<動意株・10日>(大引け)=日立造、愛知鋼、Bガレージなど

材料
2020年12月10日 15時02分

日立造船<7004>=物色人気。10日付の日本経済新聞が「電気自動車(EV)の次世代基幹技術として本命視される『全固体電池』の実用化への動きが官民で加速し始めた」と報じたことをきっかけに関連銘柄が動意づいており、既に硫化物系固体電解質を使用した全固体リチウムイオン電池を開発済みの同社に物色人気が波及しているもよう。また、同社はきょう、子会社が英国でごみ焼却発電プラントの建設工事を受注したと発表していることも買い手掛かりとなっているようだ。これは英国の大手エネルギー会社SSEがロンドン近郊に建設を計画しているもので、プラントの完成は2024年を予定している。

愛知製鋼<5482>=後場上げ幅拡大。正午ごろ、新開発の省資源高強度高圧水素用ステンレス鋼がトヨタ自動車<7203>の燃料電池自動車新型「MIRAI」の高圧水素系部品に採用されたと発表しており、これを材料視する買いが入っている。新たに開発した「AUS305-H2」は、レアメタルである高価なモリブデン不使用の省資源高強度高圧水素用ステンレス鋼。モリブデン不使用でも、同社独自の成分設計技術により、初代「MIRAI」に採用された「AUS316L-H2」と同等の優れた強度と耐水素脆化特性を有するという。

ビューティガレージ<3180>=続伸。9日大引け後に発表した21年4月期上期(5~10月)の連結業績は、売上高83億7200万円(前年同期比8.6%増)、経常利益3億6200万円(同14.6%増)だった。4日に上方修正した内容通りの着地となったが、業績修正後は利益確定売りがかさんでおり、決算発表を受けて買い戻す動きが優勢となっている。コロナ禍が美容サロン業界全体へ悪影響を与えた一方、美容商材流通のデジタル化加速を追い風に、物販事業でEC売上高が大きく伸び、増収増益を達成した。上期は西日本DC開設、EXPRESSストア開設、M&A実行など成長加速のための積極投資を推進した。

理経<8226>=3日続伸。同社は9日、自律制御システム研究所<6232>及びVFR(東京都品川区)と共同で、VR(バーチャルリアリティー)を活用したドローン開発用エミュレータ(開発のための検証を実機の代わりにソフトウェアを用いて行う仕組み)を開発すると発表。これが材料視されているようだ。3社は理経が持つVR画像を生成する技術と、自律制御シ研及びVFRが持つドローン開発技術と実証実験の経験を生かし、ドローン開発のための新たなエミュレータを開発する方針。ステレオカメラ、赤外線カメラ、レーザー光を利用するLiDARセンサーなど、点検用ドローンに使用されるカメラに対応したエミュレータを開発することで、ドローン開発の効率化を図るとしている。

シルバーライフ<9262>=急反発。9日の取引終了後に発表した21年7月期第1四半期(8~10月)の単独業績は、売上高24億5400万円(前年同期比17.5%増)、経常利益3億5400万円(同50.6%増)と2ケタ増収増益を達成しており、これを好感する買いが向かった。高齢者向け配食サービスのフランチャイズ店が増加し、調理済み食材の販売が拡大したことが寄与。前期に実施した広告効果などで冷凍弁当の直接販売が伸びたことも収益を押し上げた。第1四半期経常利益の上期計画(5億1000万円)に対する進捗率は7割近くに達しており、業績上振れが期待される。

インティメート・マージャー<7072>=一時ストップ高。同社はネットを通じて消費者データを収集し、マーケティング支援などに活用する事業を展開している。9日取引終了後、新たなサービスとしてサードパーティー・クッキーを利用せずに、異なるドメイン間でサードパーティー・データを連携する共通IDソリューション「IM Universal Identifier(IM-UID)」の提供、および各プラットフォームとの連携を開始することを発表した。これによる収益への貢献を期待した買いが集中する格好となった。株価は11月16日にマドを開けて急落して以降、下値模索を続けていたこともあって値ごろ感が生じており、追随買いを誘っている。

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出所:MINKABU PRESS

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