前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年2月19日 5時30分

■リミックス <3825>  241円 (+50円、+26.2%) ストップ高

リミックスポイント <3825> [東証2]が2日連続ストップ高。ビットコインは足もと5万ドルを突破した後も騰勢を緩めず、半ばマネーゲーム化しているが、今月上旬に米電気自動車(EV)大手のテスラが手元資金でビットコインを15億ドル分購入し、EV購入者の支払いを受け入れる方針も明らかにしたことで改めて注目が集まった。株式市場でも関連銘柄を物色する動きが日増しに高まっているが、そのなか、子会社で暗号資産交換所「ビットポイント」を運営している同社は、株価の値ごろ感と相まって投資資金の攻勢が先鋭化している。

■インタートレ <3747>  618円 (+100円、+19.3%) ストップ高

インタートレード <3747> [東証2]がストップ高。同社は証券ディーリングやFX取引など業界特化型のシステム開発や保守事業を手掛けており、暗号資産システム分野でも実績を重ねている。17日取引終了後、同社の関連会社デジタルアセットマーケッツが暗号資産交換業者として関東財務局への登録が完了したことを発表した。ここビットコイン価格の急騰を背景に株式市場でも同関連銘柄に投資家の関心が高まっており、今回の発表は関連有力株に位置づけられるインタートレの株価を強く刺激する格好となった。

■田中精密 <7218>  794円 (+99円、+14.2%) 一時ストップ高

田中精密工業 <7218> [JQ]が続急騰。17日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を255億円から260億円(前期比18.8%減)へ、営業損益を12億円の赤字から3億円の赤字(前期3億2000万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症や半導体の供給不足による自動車生産への影響などの不透明感は残るものの、増収効果や工場合理化などによる支出抑制、販管費などの総費用圧縮に努めていることが寄与する見通し。なお、最終損益はリスク分担型企業年金制度の移行に伴う影響額が未確定なことから、11億円の赤字から未定に修正した。

■クシム <2345>  796円 (+79円、+11.0%)

クシム <2345> [東証2]が4日ぶり急反騰。17日の取引終了後、連結子会社のクシムインサイトが先端IT領域におけるシステム開発の一環として、暗号資産を対象にAPI連携による自動トレーディングシステムの開発に着手すると発表しており、これを好感する買いが入った。クシムインサイトはソフトウェア開発の経験を活かし、累積記録データから確率的に判断、遺伝アルゴリズムや機械学習の手法を使い投資判断を行う機能の開発を検討しているという。同システムのローンチは4月中をメドとしている。同社グループでは、国内外の暗号資産交換事業者にライセンスを販売することを目標としており、業務提携先であるCAICAテクノロジーズと連携し、受注実績に結びつけていく構えだ。

■アクリート <4395>  1,522円 (+114円、+8.1%)

アクリート <4395> [東証M]が続急伸。同社は18日、総合行政専用ネットワーク「LGWAN」でのSMS(ショートメッセージサービス)送信を可能とする「SMS コネクト for LGWAN」の提供を3月から開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、携帯キャリア主要4社へのSMS配信を可能とし、大量のSMSを安定して配信できる環境を提供。更に、地方公共団体情報システム機構が定める条件を満たし、行政から住民への情報連絡手段として、SMSを利用することで従来の電子メールなどの連絡手段よりも高い到達率で迅速な案内ができるという。

■HPCシス <6597>  2,670円 (+181円、+7.3%)

HPCシステムズ <6597> [東証M]が4連騰。17日の取引終了後、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)分野のプログラム開発において、画期的な分子構造生成アルゴリズムを開発し特許出願を行ったと発表しており、これが好感された。MIとは、素材・材料開発分野においてビッグデータ解析や人工知能(AI)技術を活用し、素材・材料開発のコストダウンやスピードアップを可能にする新しい手法。同社では機械学習と計算化学技術を組み合わせることにより、蓄えられたデータが無い場合でも所望の物性を入力するとその物性を有する分子構造を提案するMIソフトウェアの開発に取り組んでおり、今回、画期的なアルゴリズム開発に成功したという。

■ルックHD <8029>  1,112円 (+70円、+6.7%)

東証1部の上昇率10位。婦人アパレルを展開するルックホールディングス <8029> が続急伸。同社は17日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比72.8%増の11億円としていることが好感されたようだ。売上高は同8.1%増の400億円を見込む。景気に左右されないブランド価値を確立することで更なる売り上げの拡大を図るとともに、厳しい経営環境においても持続的に利益を創出できる収益性のあるブランド事業に経営資源を効果的に投資するとしている。

■駅探 <3646>  535円 (+31円、+6.2%)

駅探 <3646> [東証M]が続急伸。17日の取引終了後、マーベリック(東京都新宿区)が展開しているスマートフォン向けインフィード広告事業を譲受すると発表しており、これが好材料視された。マーベリックのスマートフォン向けインフィード広告事業を承継する新設分割会社サークアの全株式を取得し子会社化する。取得価額は概算で8億2500万円とし、4月1日の取得を予定している。これにより、自社サービス「駅探ドットコム」の収益拡大と経路検索のユーザーデータ利活用事業の展開を目指すほか、今後も市場拡大が見込まれるアドテクノロジー領域の事業取得をすることで事業ポートフォリオ強化を図るという。

■デザインワン <6048>  235円 (+11円、+4.9%)

デザインワン・ジャパン <6048> が大幅続伸。同社は18日、自社が運営する店舗の口コミ・ランキングサイト「エキテン」と、日本マイクロソフトが運営する検索エンジン「Microsoft Bing」との連携を開始したと発表。具体的には、「Microsoft Bing」上の検索結果に連動して表示される情報ナレッジパネル(検索エンジンの検索結果一覧の右上に表示される、検索された人物、場所、モノに関する主な事実を表示する情報ボックス)に、エキテンに掲載している情報を提供。これにより、情報ナレッジパネル上には、提供した情報のほかにエキテンサイトへのリンクが表示されることになり、ユーザーの流入を促進することが可能になるとしている。

■ファストリ <9983>  107,350円 (+4,700円、+4.6%)

ファーストリテイリング <9983> が大幅続伸し、4700円高と異彩を放つ上げ足で上場来高値を大幅に更新した。18日で9連騰となり、この間に株価を1万5300円あまりも上昇させている。日経平均寄与度の高い値がさ株で日経平均先物を絡めたインデックス買いの影響が株価急騰の背景にある。時価総額は既に11兆円を超えているが、「日銀のETF買いによる吸い上げ効果もあって品薄感が強い」(ネット証券マーケットアナリスト)という。

■ISID <4812>  3,695円 (+115円、+3.2%)

ISID <4812> が大幅続伸。17日、同社が開発・提供する経費精算システム「Ci*X Expense(サイクロス エクスペンス)」がSUBARU <7270> に採用されたと発表しており、これが引き続き好感されたようだ。同システムは、企業固有の旅費規程に基づく手当の自動計算、交通系ICカードや経路探索サービスとの連携による申請時の補助機能のほか、規程に基づく経費支払の対象範囲や上限値などのチェック機能も備わっている。これにより、入力負荷の低減や、誤入力による差し戻しや再承認などの手間が大きく削減できるという。なお、会計システムや人事システムとのデータ連携が可能な自動仕訳システム「Ci*X Journalizer(サイクロス ジャーナライザー)」も採用されたとしている。

■チェンジ <3962>  3,595円 (+105円、+3.0%)

チェンジ <3962> が5日ぶりに大幅反発。同社は18日、子会社のトラストバンクが手掛ける行政手続きデジタル化サービス「LoGoフォーム」が、新型コロナワクチン接種の予約受付・管理に対応すると発表。「LoGoフォーム」で、自治体がワクチン接種の予約受付・管理を一元化できるフォームを提供し、職員の業務効率化につなげる。また、住民は特定のアプリのダウンロードや事前登録をしなくても、パソコンやスマホで24時間いつでもWEB上で接種会場や日時を選び、予約の変更やキャンセルを行うことができるという。

■ABCマート <2670>  6,310円 (+140円、+2.3%)

エービーシー・マート <2670> が続伸。17日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、最終利益を122億円から183億8000万円(前期比38.1%減)へ上方修正したことが好感された。保有する投資有価証券を売却したことに伴い、投資有価証券売却益88億円を特別利益として計上することなどが要因としている。なお、売上高2206億円(同19.0%減)へ、営業利益178億円(同59.0%減)は従来見通しを据え置いている。

■ファーマF <2929>  3,185円 (+65円、+2.1%)

ファーマフーズ <2929> が5日ぶりに反発。18日午前に、「ニューモ育毛剤」の累計出荷数が400万本を突破したと発表しており、これを好感する買いが入った。ニューモ育毛剤は、12月上旬から増産により通常の出荷体制となったこと、及び各メディアでの広告宣伝を継続していることで販売が好調に推移し、出荷ペースが加速している。併せて、子会社のフューチャーラボが販売する永久染毛剤「ヘアボーテ エクラ ボタニカルエアカラーフォーム」の累計出荷数が100万本を突破したことも明らかにしており、これも好材料となった。

■SGHD <9143>  2,644円 (+48円、+1.9%)

SGホールディングス <9143> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は17日、同社株のレーティングを「アンダーウエイト」から「ニュートラル」に引き上げた。目標株価は2400円から2700円に見直した。格上げの要因として(1)22年3月期営業利益を1019億円から1160億円に見直し今期推定比10%程度の増益が見込めること(2)ROEは21年3月期をピークに低下すると予想するが、22年3月期から24年3月期の平均予想ROEは15.9%が見込め現状のPBRは妥当と考えること(3)足もとの株価調整でバリュエーション面の割高感が薄れたこと――を挙げている。

■日本ケミコン <6997>  1,792円 (+27円、+1.5%)

日本ケミコン <6997> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価を1650円から2250円へ引き上げており、これが好材料視された。レポートでは、上山社長の打ち出した業績改善策には具体性と説得力があり、かつ矢継ぎ早に打ち出す施策にはスピード感があると評価。第4四半期(1-3月)はトップラインが力強く伸長すると予想、業績急回復への確度が高まると報告している。アルミ電解コンデンサの収益性改善を考慮し、同証券の業績予想を引き上げた。

■OLC <4661>  18,355円 (+175円、+1.0%)

オリエンタルランド <4661> が続伸。18日は一時460円高の1万8640円まで買われ、昨年12月14日以来約2ヵ月ぶりに上場来高値を更新した。新型コロナウイルス感染拡大で入園者の大幅減少を余儀なくされており、21年3月期第3四半期(20年4-12月)の営業損益は198億4000万円の赤字に落ち込んだ。ただ、10-12月期だけでみれば改善色をみせており、国内で米ファイザー製のワクチン接種が始まったことで早晩テーマパーク運営も正常化に向かうとの思惑が株価にポジティブに作用している。信用買い残は枯れた状態で直近の信用倍率は0.4倍台と売り長。株式需給面からも浮揚力が働いた。

■フォーバルR <9423>  104円 (+1円、+1.0%)

フォーバル・リアルストレート <9423> [JQ]が続伸。17日の取引終了後、21年3月期の期末一括配当を従来計画の1円60銭から1円80銭(前期は1円60銭)へ増額修正すると発表。5期連続の増配となり、これが好感されたようだ。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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