1日の米国市場ダイジェスト:NYダウ77ドル安、新型ウイルス関連の報道が上値を抑える

市況
2020年7月2日 8時27分

■NY株式:NYダウ77ドル安、新型ウイルス関連の報道が上値を抑える

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は77.91ドル安の25734.97ドル、ナスダックは95.86ポイント高の10154.63ポイントで取引を終了した。ウイルスワクチンの開発期待や6月ISM製造業景況指数が予想外に活動の拡大を示す50を回復したことで投資家心理が改善、上昇して寄り付いた。しかし、ニューヨーク市が屋内飲食再開先送りを決定、アリゾナ州の1日のウイルス感染者数の増加が過去最多を記録、ヒューストンでの集中治室患者が受け入れ能力を上回るなど、新型ウイルス関連の報道が嫌気された。また、金融やエネルギーセクターが軟調となる中、携帯端末のアップルがウイルス拡大で再度30店舗の休業を発表したこともダウ平均の上値を抑えた。セクター別では、メディア・娯楽が大きく上昇した一方で、エネルギーが下落した。

貨物輸送会社のフェデックス(FDX)は予想を上回った第4四半期決算やアナリストの目標株価引き上げが好感され急伸。製薬会社のファイザー(PFE)は同社開発のウイルスワクチン治験で初期段階の好結果を発表し急伸した。また、代替肉メーカーのビヨンドミート(BYND)は中国のネット通販最大手、アリババ(BABA)と提携し、中国に参入することが明らかとなり上昇。一方で、大手百貨店メーシーズ(M)は2-4月期決算で36億ドルの赤字を計上、業績見通しも示さなかったため下落した。

6月FOMC議事要旨では、一部理事がウイルス第2波により年末にリセッションを一段と深刻化させる可能性に懸念を表明したことが明らかになった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ウイルスワクチン開発期待やISM製造業の改善を好感してリスクオン

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円36銭まで下落後、107円60銭まで上昇して107円49銭で引けた。米6月ADP雇用統計が予想を下回ったため、ドル売りが優勢となったのち、6月ISM製造業景況指数が予想外に50を回復、活動の拡大を示したためドル買いが再燃した。また、ウイルスワクチン開発期待を受けたリスク選好の円売りも目立った。ニューヨーク市が室内飲食再開先送りを決定、米アリゾナ州の1日のウイルス感染者数の増加が過去最多にのぼったことが報じられるとリスク選好の動きが一服したが、FRBの6月FOMC議事録を受けてイールドカーブコントロールへの思惑が後退し、ドルは底堅い展開となった。

ユーロ・ドルは1.1198ドルから1.1275ドルまで上昇して1.1248ドルで引けた。質への逃避のドル買いが後退。ユーロ・円は120円26銭から121円14銭まで上昇。ウイルスワクチン開発期待や良好な米ISM製造業指数でリスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは1.2380ドルから1.2490ドルまで上昇。ドル・スイスは0.9492フランから0.9445フランまで下落した。

■NY原油:反発で39.82ドル、原油在庫減少を意識した買いが入る

NY原油先物8月限は反発(NYMEX原油8月限終値:39.82 ↑0.55)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+0.55ドルの1バレル=39.82ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは39.05ドル-40.58ドル。1日のロンドン市場で40.58ドルまで買われた後に39.05ドルまで反落したが、その後は主に39ドル台後半で推移。米エネルギー情報局(EIA)公表の週間在庫統計で原油在庫は大幅に減少していたことから、押し目買いが入ったようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 23.26ドル -0.49ドル(-2.06%)

モルガン・スタンレー(MS) 47.61ドル -0.69ドル(-1.43%)

ゴールドマン・サックス(GS)197.57ドル -0.05ドル(-0.03%)

インテル(INTC) 58.81ドル -1.02ドル(-1.70%)

アップル(AAPL) 364.11ドル -0.69ドル(-0.19%)

アルファベット(GOOG) 1438.04ドル +24.43ドル(+1.73%)

フェイスブック(FB) 237.55ドル +10.48ドル(+4.62%)

キャタピラー(CAT) 126.06ドル -0.44ドル(-0.35%)

アルコア(AA) 10.95ドル -0.29ドル(-2.58%)

ウォルマート(WMT) 119.69ドル -0.09ドル(-0.08%)

《ST》

提供:フィスコ

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