IPOラッシュで買い疲れ感も引き続き短期筋の資金が向かいやすい【クロージング】

市況
2020年12月24日 16時48分

24日の日経平均は続伸。143.56円高の26668.35円(出来高概算8億7840万株)で取引を終えた。米国市場の流れを受けて買い先行で始まり、寄り付き直後に26764.53円まで上昇。しかし、市場参加者が限られる中で大きなトレンドは出にくく、前場半ばに付けた26605.26円を安値に、その後は寄り付き水準でのこう着感の強い相場展開が続いており、後場の日経平均の値幅は55円程度にとどまっている。出来高は一段と減っており連日で10億株を下回ったほか、売買代金は1.6兆円にとどまっている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1400を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは原油先物相場が上昇したほか、ややバリュー物色の流れがみられており、鉱業が4%を超える上昇。鉄鋼、非鉄金属、銀行、空運、ガラス土石、小売、海運が堅調。一方で、情報通信、証券が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>、テルモ<4543>、ダイキン<6367>、TDK<6762>、KDDI<9433>が堅調。一方で、ソフトバンクG<9984>、日野自<7205>、アドバンテスト<6857>、ファナック<6954>が冴えない。

日経平均は、こう着ながらも上昇する25日線を支持線として推移しており、本日は5日線レベルを捉えている。中国の管理当局がアリババに対する調査を発表し、これが嫌気されたソフトバンクGは3日続落と調整が続いているものの、ファーストリテが吸収している。24日は欧州の一部が休場なほか、米国市場は短縮取引となり、翌25日は欧米の多くの国が祝日で休場となるため、一段と出来高が減りそうである。そのため、短期筋の仕掛け的な売買があったとしても追随する商いは限られ、トレンドは出にくいだろう。

物色の流れは個人主体に伴う中小型株が中心になりやすいだろう。IPOラッシュで買い疲れ感も出ているとみられるが、需給への懸念が少ないIPO銘柄には引き続き短期筋の資金が向かいやすいだろう。また、年末の損益通算の売りもそろそろ一巡することから、足元で調整が続いている時価総額上位の中小型株などにおいては、やや中長期目線での押し目買いが意識されてくる可能性がありそうだ。

《CS》

提供:フィスコ

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