前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年9月8日 5時30分

■パートナーエージェント <6181>  235円 (+50円、+27.0%) ストップ高

パートナーエージェント <6181> がストップ高。前週末4日の取引終了後、SKE48の古畑奈和さん・熊崎晴香さん・高畑結希さんと人気ゲーム実況者の加藤純一さんを起用したスペシャルムービーの総再生回数が100万回を突破したと発表しており、これが好材料視された。公開された全10本の動画では、SKE48の3人が同社の成婚コンシェルジュに弟子入りし、結婚相談所サービスを紹介。また、YouTubeチャンネル登録者数約60万人の人気ゲーム実況者である加藤純一さんも登場し、同社のサービスを体験し、本気の婚活に挑戦している様子を見ることができるという。同スペシャルムービーで、これまで婚活サービスや結婚相談所を知らなかった人々からの好評の声や、来店や資料請求を受けたという声もあるといい、会員増などが期待されている。

■ラクーンHD <3031>  1,929円 (+329円、+20.6%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率トップ。ラクーンホールディングス <3031> が前週末に続き、一時値幅制限上限の400円高はストップ高に買われた。前週、3日の取引終了後に21年4月期業績予想の上方修正を発表、営業利益はレンジ予想で従来見通しの8億1000万~9億円から11億8000万円~12億7000万円に大幅増額、上限の12億7000万円でみた場合、前期比8割増益となる。これに加え、株式需給面で買い戻しの思惑も浮上している。市場では「外資系証券経由で目先空売りが積み上がっており、このショートカバーによって踏み上げ的な相場につながったとみられる」(国内証券マーケットアナリスト)という。

■ITbook <1447>  630円 (+100円、+18.9%) ストップ高

ITbookホールディングス <1447> がストップ高に買われたほか、クロスキャット <2307> も一時17%高と急騰、政府が注力するマイナンバー関連株に集中的に買いが集まった。自民党の次期総裁として有力視される菅官房長官はデジタル化による地方への都市機能の移転などを主張、自治体に強いITソリューション関連株に改めて注目が集まっているほか、安倍政権が力を入れマイナポイント事業スタートなどで普及本格化を目指すマイナンバー関連でも、ITbookをはじめ一部の銘柄に商機が膨らむとの見方が投資マネーを誘導している。

■クロスプラス <3320>  753円 (+100円、+15.3%) ストップ高

クロスプラス <3320> がストップ高。前週末4日の取引終了後、21年1月期の連結業績予想について、売上高を495億円から570億円(前期比2.6%減)へ、営業損益を10億円の赤字から4億円の黒字(同23.2%減)へ、最終損益を11億円の赤字から3億円の黒字(同51.8%減)へ上方修正したことが好感された。衣料品の消費動向の回復は見通しづらいものの、企画力を生かした衣料品でのイエナカ需要の取り込みや、ファッションマスクや生活雑貨などのウィズコロナ関連商品の販売を強化することが業績を押し上げる見通し。また、業績予想の修正に伴い、従来は中間・期末各4円の年8円を予定していた配当予想を中間・期末各6円の年12円にするとあわせて発表したことも好材料視された。

■北日本紡績 <3409>  758円 (+100円、+15.2%) ストップ高

北日本紡績 <3409> がストップ高。4日の取引終了、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の取り組みとして、抗菌・抗ウイルス糸の研究開発を開始したと発表しており、これが好材料視された。当面は高選択光触媒による抗菌・抗ウイルス機能を有する紡績糸の開発に注力し、次のステップとして編、織、染の段階を北陸3県の地元企業とタイアップし、看護服、インナーウェア、タオル類、カーシートなどの最終製品化を目指すとしている。あわせて、新たな事業としてプラスチック製品のリサイクル事業を開始するとも発表しており、これも好材料視された。使用済みペットボトルをポリエステル短繊維に加工し、糸製品を製造販売するほか、ストレッチフィルム(ポリエステル)をPET製品に再生する。更に、自動車解体時に出る自動車用エアバッグ、エアバックメーカーから出る廃材・端材などをナイロン製品に再生するとしている。同時に、株主割り当てによる新株発行を実施する。所有株式1株につき1株を交付し、発行価格は1株につき70円。調達資金約6億3000万円は、テキスタイル事業の原材料の調達やヘルスケア事業のマスク製造設備の投資及び原材料の調達、リサイクル事業の立ち上げ、紡績糸の研究開発費用及び運転資金に当てるとしている。

■ジオスター <5282>  366円 (+33円、+9.9%)

ジオスター <5282> が6日続伸。前週末4日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を308億円から309億円(前期比11.0%増)へ、営業利益を8億円から11億円(同21.6%減)へ、純利益を5億円から7億4000万円(同40.2%増)へ上方修正したことが好感された。プロジェクト構成などで売上高が上振れる見通しのほか、徹底したコスト削減を行っていることが要因としている。なお、未定としていた配当予想については、中間配当は前年同期同様に無配とし、期末配当は引き続き未定としている。

■青森銀行 <8342>  2,374円 (+185円、+8.5%)

青森銀行 <8342> 、みちのく銀行 <8350> がともに急伸。5日付の日本経済新聞朝刊で、「青森県を地盤とする青森銀行とみちのく銀行で経営統合に向けた案が浮上している」と報じられており、これが好材料視された。両行は、19年10月に包括的な提携を目指すと発表し、ATM利用手数料の相互無料提携やバックオフィス業務の共同化を進めているが、記事によると、統合まで視野に入れ、経営基盤の強化を検討するという。報道に対して両行はそれぞれ、「当行が発表したものではない。経営統合を前提とした協議は行っておらず、既に公表済みの取り組みを除いては、決定している事実はない」旨のコメントを発表している。

■パイプドHD <3919>  1,718円 (+126円、+7.9%)

パイプドHD <3919> が全体下げ相場に逆行して急反発。顧客情報管理ソフトをクラウドで提供するが、主力の「スパイラル」は大企業から中小企業に至るまで幅広くユーザー層を獲得しており収益を牽引、このスパイラルを軸に各種アプリケーションも開発し業容を広げている。新型コロナウイルスの感染拡大が警戒されるなか、バーチャル株主総会システムなども手掛け株価の刺激材料となっている。なお、21年2月期の最終利益は非上場株式の売却に伴い従来予想から増額し一転して増益見込み。レンジ予想で前期比2~16%増の7~8億円を予想している。

■ケア21 <2373>  2,095円 (+148円、+7.6%)

ケア21 <2373> が3連騰し年初来高値を更新した。前週末4日の取引終了後、20年10月期の連結業績予想について、営業利益を9億円から13億円(前期比15.4%増)へ、純利益を4億円から6億7000万円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。売上高は従来予想の340億円(同9.8%増)を据え置いたものの、足もとで施設系事業所の稼働率が全体として予想より高く推移していることに加え、在宅系事業所で新規利用者獲得のための施策効果が予想を上回り、利用者増とサービス提供との好循環が利益効率を押し上げたことが要因としている。なお、第3四半期累計(19年11月~20年7月)決算は、売上高251億5100万円(前年同期比10.2%増)、営業利益11億1300万円(同49.8%増)、純利益6億4000万円(同68.0%増)だった。

■ショーケース <3909>  790円 (+55円、+7.5%)

ショーケース <3909> が急反発。国内外で取得の特許技術を活用した「ナビキャストシリーズ」を主力にモバイル向けウェブサイト最適化技術をクラウドサービスで展開し、需要獲得が進んでいる。また、同社とプラップジャパン <2449> との合弁会社で広報PRのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するプラップノードは、広報業務をデジタル技術で変革する新サービスを今月から開始している。自民党次期総裁候補として存在感を高める菅官房長官がデジタル庁の創設を検討していることが報じられるなか、テーマに乗るDX関連株の一角として人気が加速している。

■イマジカG <6879>  391円 (+27円、+7.4%)

IMAGICA GROUP <6879> が大幅高で4日ぶりに反発。午前11時ごろ、グループ会社のIMAGICA EEXとフォトロンが、9月5日にオンライン配信で開催された「第31回マイナビ 東京ガールズコレクション 2020 AUTUMN/WINTER ONLINE」で「XRファッションショー」のXR映像演出を行ったと発表しており、これが好感された。同イベントは、延べ約248万人が視聴したオンライン配信ファッションショーで、アリーナを超える規模のオンライン配信ファッションショーのXR映像演出では、日本初の試み。IMAGICA EEXの持つクリエイティビティとフォトロンの持つ最先端のXR技術が合わさることで、独創的で先駆的なXR映像演出を可能にした。

■ファナック <6954>  20,640円 (+1,315円、+6.8%)

ファナック <6954> が大幅反発。きょう付の日本経済新聞朝刊が「新型コロナウイルス禍で工場での感染リスクが問題になる中、生産ラインで人間のそばで作業できるロボットの需要が高まっている」と報じており、なかで同社が6月に発売した最新機種「CRXシリーズ」を増産すると紹介していることが好感された。記事によると、コロナ禍を機に「協働ロボット」と呼ばれる人間のそばで働けるロボットを導入し、生産性を大きく高める取り組みが相次いでいることを受けて、「CRXシリーズ」の本社工場(山梨県忍野村)での月間生産台数を21年中に現在の3倍に引き上げるという。また、同記事を受けて、三菱電機 <6503> や芝浦機械 <6104> もしっかりとなっている。

■住友精密工業 <6355>  2,295円 (+127円、+5.9%)

住友精密工業 <6355> が大幅反発。4日の取引終了後、発表が遅れていた20年3月期連結決算を発表し、売上高510億1700万円(前の期比4.1%増)、営業利益33億5300万円(同40.3%増)、純利益10億200万円(前の期23億6000万円の赤字)と大幅増益となったことが好感された。航空宇宙関連事業における防衛装備品やICT関連事業におけるMEMS半導体製造装置などの販売が増加したことが牽引役となったという。また、カナダ関係会社の改編に伴う合理化効果も利益を押し上げたとしている。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、業績への影響を合理的に見通すことが困難であるため未定としている。

■ウシオ電機 <6925>  1,359円 (+69円、+5.4%)

ウシオ電機 <6925> が後場一段高。同社は5日、自社の222ナノメートル紫外線ウイルス不活化・殺菌技術「Care222」を用いた新型コロナウイルスの照射実験で新型コロナの不活化効果が確認され、その研究成果が米国時間4日に学術誌「American Journal of Infection Control」オンライン版に掲載されたと発表。今後の感染対策への応用展開などが期待されているようだ。この研究成果は、広島大学病院感染症科の大毛宏喜教授らのグループが、紫外線照射装置「Care222」を用いて、中心波長222ナノメートル紫外線による新型コロナ不活化効果を世界に先駆けて明らかにしたもの。この研究では、プラスチック上の乾燥した環境で、222ナノメートル紫外線に30秒間照射で99.7%の新型コロナの不活化を確認した。

■ユニフォームネクスト <3566>  1,353円 (+68円、+5.3%)

ユニフォームネクスト <3566> が3日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した8月度の月次業績速報で、売上高が前年同月比14.9%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。記録的な猛暑日が続いたことや梅雨明けの遅れなどにより、作業服カテゴリの空調服、アイスベストを中心とした夏物商材の販売が伸長した。また、通年商材をメインとする医療ユニフォームの販売がリピーターを中心に引き続き好調に推移したことも寄与した。

■テクノスマート <6246>  857円 (+43円、+5.3%)

テクノスマート <6246> が急伸。同社はフィルム塗工機や化工機などを手掛けアジア中心に海外輸出の比率が高いのが特徴。前週末4日取引終了後、ドイツ・デュールグループ傘下と欧米におけるリチウムイオン2次電池用電極コーティングラインの製造・販売で業務提携したことを発表。これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込んだ。市場では同社の筆頭株主である光通信 <9435> が同社株を純投資目的で一貫して買い増していることも注目されており、株式需給面からも思惑がある。

■ブックオフG <9278>  859円 (+38円、+4.6%)

ブックオフグループホールディングス <9278> は反発。前週末4日の取引終了後に発表した8月度の月次売上状況で、国内直営店の既存店売上高が前年同月比2.9%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。書籍の売上高が前年を大幅に上回ったほか、貴金属・時計・ブランドバッグ、スポーツ・アウトドア用品、トレーディングカード・ホビーなどの売り上げが伸長した。なお、全店売上高は同3.7%増だった。

■メディカルネット <3645>  457円 (+20円、+4.6%)

メディカルネット <3645> は大幅高で4日ぶりに反発。午前11時ごろ、ALES Global(東京都千代田区)が運営する「ALES Global Investment Partnership2 -任意組合ファンド」へ出資したと発表しており、これが好感された。ALES Global社は、インドを中心とするアジア、イスラエルの海外スタートアップの代理人業務や日本企業向け海外投資アドバイザリー業務を行う企業。「ALES Global Investment Partnership2 -任意組合ファンド」は今年8月に設立され、インドのDX領域でネクストユニコーンと呼ばれる企業2社への出資及び出資後の管理業務を実施しており、メディカルNでは出資への参画を通じて、最新のITトレンドへのアクセスや有望な先端IT企業の発掘を進めるとしている。

■日本ラッド <4736>  644円 (+28円、+4.6%)

日本ラッド <4736> が5日ぶりに反発。同社はきょう、アグリーメント(東京都港区)のデータ統合アプリケーション「Attack Board」の事業を10月にも譲受すると発表。「Attack Board」は、既に多くの公的機関や企業でExcelの自動運用やウェブ上での運用、社内各種システムのデータ統合を推進する目的で導入されているアプリケーション。日本ラッドは同事業を譲受することで、各種提案の幅を広げたいとしている。

■みらいワークス <6563>  4,320円 (+180円、+4.4%)

みらいワークス <6563> は6日続伸。この日、副業マッチングプラットフォームを展開する子会社スキルシフトが、鳥取県と「とっとり副業兼業プロジェクト」を推進することになったと発表しており、これが好材料視された。同プロジェクトの第1弾として、鳥取県では9月18日、副業を希望する都市部の副業・兼業人材向けに「副業兼業サミット~週1で地方企業の副社長になる~」を実施するが、スキルシフトは、同日から鳥取県専用の「Skill Shift」特設サイトを開設し、鳥取県の企業で副業を希望するビジネス人材を募集する。また今後は、スキルシフトが有する地方中小企業と都市部の副業人材のマッチングにおける各種ノウハウや、注意点などを共有し、プロジェクトをサポートするとしている。

■MrMax <8203>  817円 (+32円、+4.1%)

ミスターマックス・ホールディングス <8203> が3日ぶりに反発。同社は4日取引終了後に、8月度の月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比16.1%増となり、8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。記録的な猛暑により、エアコンや扇風機、飲料などの売り上げが伸長。また、巣ごもり需要を背景に収納用品やゲーム機など住まいの快適化を図る商品に加え、キャンプやスポーツ用品など屋外レジャー用品の販売も好調だった。なお、全店ベースの売上高は前年同月比16.6%増と8ヵ月連続のプラスだった。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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