トルコリラ円は上値重い展開か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)

経済
2020年7月9日 10時51分

皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、トルコリラ円についてのレポートを紹介します。

陳さんは、トルコの政策金利について『トルコ中央銀行は、6月の会合で政策金利を8.25%に据え置いた』と伝えています。これについて、『利下げが実施されなかったことで、市場では金融緩和サイクルの終了を期待する向きもあった』として、しかし、『先週公表されたトルコ中銀金融政策会合議事録では、市場が期待していた金融緩和サイクル終了に関するものはなく、インフレが6月から年末にかけて上昇する可能性があるため、インフレを低下させるように金融スタンスを決めていくというものだった』と説明しています。

また、『格付け会社ムーディーズは、リビア問題等の地政学的なリスクが高まる中でスタグフレーションが長引いた場合、2018年に起きたトルコリラ暴落の再発につながる可能性があり、このままでは更に格下げされる可能性があると警告した』と述べており、一方で、『トルコが今後、適正な経済改革や金融政策を行えば、格付け見通しが引き上げられる可能性もあるとした』と伝えています。

今後のトルコ情勢については、『新型コロナの感染拡大第二波の影響で観光業が打撃を受けており、トルコ経済復活への道のりは厳しそうだ』と考察しています。

強材料としては、1.『内戦が続くシリア情勢を巡り、ロシア、イラン、トルコの3カ国首脳は、和平に向けて協力する方針を確認した』、2.『2.6月経済信頼感は73.5と前回61.7より大幅に改善し、リラをサポートした。金利低下の影響で建設部門が大きく上昇したことが寄与した』と2点を挙げています。

弱材料としては、1.『格付け会社フィッチは、トルコの観光業が壊滅したことで今年のGDP予測をマイナス3%からマイナス3.9%に引き下げた』、2.『欧州連合(EU)はトルコへの渡航禁止を解除しなかった。トルコでは新型コロナの感染が終息しているとは言い難く、むしろ悪化しつつある。トルコは経済状況の低迷を打破すべく観光業を復活させようとしたが、今回のEUの措置で躓いてしまった』、3.『ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は1日、トルコに新工場を建設する計画を撤回すると明らかにした。新型コロナウイルスの影響で、新車需要の回復に時間がかかるためと説明した。同社は2019年10月にトルコ軍のシリアでの軍事作戦を受け、内定していた新工場建設の正式決定を延期していた』と、3点を挙げています。

今週のレンジは『15.50円~16.50円』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の7月7日付「トルコリラ円今週の予想(7月7日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜

《HH》

提供:フィスコ

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