話題株ピックアップ【昼刊】:古河池、ワコム、国際石開帝石

注目
2020年11月25日 11時41分

■古河電池 <6937>  1,745円  +156 円 (+9.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

古河電池<6937>の上げ足が止まらない。きょうで4日続伸となり一時280円高の1869円まで駆け上がった。前日は商い急増のなか、東証1部の値上がり率トップに買われたが、きょうは一段と売買代金を膨らませ値上がり率でも上位に食い込む人気となっている。自動車バッテリー用の蓄電池を主力とするが、その技術力の高さを生かし、産業用や航空機・宇宙開発用などにも幅広く展開する。特に親会社の古河電気工業<5801>と共同で開発した「バイポーラ電池」は、表と裏にそれぞれ正極と負極がある電極基板を積層し、現行のリチウムイオン電池と比較して導入・運用のトータルコストを半分以下に低減することを可能としている。同製品は再生可能エネルギーの電力貯蔵用向けなどで高いニーズが見込まれ、株価を強く刺激する格好となっている。

■ワコム <6727>  865円  +58 円 (+7.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位

ワコム<6727>が大幅高で3連騰、今月4日につけた年初来高値835円を上回り、再び新値圏に突入した。ペンタブレットの世界トップメーカーで韓国サムスン向けなどを主力に足もとの業績は会社側の当初想定を上回って推移している。特に最近は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響からオンライン教育へのシフトが顕著であり、これがデジタルペン市場の拡大を促し同社の収益に強力な追い風となりつつある。21年3月期業績については営業利益56億円から90億円(同62%増)に大幅増額しているが、利益成長トレンドは来期も続きそうだ。

■国際石油開発帝石 <1605>  619円  +30 円 (+5.1%)  11:30現在

石油関連株が高い。国際石油開発帝石<1605>が一時、前日に比べ6%強上昇したほか、ENEOSホールディングス<5020>や出光興産<5019>が値を上げている。24日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前日比1.85ドル高の1バレル=44.91ドルと上伸。一時、45.20ドルまで上昇し3月初旬以来となる45ドル台に乗せた。新型コロナウイルスに対するワクチン開発への期待が膨らんだほか、トランプ米大統領が民主党のバイデン氏への政権移行手続き開始を容認したことで安心感が広がったことも原油相場の上昇要因となった。

■ペプチドリーム <4587>  5,010円  +160 円 (+3.3%)  11:30現在

ペプチドリーム<4587>は3日続伸している。24日の取引終了後、米ヤンセンファーマ社との創薬研究開発プログラムにおいて、マイルストーンフィーを受け取ることになったと発表しており、これが好感されている。同時に、ペプチド放射性医薬品に関する戦略的パートナーである米レイゼバイオ社(カリフォルニア州)から、開発の進捗に伴うマイルストーンフィーとしてレイゼバイオ社の一部株式を受け取ることになったと発表しており、これも好材料視されている。なお、いずれも金額は非開示としている。

■UACJ <5741>  1,832円  +51 円 (+2.9%)  11:30現在

UACJ<5741>が3日続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「2023年3月期に海外での飲料缶に使う板材の拡販などで連結経常損益を約180億円(今期は35億円の赤字見込み)改善させる」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、米国やタイで進める生産能力の増強で、110億円程度の増益効果を見込むほか、自動車向けアルミ部材の拠点の集約や、不採算事業からの撤退によりコスト削減も図るとしている。

■ソフトウェア・サービス <3733>  10,670円  +270 円 (+2.6%)  11:30現在

ソフトウェア・サービス<3733>は反発している。24日の取引終了後、集計中の20年10月期単独業績について、売上高が235億円から204億9900万円(前の期比8.3%減)へ、営業利益が42億3800万円から33億6300万円(同13.1%減)へ、純利益が29億8400万円から23億5500万円(同12.8%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、アク抜け感から買われているようだ。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、医療機関の経営が厳しさを増すなか、特に下期において医療機関が設備投資を先送りする傾向が強まり、当初見込んでいた受注が減少したことが要因。また、いったん翌期以降へ稼働を繰り越す案件が発生したことも響いた。

■LIXILグループ <5938>  2,555円  +44 円 (+1.8%)  11:30現在

LIXILグループ<5938>が4日続伸し年初来高値を更新している。24日の取引終了後、子会社LIXILが保有する川島織物セルコンの全株式を、川島織物セルコンの自社株買い取りに応じることで売却すると発表しており、これが好材料視されている。LIXILは、10年12月に川島織物セルコンの発行済み株数の34%を第三者割当増資引き受けで、残る66%を11年8月に株式交換により取得することで完全子会社化したが、川島織物セルコン現経営陣からMBOの申し出があり、資本提携を発展的に解消するという。譲渡価額は非開示。なお21年3月期業績予想には織り込み済みとしている。

■三菱UFJ <8306>  476.6円  +5.2 円 (+1.1%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など生保株が揃って続伸歩調。前日の米国株市場ではリスクを取る動きが加速し、NYダウが450ドル超に買われるなか、大手金融株の上昇が目立った。シティグループは7%超の急伸をみせたほか、バンク・オブ・アメリカも6%近い上昇、ゴールドマン・サックス、JPモルガンなども軒並み値を上げ、全体相場の牽引役を担った。ワクチンの開発期待を背景とした経済活動の正常化に対する期待が米長期金利の上昇に反映され、前日終値ベースで米10年債利回りは0.885%まで水準を切り上げている。東京市場でも米国事業を展開する大手金融株は、配当利回りの高さなども背景に外国人投資家などの買いを誘導しているもようで、上値への思惑が強まっている。

■アカツキ <3932>  4,280円  -700 円 (-14.1%) ストップ安   11:30現在  東証1部 下落率トップ

アカツキ<3932>がストップ安。24日の取引終了後、海外売り出しを発表しており、株式需給の悪化が懸念されている。海外株主層の拡大および株式流動性の向上を目的に、同社の筆頭株主で取締役の塩田元規氏が180万株(追加分上限30万株を含む)を売り出す。売出価格は4200円で決定しており、この日の株価は同価格にサヤ寄せする格好となっている。受渡日は27日となる。

■西松屋チェーン <7545>  1,701円  -148 円 (-8.0%)  11:30現在  東証1部 下落率4位

西松屋チェーン<7545>は反落している。24日の取引終了後に発表した11月度(10月21日~11月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比7.4%増と13カ月連続で前年実績を上回ったが、前日まで4日続伸し年初来高値を更新していただけに、利益確定売りが優勢となっているようだ。前半に気温が低下したことで秋冬物衣料の売り上げが伸長し、特に育児・服飾雑貨が好調だった。なお、全店売上高は同8.2%増だった。

■新日本製薬 <4931>  3,265円  -60 円 (-1.8%)  11:30現在

新日本製薬<4931>が5日ぶりに反落。同社は24日取引終了後、東京証券取引所の承認を得て12月15日付で東証1部または同2部へ市場変更されることになったと発表した。ただ同時に、株式売り出しを発表したことから、この日は需給悪化を警戒する売りが先行した。筆頭株主の山田英二郎氏などが180万株を売り出す。また、上限27万株のオーバーアロットメントの売り出し・第三者割当増資も実施する。売出価格は、12月2日から8日のいずれかの日に決定する。東証の所属部も売出価格の決定以降に決まる予定だ。

■モリテック スチール <5986>  426円  +67 円 (+18.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位

モリテック スチール<5986>が続急騰、前日は一時ストップ高に買われる人気となったがきょうも買い人気は衰えず、ストップ高寸前となる78円高は437円まで上値を伸ばす場面があった。米国株市場ではバイデン新政権への移行をにらみ、東京市場に先駆して再生可能エネルギーや電気自動車(EV)関連など脱炭素関連銘柄に物色の矛先が向いている。特にEV大手のテスラ株に投資マネーが集中、時価総額は5000億ドルを超え、株価は上場来高値圏を走っている。「EV先進国中国でも上海株市場でEV関連株が軒並み人気化している状況にあり、これが東京市場にも伝播している」(国内ネット証券アナリスト)という。そのなか、同社は自動車向けが約70%を占める焼き入れ・板金加工の大手だが、EV向けケーブル自動巻き取り式充電スタンドを手掛けていることから、関連株として上値を見込んだ投資資金が攻勢をかけている。

■アイリック <7325>  975円  +138 円 (+16.5%) 一時ストップ高   11:30現在

アイリックコーポレーション<7325>が一時ストップ高。午前10時ごろ、100%子会社インフォディオのAI-OCRソリューション「スマートOCR」が、令和2年国勢調査などを対象とする「AI技術を用いた文字認識サービスの提供業務」に採用されたと発表しており、これが好材料視されている。導入予定のスマートOCRシステムは、数千万枚の活字・手書き文書などをデータ化できるエンタープライズ向けシステム。今回は統計センターからの受託で、総務省統計局主管の今年実施された国勢調査などの定型帳票の手書き文字の認識に用いられる予定としている。

■セキド <9878>  755円  +100 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在

セキド<9878>がストップ高。同社は関東や東北を中心にファッションの輸入ブランドの専門店を展開している。24日取引終了後、韓国の化粧品製造・販売企業であるL&P COSMETICと合弁会社を設立する(11月25日予定)ことを発表した。セキドは新コスメブランドの開発を加速させる青写真があり、今回の合弁会社設立では、日本での新コスメブランド立ち上げに意欲を示すL&P社との経営戦略上の意向が合致した。これを受け、業容拡大を期待する買いを呼び込む格好となっている。

■トーヨーカネツ <6369>  2,101円  +133 円 (+6.8%)  11:30現在

トーヨーカネツ<6369>が4連騰している。24日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を50万株(発行済み株数の5.92%)、または10億円としており、取得期間は20年12月1日から21年3月24日まで。機動的な資本政策を遂行するためとしている。

●ストップ高銘柄

日本金属 <5491>  1,334円  +300 円 (+29.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

エッチ・ケー・エス <7219>  1,710円  +300 円 (+21.3%) ストップ高   11:30現在

松尾電機 <6969>  457円  +80 円 (+21.2%) ストップ高   11:30現在

リード <6982>  609円  +100 円 (+19.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

ダイヤHD <6699>  1,055円  +150 円 (+16.6%) ストップ高   11:30現在

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在

など、2銘柄

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