前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年12月1日 5時30分

■キャリアL <6070>  1,948円 (+120円、+6.6%)

キャリアリンク <6070> が大幅3日続伸、前週末27日は188円高の1828円で高値引けという極めて強い足をみせていたが、30日もその余勢を駆って141円高の1969円まで駆け上がる上昇パフォーマンスをみせた。業務アウトソーシング案件を一括して請け負うBPO事業や人材派遣ビジネスなどを展開し、官公庁向けでも強みを持っている。20年3-8月期はトップラインの大幅な積み上げを反映して、営業利益が前年同期比3.7倍の13億100万円と急拡大している。21年2月期通期は従来見通しを大幅増額し前期比2.6倍の17億9500万円を計画しているが、進捗率から一段の上乗せも視野に入る。直近は一部外資系証券経由で空売り残が急増していたこともあって、踏み上げ相場の色彩が強い。

■エヌピーシー <6255>  728円 (+37円、+5.4%) 一時ストップ高

エヌ・ピー・シー <6255> [東証M]が大幅高で3連騰、2011年12月以来約9年ぶりの高値圏を走る展開にある。米国では次期大統領就任が濃厚とみられるバイデン氏が太陽光発電など環境投資に積極的な姿勢を打ち出しており、太陽光発電関連株への見直しが東京市場でも進んでいる。米国における太陽電池市場への追い風は強く、2020年の予測設置量18ギガワットから向こう5年間で約100ギガワットの設置が見込まれており、太陽電池製造装置メーカーとして米国での実績が高い同社株はその物色の中心軸に位置している。

■リビンT <4445>  2,979円 (+136円、+4.8%)

リビン・テクノロジーズ <4445> [東証M]が3日続伸。30日正午ごろ、不動産売買事業を展開するSUMiTAS(札幌市厚別区)と業務提携すると発表しており、これが好材料視された。SUMiTASは、北海道エリアで年間2000件を超える不動産査定を行っており、このノウハウをベースに不動産売買フランチャイズを全国に展開している。今回の業務提携は、北海道エリアにおけるリビンマッチ加盟店の増加を促進することが狙い。また、SUMiTAS加盟店は、リビンマッチからの不動産売買案件の増加が見込まれ、相互の収益拡大につながると見込んでいる。

■ブロッコリー <2706>  1,510円 (+56円、+3.9%)

ブロッコリー <2706> [JQ]が3連騰。前週末27日の取引終了後、ブシロード <7803> [東証M]と資本・業務提携すると発表しており、これを好感した買いが両銘柄に入った。今回の提携により共同でコンテンツや新製品、新サービスの企画・研究・開発・設計・製造及び販売施策を実施する。第1弾として、ブロッコリーが展開する「デ・ジ・キャラット」のリブート展開を推進するという。なお、ブシロードは既にブロッコリー株式34万1100株(自社株を除く発行済株数の3.89%)を取得している。また、21年2月期業績への影響は軽微としている。

■自律制御シ研 <6232>  2,819円 (+88円、+3.2%)

自律制御システム研究所 <6232> [東証M]が大幅高で3日続伸。30日付の読売新聞で「政府は、各省庁などが保有している計1000機超の小型無人機(ドローン)について、原則として高いセキュリティー機能を備えた新機種に入れ替える方針を固めた」と報じられており、なかで「自律制御システム研究所、ヤマハ発動機、NTTドコモなど5社の連合が、国の委託事業としてすでに開発に着手し、来年度の量産化を計画中だ」とあることから、思惑的な買いが入ったようだ。記事では安全保障の観点から、中国製ドローンを事実上排除する狙いがあるともしており、国産ドローンの中心的銘柄として関心が高まっている。

■ソルクシーズ <4284>  1,056円 (+29円、+2.8%)

ソルクシーズ <4284> が反発。前週末27日の取引終了後、従来10~16円を予定していた20年12月期の期末一括配当予想を17円にすると発表したことが好感された。なお、前期実績に対しては1円の増配になる予定だ。

■巴川紙 <3878>  885円 (+24円、+2.8%) 一時ストップ高

巴川製紙所 <3878> が反発。30日付の化学工業日報で、「放熱性とミリ波帯域での電磁波吸収特性を併せ持つグリースを開発した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、ICチップなどの発熱体と筐体・冷却部材の間に充填し、放熱とノイズ抑制を1つの材料で満たすことで、工程短縮やデバイスの小型化などに貢献するという。また、高周波領域の基地局や自動運転関連などをターゲットとして顧客提案を開始し、21年度中の上市を見込むとしており、業績への寄与が期待された。

■フェローテク <6890>  1,238円 (+31円、+2.6%)

フェローテックホールディングス <6890> [JQ]の上値追い基調が鮮明、3日続伸で一時4.4%強の上昇で1260円まで買われた。11月17日につけた高値1220円を上回り2週間ぶりに年初来高値更新となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、景気は落ち込んでいるものの、世界的なリモートワークの導入加速を受け、パソコンやサーバーの需要が増大し、つれて半導体需要も増勢にある。そのなか、同社は世界トップシェアの真空シールをはじめ半導体製造装置向け部品の製造販売を行っており、業績面で追い風環境にある。21年3月期営業利益は前期比8%増の65億円を計画するが、22年3月期も2ケタ近い増益が見込めるとの思惑が株高を後押ししている。

■インソース <6200>  3,690円 (+90円、+2.5%)

インソース <6200> が反発。27日の取引終了後、21年4月からの「令和3年度福岡県職員研修業務委託先選定に係る企画提案」の第1位委託先候補者に選定されたと発表しており、これが好感された。これにより、全ての研修を同社が運営する包括受託先は計6自治体(新潟県、福岡県、三重県、大阪府、茨城県、栃木県)になるとしている。また、30日午前11時50分ごろ、今年7月に開始した「動画百貨店」の「eラーニングコンテンツ1週間レンタルプラン」の累計視聴者数が1000人を突破したと発表しており、これも好材料視された。コロナ禍により動画・eラーニングへのニーズが高まるなか、視聴人数・形式に合わせて3つのプランから選べる「動画百貨店」への申込が増加しているという。

■プレナス <9945>  1,737円 (+41円、+2.4%)

プレナス <9945> が続伸。前週末27日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を1390億8000万円から1397億7000万円(前期比6.6%減)へ、営業損益を5億4000万円の赤字から2億4000万円の黒字(同31.0%減)へ、最終損益を30億1000万円の赤字から21億円の赤字(前期29億3400万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。ほっともっと、やよい軒、MKレストランの既存店売上高が従来予想を上回って推移したことに加えて、限定営業を余儀なくされている海外事業の一部地域で売り上げが回復傾向にあることなどが要因としている。

■藤森工業 <7917>  4,725円 (+110円、+2.4%)

藤森工業 <7917> が3日続伸し連日の上場来高値更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を4600円から5500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、FPD、半導体パッケージ関連材料の需要拡大やライフサイエンス部門の用途拡大による中長期的な利益成長の確度向上などを評価。特に、偏光板用プロテクトフィルム、日用品用スタンディングパウチの量産拡大や医薬品製造のシングルユースバッグなどバイオサイエンス関連製品の収益貢献、高機能半導体パッケージ材料などの需要増大に注目しているという。また、現在は先行投資フェーズのため利益圧迫要因だが、血栓形成解析システムT-TASの事業化が軌道に乗れば、そこからの派生事業も含め更なる成長要因になると見込んでいる。第2四半期業績を受けて、21年3月期の営業利益予想を87億円から90億円へ、22年3月期を同96億円から100億円へ引き上げている。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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