話題株ピックアップ【昼刊】:テラ、LIXILビバ、東エレク
■クオールHD <3034> 1,345円 +168 円 (+14.3%) 11:30現在 東証1部 上昇率7位
クオールホールディングス<3034>が急伸している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「調剤薬局大手のクオールは、新型コロナウイルス感染者が滞在した部屋を消毒するオゾン発生器を医療機関向けに発売した」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、一定濃度のオゾンにウイルスを約1時間さらすと、感染力がほぼなくなるという実験結果を受けて販売を決めたという。機械メーカーのタムラテコ(大阪府東大阪市)が製造し、クオールが全国の薬局約800店舗を通じて医療機関に販売するとしている。
■テラ <2191> 1,937円 +109 円 (+6.0%) 11:30現在
テラ<2191>が急伸。東大発の創薬ベンチャーで樹状細胞ワクチン分野で独自技術を有し、新型コロナウイルス肺炎に対する間葉系幹細胞を用いた治療法の開発にもマーケットの注目が集まっている。株価は4月下旬から人気化し、需給相場の様相を強めるなか底値から既に20倍以上に大変貌している。8日取引終了後に発表した20年12月期第1四半期(1~3月)決算は営業損益が9900万円の赤字と前年同期実績の1億8200万円の赤字から損失幅が縮小した。ここバイオ関連株全般に物色の矛先が向かうなか、同社株の値幅取りを狙った投機資金の流入が引き続き活発となっている。
■オープンハウス <3288> 3,320円 +175 円 (+5.6%) 11:30現在
オープンハウス<3288>は大幅続伸し、年初来高値を更新している。8日取引終了後、主力とする戸建関連事業の足もとの業績動向を発表。新型コロナウイルス感染症の影響で4月の仲介契約件数は大きく落ち込んだものの5月は急回復しており、これを好感する買いが入っている。戸建て住宅の仲介契約件数は、4月が前年同期比で39.1%減少したものの、5月は43.0%増と急改善した。新型コロナウイルスの感染防止のため、家族が揃って自宅で過ごす時間が増えたことや企業のテレワーク推進で、部屋数の多い戸建てを求める顧客が増えているという。仲介契約件数の4月と5月の累計は1.4%増となった。
■LIXILビバ <3564> 2,593円 +87 円 (+3.5%) 11:30現在
LIXILビバ<3564>とアークランドサカモト<9842>がともにカイ気配スタートで大幅高。きょう付けの日本経済新聞で「LIXILグループはホームセンターを運営する上場子会社のLIXILビバを売却する方針を固めた。ホームセンター大手のアークランドサカモトがビバに実施するTOB(株式公開買い付け)に応じ、53%を保有するビバ株をすべて売却する」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。LIXILビバは、トステム(旧トーヨーサッシ)の子会社として1977年に設立されたビバホームが前身で、業界再編を経てLIXILグループ<5938>の子会社となった。関東地方を中心にホームセンターチェーン「ビバホーム」「スーパービバホーム」を102店舗(20年3月期末)展開している。一方、アークランドサカモト<9842>は新潟県を地盤とするホームセンターチェーンで、「ムサシ」業態などを展開している。報道に関してLIXILグは、「当社が発表したものではない。本件については本日開催の取締役会に付議する予定であり、決定した場合には速やかに公表する」とコメントしている。
■日清製粉グループ本社 <2002> 1,780円 +29 円 (+1.7%) 11:30現在
日清製粉グループ本社<2002>は3日続伸。子会社の日清フーズが8日、家庭用小麦粉の製品価格を9月1日出荷分から約1~2%値上げすると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入っている。輸入小麦の政府売り渡し価格が4月1日に改定されたほか、人件費なども上昇しており、これらの価格変動は企業努力だけでは吸収できないとして値上げに踏み切るという。
■アイカ工業 <4206> 3,350円 +35 円 (+1.1%) 11:30現在
アイカ工業<4206>が続伸している。8日の取引終了後、19年1月に発売した抗ウイルスメラミン化粧板「アイカウイルテクト」について、ネココロナウイルスとA型インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス性試験を実施し、いずれも99%以上の表面上のウイルス数低減効果を確認したと発表しており、これが好感されている。なお、ネココロナウイルスは現在問題となっている新型コロナウイルスとは異なるものの、同じコロナウイルス科に分類され構造も似ていることから、ウイルス数の低減効果については大きな差はないと推測しているという。
■日医工 <4541> 1,348円 +14 円 (+1.1%) 11:30現在
日医工<4541>が続伸している。8日の取引終了後、東京大学、理化学研究所及び第一三共<4568>と、新型コロナウイルス感染症の治療に向けたナファモスタット吸入製剤の共同研究開発実施に向けて基本合意したと発表しており、これが好感されている。今回の共同研究開発では、日医工は製造販売元として「フサン」(一般名「ナファモスタットメシル酸塩」)の点滴静注に関して長年にわたり蓄積してきた臨床データの提供や原薬供給を行うほか、第一三共は、抗インフルエンザウイルス薬「イナビル」の開発で得た技術を活用して、ナファモスタットの吸入製剤化の研究開発を推進するという。今後、非臨床試験を7月に開始する予定で、21年3月までの臨床試験移行を目指すとしている。
■東京エレクトロン <8035> 23,560円 -630 円 (-2.6%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が軟調な動きを強いられている。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数が史上最高値を更新したものの、インテルやアプライドマテリアルズ、マイクロンテクノロジーといった大手半導体関連が軟調で半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5日ぶりに反落した。足もと外国為替市場で1ドル=108円台前半まで円高に振れていることもあり、半導体関連セクターは目先利益確定の動きも誘発しやすい状況にある。
■トヨタ自動車 <7203> 7,072円 -95 円 (-1.3%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株が総じて売りに押される展開となっている。足もと外国為替市場で急速にドル売り・円買いの動きが強まっており、1ドル=108円台攻防となっている。前日のこの時間帯は109円60銭台で推移していたことから1円60銭程度も円高に振れていることになり、株式市場でも輸出セクターに向かい風となった。特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算悪化への懸念が目先利益確定売りに誘導する形となっている。
■日経レバ <1570> 20,360円 -210 円 (-1.0%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が7日ぶりに反落。売買代金は全市場を通じてトップ。全体相場は目先外国為替市場で急速に円高に振れたことなどを受け、利益確定の動きが出ている。日経平均連動型のETFで変動率が2倍に設定されている日経レバも一時400円近い下落で2万円大台攻防も意識させる局面があった。信用倍率は1.3倍とやや買い残が売り残を上回るものの、ここ数週間は買い方がポジションを低め、買い残の整理が進んでいる状況にある。逆に売り残は増加傾向にある。
■ウイルコHD <7831> 188円 +50 円 (+36.2%) ストップ高 11:30現在
ウイルコホールディングス<7831>がストップ高の188円に買われている。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「調剤薬局大手のクオールは、新型コロナウイルス感染者が滞在した部屋を消毒するオゾン発生器を医療機関向けに発売した」と報じられたことを受けてオゾン関連製品への関心が高まっており、3月に発表した第1四半期(19年11月~20年1月)決算短信で、オゾン除菌機の引き合いが増加しているとある同社へも思惑的な買いが向かっているようだ。
■システム ディ <3804> 1,466円 +286 円 (+24.2%) 11:30現在
システム ディ<3804>が急騰し年初来高値を更新している。8日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(19年11月~20年4月)連結業績について、売上高が18億3700万円から21億3400万円(前年同期比21.2%増)へ、営業利益が3億6500万円から5億6900万円(同60.7%増)へ、純利益が2億5400万円から3億9400万円(同64.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。全事業部において、パッケージソフトの高品質化やストックビジネスの推進、機能的な組織運営などが計画通りに進んだことに加えて、下期に予定していた複数の案件を納品売り上げできたことが要因としている。
■ディー・エル・イー <3686> 655円 +100 円 (+18.0%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証1部 上昇率2位
ディー・エル・イー<3686>が短期資金の流入で急激な上昇トレンドを形成。同社はキャラクター開発・マーケティングなどIPビジネスを手掛けるが、株価は前日まで5営業日連続のストップ高に買われる人気で、直近3営業日については取引時間中に値がつかず大引けに買い物を残す1本値の状態が続いていた。きょうも大量の買い注文にカイ気配でのスタートとなっている。5月27日に短編動画投稿プラットフォームアプリを運営するTriller(トリラー)への投資を目的とした海外子会社とファンドを設立することを発表、更に今月1日にはトリラーの運営会社に出資することを発表して一気に人気が加速した。株式需給面では日証金で株不足の状態にあり、貸株申し込み制限の規制がかかるなか、逆日歩が付く状況下で踏み上げ相場への思惑も株高を助長している。
■ワイヤレスゲート <9419> 736円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 11:30現在 東証1部 上昇率4位
ワイヤレスゲート<9419>がストップ高に買われ、一気に700円台に乗せてきた。企業のテレワーク導入の動きが加速しているほか、新型コロナウイルスの影響もあって最近では冠婚葬祭もリモートで行われる動きが相次いでおり、ネット接続ニーズが急拡大傾向にある。そうしたなか、複数の通信会社から回線を借りて公衆無線LANやWiMAXサービスを提供する同社株に物色対象として投資マネーの流入が加速している。テクニカル的にも26週移動平均線を足場に上放れ、コロナショック前の2月13日につけた年初来高値827円を目指す動きにある。
■古河電池 <6937> 767円 +99 円 (+14.8%) 一時ストップ高 11:30現在 東証1部 上昇率6位
古河電池<6937>が一時ストップ高まで買われている。同社はきょう、古河電気工業<5801>と共同で長年実用化が困難とされていた次世代型蓄電池「バイポーラ型蓄電池」を共同開発したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。バイポーラ型蓄電池は、重量エネルギー密度が従来の鉛蓄電池の約2倍で、電極基板の積層化により設計自由度の高い電池構成が可能となることからコスト競争力改善も期待できる製品。電力貯蔵用リチウムイオン蓄電池と比べて消費電力量当たりの単価は50%以下になるという。両社は同製品の投入により、2030年には1兆5000億円規模に迫るとされる電力貯蔵用蓄電池市場(長周期用途は約半分程度と想定)をはじめ、これまでにないアプリケーションやシーンとの組み合わせによって新たな価値を提供するとしており、21年度中のサンプル出荷、22年度の製品出荷開始を予定している。
●ストップ高銘柄
アクロディア <3823> 372円 +80 円 (+27.4%) ストップ高 11:30現在
ナノキャリア <4571> 465円 +80 円 (+20.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
オウケイウェイヴ <3808> 714円 +100 円 (+16.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
WTガソリン <1691> 2,068円 +105 円 (+5.4%) ストップ高 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース