の高いサービスが堅調に推移していることが利益を押し上げる見込み。また、シンガポール子会社の清算方針を決定したことに伴い、繰延税金資産を計上する見込みとなったことも最終利益を押し上げる。

■アンリツ <6754>  2,231円 (+98円、+4.6%)

アンリツ <6754> は大幅高で4日続伸。SMBC日興証券が1日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3000円から3700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、従来市場コンセンサスと思われた「市場規模の5Gピークは4Gピーク並み」に既に到達しつつあること、現在のロードマップが通信測定器需要がまだ序盤にあることなどを考慮すると、従来市場のブルシナリオだった「市場規模は4Gピークを大きく上回る」の蓋然性が高まったと判断。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し21年3月期の営業利益予想は211億円から207億円へ引き下げたが、22年3月期は230億円から279億円へ大幅に引き上げている。

■ワークマン <7564>  9,520円 (+390円、+4.3%)

ワークマン <7564> [JQ]が3日続伸。1日の取引終了後に発表した5月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比19.4%増と32ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。新型コロナウイルス感染症対策として、ピーク時の時短営業や土日・休日の臨時休業を実施したものの、気温の上昇により冷感素材のコンプレッションウェアや長袖Tシャツ、サマーカーゴパンツなどの需要が高まった。なお、全店売上高は同22.2%増だった。

■FCC <7296>  1,945円 (+61円、+3.2%)

エフ・シー・シー <7296> が大幅続伸。1日の取引終了後、ホンダ <7267> の「FIT e:HEV」に搭載されるオーバードライブクラッチアッセンブリーを新規に受注したと発表しており、これが好感された。鈴鹿製作所に納入予定で、前年12月から量産を開始しているという。

■フロンテオ <2158>  934円 (+28円、+3.1%) 一時ストップ高

FRONTEO <2158> [東証M]が2日も大幅高に買われた。4月に入ってから急激な上値追いが始まったが、4月1日時点の終値は191円、そこから2ヵ月で株価は5倍以上となった。人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を展開するが、創薬支援AIシステムを活用した新型コロナウイルス感染症の研究成果を発表するなど、持ち前の独自技術をライフサイエンス分野に広げている。直近では、日本マイクロソフトと連携してクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上でKIBITを活用した製品の提供開始なども材料視された。株式需給面では、ここ大手外資系証券経由で大口の空売り残が積み上がっていたこともあり、踏み上げ相場の様相が強まった。

■ステムリム <4599>  675円 (+17円、+2.6%)

ステムリム <4599> [東証M]が3日続伸。2日付の化学工業日報で、「皮膚の難病である表皮水疱症の遺伝子治療について、3年以内に臨床試験を開始する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、独自の「再生誘導」技術で表皮水疱症の症状を緩和する薬剤候補が第2相試験まで進んだものの、完治にはいたらないことから、この手法とは別に、完治を目指す遺伝子治療を実用化するという。また、マウス実験では有効性を証明しており、外部との提携を前提に研究を進めるとしている。

■みらかHD <4544>  2,569円 (+36円、+1.4%)

みらかホールディングス <4544> が3日続伸。5日・25日・75日移動平均線が収れんする2500円近辺のもみ合いを上放れてきた。臨床検査薬の大手で新型コロナウイルス関連の一角としてもマーケットの注目度が高い。1日取引終了後、同じく臨床検査を手掛けるビー・エム・エル <4694> と共同で新型コロナウイルスの抗体検査の受託を同日から開始したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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