前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年1月7日 5時30分

■エアトリ <6191>  1,285円 (+62円、+5.1%)

エアトリ <6191> が続急伸。5日の取引終了後、21年9月期の連結業績予想について、売上高を240億円から243億円(前期比14.4%増)へ、営業利益を3億9000万円から4億4900万円(前期89億9400万円の赤字)へ、純利益を2億4000万円から2億7500万円(同86億9200万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。エアトリ旅行事業で、第1四半期に特に国内領域が好調に推移したことや、新たに開始したヘルスケア事業でPCR検査の需要の取り込みが収益に貢献したこと、更に投資事業が、投資先のヘッドウォータース <4011> [東証M]が20年9月29日に上場したことなどが寄与するとしている。

■良品計画 <7453>  2,325円 (+105円、+4.7%)

良品計画 <7453> が5日大幅続伸。5日の取引終了後に発表した20年12月度の国内売上高情報で、既存店(直営+オンラインストア)売上高が前年同月比9.4%増となり、2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。引き続き靴下、パジャマ、キッチン用品、小物収納、ケア用品、カレーなどのレトルト食品など日用品の販売が好調だったほか、月後半から気温が低下したことで、重衣料の動向も回復したという。なお、直営店+オンラインストア売上高の合計は同9.3%増だった。

■郵船 <9101>  2,522円 (+100円、+4.1%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手をはじめ海運株が軒並み上昇。新型コロナウイルスの感染拡大による世界景気への影響が警戒されているが、発生元となった中国の経済回復が顕著となっており、コンテナ市況とばら積み船市況いずれも改善が進んでいる。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船運賃の動向表すバルチック海運指数も昨年12月9日以降急速に水準を切り上げており、5日までの14営業日でマイナスだった日はわずかに1日となっている。5日時点でバルチック指数は1418まで戻しており、これは昨年10月16日以来約3ヵ月ぶりの高値水準にある。

■T&S <4055>  6,370円 (+250円、+4.1%)

ティアンドエス <4055> [東証M]が大幅に4日続伸。5日の取引終了後、従来13円を予定していた20年11月期の期末一括配当予想について、50銭増額して13円50銭にすると発表しており、株主重視の姿勢を示したことが好感された。なお、20年11月期から配当を実施している。

■アオキスーパ <9977>  2,910円 (+110円、+3.9%)

アオキスーパー <9977> [JQ]が大幅反発。5日の取引終了後、21年2月期の期末配当予想について、創業80年記念配当10円を上乗せし40円にすると発表しており、これが好感された。これにより、中間・期末をあわせた配当は70円となり、前期実績に対して10円の増配となる。あわせて第3四半期(20年3-11月)の単独決算を発表し、売上高が802億6600万円(前年同期比4.5%増)、営業利益が26億4500万円(同3.3倍)だった。通期の営業利益予想26億円を超過しており、これも好材料視されたようだ。

■バルクHD <2467>  270円 (+10円、+3.9%)

バルクホールディングス <2467> [名証C]が大幅に5日続伸。5日の取引終了後、子会社サイバージムジャパンがクロスポイントソリューション(東京都中央区)との業務提携を拡大し、SOC(セキュリティー・オペレーション・センター)サービスの提供などを開始したと発表しており、これが好感された。両社はサイバーセキュリティー教育事業で提携し、20年11月には「CYBERGYM八重洲アリーナ」を開設し、 サイバーセキュリティー教育ソリューションを展開しているが、今回の提携拡大により、SOCの構築・運用やセキュリティー診断・コンサルティングなどのソリューション提供でも協業を開始したという。協業を通じてサイバージムジャパンは、ワンストップでセキュリティーソリューションを提供する体制を拡充し、顧客とのリレーションを拡大・強化するとともに、ソリューションの相互提供による売上・シェア拡大を目指すとしている。

■薬王堂HD <7679>  2,641円 (+84円、+3.3%)

薬王堂ホールディングス <7679> が5日大幅続伸。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3-11月)連結決算が、売上高835億7000万円(前年同期比10.2%増)、営業利益43億1800万円(同47.7%増)、純利益28億6300万円(同27.5%増)と大幅増益となり、営業利益が通期予想を上回って着地したことが好感された。感冒薬、消毒薬などのほか、マスク、介護用品などが伸長し、調剤も堅調に推移した。また、日用品の洗剤や家庭紙、ゴミ袋、ペット関連商品や衣料品のエコバッグなども売り上げを伸ばした。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1103億円(前期比8.1%増)、営業利益39億1500万円(同横ばい)、純利益31億2700万円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いている。更に、同時に発表した20年12月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比4.8%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことも好材料視された。客数は同2.7%減となったものの、客単価が同7.7%増と上昇した。

■Ciメディカ <3540>  6,320円 (+200円、+3.3%)

歯愛メディカル <3540> [JQ]が3日ぶりに大幅反発。同社は歯科製品の開発・販売を手掛け歯科業界向け通販でシェアトップを誇る。多角化にも前向きで電力小売り事業にも参入している。5日取引終了後、発電事業の子会社Ciエナジーを設立すると発表、新エネルギー関連株の物色意欲旺盛な現在の地合いにマッチした材料で株価を刺激する格好となった。

■三菱UFJ <8306>  463.9円 (+13.2円、+2.9%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や第一生命ホールディングス <8750> などが買われた。米国ではバイデン新政権発足をにらみ、大型財政出動を背景とした長期金利の上昇が意識されている。ジョージア州上院決選投票で民主党が2議席を獲得しトリプルブルーが実現すれば、その方向性はより明確となる。5日に米10年債利回りは終値ベースで0.955%まで上昇、1%台乗せを再び意識する局面にある。長期金利上昇を背景に5日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど大手金融機関が買われており、この流れが東京市場にも波及。米国事業を展開するメガバンクや大手生保の株価を刺激した。

■セリア <2782>  3,935円 (+95円、+2.5%)

セリア <2782> [JQ]が6日続伸。5日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比3.7%増と、3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同1.5%増、客単価が同2.1%増とともに堅調に推移した。なお、全店売上高は同11.1%増と3ヵ月連続の2ケタ増となった。

■大日印 <7912>  1,838円 (+37円、+2.1%)

大日本印刷 <7912> が4日ぶりに反発。同社は6日、既存の機器に後付けで設置できる「DNP非接触ホロタッチパネル」を開発したと発表しており、これが好材料視された。「ホロタッチ」は、フィルムに描画した操作ボタンなどを空中に浮遊させ、赤外線などで空中の位置を検出するセンサーと組み合せたシステム。軽量でコンパクトなタッチレス入力端末・機器として、既存の情報端末の表面に直接触れることなく、操作できることなどが特徴で、今後は店頭受付端末やレジ端末など既存の入力端末に後付けで利用企業や団体に提供し、22年度に関連のサービスなども含め30億円の売り上げを目指すとしている。

■住友鉱 <5713>  4,739円 (+47円、+1.0%)

住友金属鉱山 <5713> や三菱マテリアル <5711> 、DOWAホールディングス <5714> といった非鉄株が高い。5日のロンドン金属取引所で銅の3ヵ月先物価格は1トン8000ドル台と約8年ぶりの水準に上昇しており、非鉄株への見直し買いが流入した。5日に発表された米ISM製造業景況感指数が市場予想を上回ったことなども好感された。銅などの非鉄はガソリン車に比べ、電気自動車(EV)には多く使われるとの観測もあり市場には物色意欲が強まっている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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