話題株ピックアップ【昼刊】:三菱UFJ、レーザーテク、トヨタ

注目
2020年6月8日 11時38分

■gumi <3903>  1,033円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率2位

gumi<3903>がストップ高に買われ年初来高値を更新した。前週末5日取引終了後、集計中の20年4月期の連結業績予想について、売上高が194億6700万円から198億2700万円(前の期比6.7%減)、営業利益が16億9700万円から22億2500万円(前の期は14億3000万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。既存の主力タイトルが好調さを維持しているほか、昨年11月14日に配信を開始した「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」(スクウェア・エニックス配信)がグローバル的に好調に推移したことが貢献した。また、費用対効果を重視したプロモーション施策の実施による広告宣伝費の減少なども増益に寄与した。

■朝日ネット <3834>  1,379円  +178 円 (+14.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位

朝日ネット<3834>は大口の買い注文にカイ気配で始まる人気となり、一時18%高の1417円と値を飛ばし、上場来高値を連日で更新した。独立系のインターネット接続サービス大手で「ASAHIネット」を運営するが、企業のリモートワーク導入やIoT普及を背景に法人向けで需要獲得が進展し業績を後押ししている。ここ最近は、リモート需要がビジネスだけでなく冠婚葬祭にまで広がっており、ネット接続ニーズの急拡大が中期的に同社の商機につながるとみられている。また、クラウド型教育支援サービス「manaba」を展開しており、オンライン教育の市場拡大でこちらも収益貢献が期待される状況にある。

■ソリトンシステムズ <3040>  1,581円  +140 円 (+9.7%)  11:30現在

ソリトンシステムズ<3040>が急動意、一時10%ので1585円まで上値を伸ばし年初来高値を更新した。時価は2018年5月以来約2年ぶりの高値圏に浮上している。売上高の9割をITセキュリティー部門で占める。新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、企業のテレワーク導入が加速するなか、従業員が私物の情報端末などを業務に使うBYOD(ブリング・ユア・オウン・デバイス)にも対応したソリューション「SecureAccess」を展開しており、注目を集めている。文部科学省が主導するGIGAスクール構想では、強固な無線LAN認証が可能な「NetAttest」シリーズをリリース、こちらも注目度が高い。

■国際石油開発帝石 <1605>  799円  +33 円 (+4.3%)  11:30現在

国際石油開発帝石<1605>が一時4%を超える上昇で800円台に乗せたほか、石油資源開発<1662>やJXTGホールディングス<5020>などが軒並み上昇している。世界経済の再生期待を背景に、ここにきて原油市況の戻り足が顕著だ。WTI原油先物価格は前週末終値ベースで2ドルを超える大幅高で1バレル=40ドル台目前まで水準を切り上げた。これを背景に米国株市場ではエネルギーセクターに買いが集まり、エクソンモービルが8%超の急騰をみせたほか、シェブロンも活況高を演じた。東京市場でも原油市況上昇が株価にポジティブに働く資源開発や石油関連に投資マネーが誘導されている。

■三菱UFJ <8306>  482.1円  +19.5 円 (+4.2%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が5日続伸とメガバンクの戻り足が強まっているほか、第一生命ホールディングス<8750>など生保株も大幅に買い優勢の展開となっている。前週末の米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が軒並み上昇し、NYダウの大幅高を後押しした。新型コロナウイルスの感染拡大による景気の落ち込みも、トランプ政権の財政出動やFRBの超金融緩和政策を背景に回復色を強め、前週末に発表された5月の米雇用統計は大方の予想を覆す好調な内容だった。これを受けて米10年債利回りも急上昇、前週末終値ベースで0.9%台に乗せてきた。東京市場でも米国事業を展開する金融セクターの株価に追い風となっている。

■レーザーテック <6920>  9,780円  +330 円 (+3.5%)  11:30現在

レーザーテック<6920>が大幅高で上場来高値を更新したほか、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が軒並み高に買われている。世界的な景気底入れ期待が半導体市況の回復思惑にもつながっており、前週末の米国株市場ではアプライドマテリアルズやマイクロンテクノロジーなどをはじめ半導体関連株が一斉高、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4連騰で史上最高値を更新している。東京市場でもこの流れが波及し、海外投資家などの実需買いが株価を押し上げる格好となっている。

■セリア <2782>  3,635円  +110 円 (+3.1%)  11:30現在

セリア<2782>が反発している。前週末5日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.3%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。客単価が同8.0%増と大幅に伸長したほか、前月に落ち込んだ客数も同0.3%増と微増となった。なお、全社売上高は同12.5%増だった。

■オリエンタルランド <4661>  15,515円  +195 円 (+1.3%)  11:30現在

オリエンタルランド<4661>が続伸している。前週末5日の取引終了後、ベンチャーなどへの出資を行う100%子会社オリエンタルランド・イノベーションズを同日付で新たに設立したと発表しており、これが好感されている。新会社は、ベンチャー企業が持つイノベーションをもたらす技術やアイデアと、OLCグループが持つ資源を融合することで、同社の企業理念である「夢・感動・喜び・やすらぎ」のある社会づくりに寄与する事業創出活動を行うことが目的という。投資は、グループ事業に密接に関わる領域やグループ事業にも影響のある社会的課題を解決する領域、グループ企業理念に合致する領域、またはグループ事業の課題解決や将来の備えに関わる領域に行うとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,125円  +58 円 (+0.8%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が揃って上値指向を強めている。世界的な株高に加え、リスクオンの波は為替市場にも及び、ここにきてドル買い・円売りの流れが顕著となっている。足もとは1ドル=109円台後半まで円安が進行しており、これを受けて輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算改善の思惑から買いを引き寄せる形となっている。トヨタの21年3月期想定為替レートは1ドル=105円で実勢よりも4円以上円高に設定されており、大幅な差益が生じる。

■ポールHD <3657>  979円  -119 円 (-10.8%)  11:30現在  東証1部 下落率3位

5日に決算を発表。「2-4月期(1Q)経常は7%減益で着地」が嫌気された。

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が6月5日大引け後(15:30)に決算を発表。21年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益は前年同期比7.0%減の6.5億円に減り、2-7月期(上期)計画の15.6億円に対する進捗率は41.7%となり、5年平均の41.7%とほぼ同水準だった。

⇒⇒ポールHDの詳しい業績推移表を見る

■レオパレス21 <8848>  241円  -16 円 (-6.2%)  11:30現在  東証1部 下落率6位

5日に発表した「株主優待制度を廃止」が売り材料。

株主優待制度を廃止。20年3月末基準日分も行われない。

■伊藤園 <2593>  6,000円  -320 円 (-5.1%)  11:30現在

伊藤園<2593>が大幅続落している。5日取引終了後、20年4月期の連結最終利益を従来予想の142億円から77億円(前の期比46.8%減)へ大幅下方修正しており、これが弱材料視されたようだ。新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛で個人消費が落ち込んだことに加え、一部店舗休業など営業自粛を余儀なくされたことが響いた。また、業績不振の米国コーヒー豆製造販売会社Distant Lands Tradingにかかる減損損失を計上したことも利益を大きく圧迫した。

■日本駐車場開発 <2353>  145円  -2 円 (-1.4%)  11:30現在

日本駐車場開発<2353>が軟調。前週末5日の取引終了後、20年7月期の連結業績予想について、売上高を260億円から230億円(前期比5.7%減)へ、営業利益を45億円から27億円(同35.1%減)へ、純利益を28億4000万円から13億円(同54.0%減)へ下方修正したことが嫌気されている。世界各地で実施された移動自粛などによる影響で、時間貸し駐車場の利用者数が減少したことに加えて、緊急事態宣言を受けてグループが展開するスキー場事業及びテーマパーク事業で、4月中旬から自主的に休業していたことが響く見通し。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年8月~20年4月)決算は、売上高186億9300万円(前年同期比1.8%減)、営業利益29億3300万円(同17.8%減)、純利益15億6000万円(同31.6%減)だった。

■アクロディア <3823>  292円  +80 円 (+37.7%) ストップ高   11:30現在

アクロディア<3823>がストップ高に買われている。この日の寄り前、塩野義製薬<4507>が国内向けに研究用試薬として販売する「新型コロナウイルス IgG/IgM抗体検出キット」に関して、販売契約を締結したと発表しており、これが好感されている。同製品の販売は、生活習慣病リスクの血液検査に関する業務提携先であるマイクロブラッドサイエンス(東京都千代田区)の紹介を受けて開始する。同製品は10分で測定結果の判定が可能であることや、目視判定のため専用の測定機器が不要であること、血清・血漿・全血のいずれの検体でも測定可能であることなどが特徴としている。

■ナノキャリア <4571>  385円  +80 円 (+26.2%) ストップ高   11:30現在

ナノキャリア<4571>がストップ高の385円に買われ年初来高値を更新している。午前10時ごろ、創業者の一人で、サイエンティフィック・アドバイザリーボード委員長でもある片岡一則教授(東京大学名誉教授・特任教授/ナノ医療イノベーションセンターセンター長)らが6月4日に発表したミセル化ナノ粒子技術を用いた新型コロナウイルスワクチン開発のバックアップを行うと発表しており、これが好感されている。同件は、ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)と東京都医学総合研究所が、ミセル化ナノ粒子による核酸デリバリー技術を用いた新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンの共同研究開発を開始するというもので、これまでの実績をもとにmRNAワクチン製剤の最適化を半年以内に達成できるという。ナノキャリアは、デリバリー技術のライセンス及び出資先でもあるアキュルナを通じ、ミセル化ナノ粒子のGMP対応などを含めた臨床開発の経験を生かしてバックアップを行うとしている。

●ストップ高銘柄

ワイエスフード <3358>  330円  +80 円 (+32.0%) ストップ高   11:30現在

ハウテレビジョン <7064>  2,350円  +400 円 (+20.5%) ストップ高   11:30現在

オウケイウェイヴ <3808>  614円  +100 円 (+19.5%) ストップ高   11:30現在

朝日放送HD <9405>  956円  +150 円 (+18.6%) ストップ高   11:30現在

など、13銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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