前週末30日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■ベルーナ <9997> 849円 (-140円、-14.2%)
東証1部の下落率4位。ベルーナ <9997> が急反落。29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1750億円から1970億円(前期比9.5%増)へ、営業利益を70億円から125億円(同21.2%増)へ、純利益を52億円から95億円(同62.1%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や接触回避などの生活様式が変化した影響で通販需要が高まり、総合通販事業や専門通販事業が想定を上回っていることが要因としている。
■NEXT 原油ブル <2038> 178円 (-23円、-11.4%)
NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN <2038> [東証N]が連日の大幅安。株価はフシ目の200円台を割り込んできた。同銘柄は石油価格(ドバイ原油)から算出した指数に連動したETNで、ここ新型コロナウイルスの感染拡大などを背景とした世界景気の減速懸念などから、原油市況が軟調に推移するなか水準を切り下げている。29日のWTI原油先物価格は1ドル22セント安の1バレル=36ドル17セントと急落、ドバイ原油スポット価格も同日に大幅続落し38ドル50セントまで水準を切り下げた。これを受けて原油先Wブルも下値を探る動きを余儀なくされた。
■京セラ <6971> 5,731円 (-633円、-10.0%)
京セラ <6971> が急反落。同社は29日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比43.4%減の482億円に落ち込み、通期計画の1200億円に対する進捗率は40.2%にとどまり、3年平均の67.4%も下回った。
■フォスター <6794> 1,192円 (-125円、-9.5%)
フォスター電機 <6794> が急反落。同社は29日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は4.8億円の赤字(前年同期は16.6億円の黒字)に転落した。
■マンダム <4917> 1,549円 (-151円、-8.9%)
マンダム <4917> が大幅5日続落。29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を650億円から640億円(前期比21.7%減)へ、営業損益を15億円の黒字から8億円の赤字(前期59億7000万円の黒字)へ、最終利益を12億円から6億7000万円(同84.9%減)へ下方修正したことが嫌気された。当初は、新型コロナウイルス感染症による影響を上期までと見込んでいたが、第3四半期に入ってからも国内外ともに化粧品の需要の落ち込みからの回復が鈍く、またインドネシアをはじめとする東南アジア各国での新型コロナウイルス感染症の収束がいまだ見通せない状況にあることが要因という。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高335億4800万円(前年同期比24.5%減)、営業利益8億9500万円(同80.6%減)、最終利益21億3600万円(同34.8%減)だった。
■OKI <6703> 965円 (-73円、-7.0%)
沖電気工業 <6703> が大幅4日続落。同社は29日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は32.3億円の赤字(前年同期は29.3億円の黒字)に転落した。
■アンジェス <4563> 1,090円 (-78円、-6.7%)
アンジェス <4563> [東証M]が急反落となったのをはじめ、バイオ関連が総じて安い。ここにきてマザーズ市場が変調となっており、「個人投資家の一部で散発的に追い証が発生し始めている」(国内ネット証券)という。マザーズ市場はバイオ関連株が多く、30日は軒並み下げる展開となっており、全体の地合いを悪化させた。バイオ関連は新薬開発などへの期待が株高に反映される一方、研究開発コストが先行し赤字企業も多い。今週から決算発表シーズンに突入していることで、目先は需給面とファンダメンタルズ面両方の思惑からバイオ関連株は持ち高を減らす動きが顕在化した。
■JSP <7942> 1,484円 (-105円、-6.6%)
JSP <7942> が大幅3日続落。同社は29日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比48.7%減の12.6億円に落ち込み、通期計画の32億円に対する進捗率は39.6%にとどまり、5年平均の49.6%も下回った。
■スタンレー <6923> 2,960円 (-205円、-6.5%)
スタンレー電気 <6923> が急反落。同社は29日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比61.0%減の95.2億円に大きく落ち込み、通期計画の340億円に対する進捗率は28.0%にとどまり、5年平均の50.0%も下回った。
※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース