前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年2月17日 5時30分

■シークス <7613>  1,853円 (+114円、+6.6%)

シークス <7613> が急反発。16日付の日本経済新聞電子版で「電子機器の受託製造サービス(EMS)国内最大手のシークスは、2030年までに生産ラインを世界で計300本と現状の2倍に増やす方針を明らかにした」と報じられており、これが材料視された。記事によると、同社は完成車・部品メーカー向けプリント基板上に電子部品を載せる「実装」と呼ばれる作業の受託を主力とし、自動車の電動化や自動運転といった次世代技術「CASE」の普及に合わせて受託能力を大幅に拡大させるという。

■リバーHD <5690>  858円 (+52円、+6.5%)

リバーホールディングス <5690> [東証2]が急伸。同社は金属を中心とする資源リサイクルの大手で家電や自動車など幅広く展開するが、中国での高水準の需要に伴う鉄スクラップ相場の急騰やコスト削減努力などが足もとの利益拡大に反映されている。15日取引終了後に21年6月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の9億5700万円から19億7300万円(前期比2倍)に大幅上方修正したほか、年間配当も従来計画の25円から35円に増額しており、これを材料視する買いが集中した。

■サンエー化研 <4234>  566円 (+33円、+6.2%)

サンエー化研 <4234> [JQ]が急反発し、昨年来高値を更新した。15日の取引終了後、21年3月期の連結経常損益を従来予想の4億円の黒字から7億円の黒字(前期は1億6100万円の赤字)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが向かった。第3四半期以降、各セグメントの一部製品で受注の回復がみられ、売上高が計画を上回る見通しとなったことが寄与。また、生産合理化の進展や子会社の収益改善なども利益を押し上げる。同時に発表した4-12月期の同利益は前年同期比81.8%増の5億5100万円だった。

■ギグワークス <2375>  2,914円 (+164円、+6.0%)

ギグワークス <2375> [東証2]が商い増勢のなか急反発。企業のIT支援サービスや、エンジニア派遣・コールセンターコンサルティングなどの人材ビジネスを展開しており、旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込んでいる。業績は新型コロナウイルスの逆風に抗して好調を堅持、20年10月期営業28%増益に続き、21年10月期も前期比20%増益の12億円を見込む。ブロックチェーン技術で先駆しており、ビットコインのマイニングなどでもノウハウを持つ。株主優待ではビットコイン贈呈も行っており、時流に乗る銘柄としてマーケットの注目度が高まった。

■セルソース <4880>  10,090円 (+470円、+4.9%)

セルソース <4880> [東証M]が大幅反発。15日の取引終了後、装着型サイボーグ「HAL」を展開するCYBERDYNE <7779> [東証M]と戦略的パートナーシップを締結し共同で事業を推進すると発表しており、これを好感する買いが入った。両社は、加齢による変形性関節症やスポーツ障害・スポーツ外傷などの関節部位への疾患を持つ患者に対して、脂肪由来幹細胞治療などの再生医療等とHALを利用した機能改善プログラムを組み合わせた新しい治療手法を提案していく。これにより、再生医療の予後向上、自然な関節の動きへの誘導、荷重分散による安全な筋肉量の増加などの促進が期待されるという。将来的には神経内科、脳血管内科の領域での展開も視野に入れているとしている。なお、サイバダインの株価も大幅高に買われた。

■オロ <3983>  4,020円 (+180円、+4.7%)

オロ <3983> が大幅続伸。15日の取引終了後に発表した20年12月期の連結経常利益は前の期比26.2%増の17億1300万円で着地。続く21年12月期も前期比13.3%増の19億4000万円に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視された。今期はクラウドソリューション事業で主力のクラウド型ERP「ZAC」「ReformaPSA」の販売を強化するほか、デジタルトランスフォーメーション事業でも顧客基盤の拡大に注力し、売上高60億5000万円と前期比15.5%増収を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を9円から10円に増額し、今期も10円を継続する方針とした。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の3.01%にあたる50万株または20億円を上限に自社株買いを実施することを明らかにしており、株主還元の拡充も好感された。

■SBG <9984>  10,420円 (+415円、+4.2%)

ソフトバンクグループ <9984> が大幅続伸。前日15日に19年6月の株式分割後初となる終値での1万円大台を回復、16日もその余勢を駆って上値慕いの展開。世界的な株高が続くなか、日経平均寄与度の高い値がさ株として、海外投資家の買い攻勢が継続した。傘下のファンドを通じ米国のハイテク企業への投資を行っていることから、ハイテク株比率の高いナスダック市場の上昇なども外国人にはポジティブ材料として映る。16日は実需買いもさることながら、日経平均先物を絡めたインデックス買いの恩恵も株価に反映された。

■MrMax <8203>  818円 (+31円、+3.9%)

ミスターマックス・ホールディングス <8203> が大幅続伸。15日の取引終了後、21年2月期の連結経常利益を従来予想の46億9400万円(前期比2.1倍)から57億円(同2.5倍)へ上方修正すると発表。併せて、期末一括配当も従来計画の15円から31円(前期は14円)へ大幅増額修正するとしており、これが好材料視された。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、3回目となる。新型コロナウイルス感染拡大に伴う衛生用品や巣ごもり関連商品の需要に対応した商品を拡充したことで、売り上げが好調に推移していることが寄与。販売促進の見直しやウェブ会議の活用などの継続実施で経費が想定を下回ることも上振れに貢献する。

■ユニチャーム <8113>  4,893円 (+151円、+3.2%)

ユニ・チャーム <8113> が大幅続伸。15日の取引終了後、21年12月期の連結税引き前利益(国際会計基準)は前期比22.1%増の1170億円となりそうだと発表。2期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入った。今期はおむつなど衛生用品を扱うパーソナルケア部門で、前期に工場火災の影響を受けたインドの回復を見込むほか、中国、インドネシア、ベトナム、タイといったアジア圏で販売を伸ばす計画だ。併せて、総還元性向50%を踏まえ、今期配当は前期比4円増の36円と20期連続増配を計画するほか、160億円または400万株を上限に自社株買いを実施すると発表、これも好材料視された。なお、同時に発表した20年12月期の税引き前利益は前の期比37.8%増の958億4900万円だった。

■任天堂 <7974>  68,340円 (+1,740円、+2.6%)

任天堂 <7974> が4連騰。16日は大商いで一時2000円を超える上昇となり、昨年12月17日の高値6万7880円を大幅に上回り、約2ヵ月ぶりに昨年来高値を更新した。巣ごもり需要を背景にゲーム関連企業の収益環境にはフォローの風が強いが、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」で爆発的な需要を獲得している同社はその筆頭として、海外投資家の買いを改めて呼び込む形となっている。「足もとでは指数連動型ファンドの組み入れニーズなどが株価上昇を後押しする形となっている」(中堅証券ストラテジスト)という。

■国際石開帝石 <1605>  781円 (+12円、+1.6%)

国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> などが高い。ここアフターコロナの経済正常化をにらみ原油市況も上昇基調を強めている。WTI原油先物価格は15日に1バレル=60ドル台に乗せ、米国ではシェブロンやエクソンモービルといったエネルギー関連株が上昇し全体相場に貢献した。これを受けて東京市場でも原油価格と連動性の高い資源関連株への海外マネーの流入が顕著となってきた。

■ステムリム <4599>  817円 (+12円、+1.5%)

ステムリム <4599> [東証M]が反発。同社は15日取引終了後に、資生堂 <4911> 及び大阪大学との間で、皮膚の抗加齢メカニズムの解明と同メカニズムに基づく新たな医薬品・化粧品などの創出を目指した三者間共同研究契約を締結したと発表。今後の展開が期待されたようだ。同社と大阪大学はこれまで、怪我や病気で損傷した組織の再生を促進する医薬品、「再生誘導医薬」の開発を目的とした共同研究を進めており、今回締結した契約は蓄積された幹細胞研究の豊富なデータと基盤技術を活用しながら、皮膚の抗加齢に焦点を当てたメカニズムの解明と同研究から得られるデータを基にした皮膚のアンチエイジングに役立つ新たな医薬品・化粧品などの創出を目指すもの。なお、契約の詳細については非開示としている。

■東エレク <8035>  44,110円 (+550円、+1.3%)

東京エレクトロン <8035> が3連騰。世界的な半導体不足を背景に台湾の半導体受託生産最大手TSMCなどへの依存度が急速に高まっている。半導体メーカーは生産設備の増強を急ぐ局面にあり、半導体製造装置メーカーに吹く追い風も強まる一方だ。米国株市場では15日、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が最高値を更新しており、半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズの株価も最高値街道を走っている。それを受けて国内トップメーカーの東エレクにも海外投資家の買いが流入した。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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