前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年2月24日 5時30分

■KLab <3656>  867円 (+44円、+5.4%)

KLab <3656> が大幅高で4日ぶり急反発。前週末19日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を90万株(発行済み株数の2.34%)、または5億円としており、取得期間は2月22日から12月30日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行とともに、株主還元策として1株当たりの価値向上を図ることが目的という。

■郵船 <9101>  3,055円 (+144円、+5.0%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手をはじめ海運株が軒並み高。新型コロナワクチン普及を背景に、米国を筆頭に経済活動の正常化に伴う景気回復期待が株式市場でも一段と強まっている。ばら積み船市況の総合的な値動きを現すバルチック海運指数は前週末こそ7営業日に反落したものの、ここ戻り足が鮮明だ。世界的な巣ごもり消費の高まりを映してコンテナ船市況が堅調に推移していることに加え、ばら積み船のような不定期船も回復色を強めていることで、グローバル物流の改善が改めて意識された。

■ナフコ <2790>  2,119円 (+94円、+4.6%)

ナフコ <2790> [JQ]が大幅高で4日ぶりに反発。前週末19日の取引終了後、20円を予定していた21年3月期の期末配当について、7円増額して27円にすると発表したことが好感された。年間配当は50円(従来予想43円)となり、前期実績に対しては11円の増配になる予定だ。

■SUMCO <3436>  2,520円 (+109円、+4.5%)

SUMCO <3436> が大幅高で3日ぶりに反発。前週末19日の取引終了後、上限を127万株(発行済み株数の0.44%)、または25億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。取得期間は2月22日から3月23日付で、株主還元の強化と資本効率の向上を目的としているという。また、この自社株買いにより取得した全株式を4月14日付で消却するとあわせて発表した。

■ケンコーマヨ <2915>  2,024円 (+81円、+4.2%)

ケンコーマヨネーズ <2915> が3日ぶりに大幅反発。前週末19日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を20万株(発行済み株数の1.21%)、または4億円としており、取得期間は21年2月22日から22年2月21日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び企業価値の向上を図るためとしている。

■HEROZ <4382>  3,540円 (+140円、+4.1%)

HEROZ <4382> が大幅続伸。今月12日につけた戻り高値3520円を大幅高で上抜き新波動入りを印象づけた。同社は人工知能(AI)を売り物としたスマートフォン・タブレット向けゲームアプリ「将棋ウォーズ」が好調、消費者の巣ごもり化が追い風になっている。また、この将棋AIを起点に蓄積したディープラーニングを武器に、建設や金融などBtoB分野の需要も開拓している。個別では同社が開発した販売予測AIを生活用品大手のアイリスオーヤマに提供しており、その実績から更なる顧客企業の獲得が期待される状況にある。

■日立造 <7004>  707円 (+27円、+4.0%)

日立造船 <7004> が大幅続伸し昨年来高値を更新。22日、大成建設 <1801> と共同で、シールドマシンの機械式ビット交換工法「THESEUS工法」を開発したと発表しており、これが好感された。同工法は、シールドマシンの口径に関係なく、マシン内部から可動式マンホールとスライド式交換装置を用いてビット交換を可能とするもので、ビット交換用の立坑を新たに構築する必要がなくなるため、周辺環境への影響を軽減した施工を実現でき、また何度でも効率よく安全にビット交換が可能なことが特徴。両社は今後、同工法を長距離シールド工事に導入し、ビット交換作業の効率化により生産性向上を図るとしている。

■CKD <6407>  2,475円 (+91円、+3.8%)

CKD <6407> が大幅高で4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続しつつ、目標株価を2400円から3200円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、機器の販売拡大による業績成長が期待でき、自動化投資や半導体産業の拡大、海外展開による中長期的な成長力は高いと予想。空気圧機器と半導体向け流体制御機器の販売予想引き上げにより機器の営業利益予想を引き上げ、21年3月期営業利益予想を60億円から65億円へ、22年3月期を同131億円から138億円へ上方修正している。

■三菱UFJ <8306>  563.3円 (+13.3円、+2.4%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や第一生命ホールディングス <8750> などが揃って買いを集めた。米国では景気回復期待が強まるなか、米長期金利の上昇が顕著となっており投資家の注目を集めている。米10年債利回りは前週末19日終値ベースで1.338%と再び1.3%台を上回ってきた。20年2月下旬以来約1年ぶりの水準だ。これを背景に前週末の米国株市場ではシティグループが3.6%高に買われたほか、JPモルガンやゴールドマン・サックスなど大手金融株が軒並み上昇した。東京市場でも米国事業における運用利ザヤの拡大期待がメガバンクや大手生保の株価を刺激した。

■ゼンリン <9474>  1,355円 (+28円、+2.1%)

ゼンリン <9474> が続伸。前週末19日の取引終了後、横浜ゴム <5101> 、アルプスアルパイン <6770> と共同で、路面検知システムを搭載した「IoTタイヤ」で得たデータを地図情報と紐づける実証実験を開始したと発表しており、これが好感されたようだ。同実証実験では、浜ゴムとアルプスアルが共同開発する先進タイヤセンサーを装着した実験用車両を用いて公道から路面情報を取得し、これにゼンリンが持つ豊富な地図情報を連携させるという。これにより、タイヤの摩耗状態や空気圧不足を検知して急勾配・急カーブ道路を避けるナビゲーションのほか、路面凍結・陥没道路などの情報提供による安全運転支援、自動運転車両の制御など、CASE(自動車の次世代技術)社会における安心安全なサービス実現に向けたビジネスの実現を目指すという。

■SBG <9984>  10,530円 (+180円、+1.7%)

ソフトバンクグループ <9984> が続伸。SMBC証券は19日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価は7700円から1万1000円に引き上げた。同証券では、SBGのビジョンファンドの投資資産やその他の有価証券などの簿価に対して、1.5兆円の含み損失を想定して織り込んでいたが、実際にはビジョンファンドの公正価値は第3四半期(10-12月)の3ヵ月間で1兆円上昇した。今後1~2年で資産価値の上昇につながるIPOが増加することが予想され、必要以上に含み損を認識するべきではなくビジョンファンドセグメントの含み益を認識することが適切と判断。今後5年で顕在化する含み益を純額で3.2兆円と認識し、目標株価を引き上げている。

■日経レバ <1570>  34,700円 (+400円、+1.2%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が4日ぶりに反発。日経平均株価に連動するETFで価格変動率は日経平均の2倍に基本設定されており、相場のボラティリティが高まる場面では短期スタンスを主軸とする個人投資家資金の売買が活発化する傾向がある。22日は日経平均が寄り付きから急速に上値を指向する展開となり、一時400円以上の上昇をみせたため、日経レバもそれに連動する形となった。売買代金は全上場企業でトップのソフトバンクグループ <9984> を大幅に上回っている。株式需給面では信用取引の売り買いが拮抗、直近データでは買い残の減少が目立ち、信用倍率は0.96倍と再び売り長状態となっている。

■エフピコ <7947>  4,250円 (+40円、+1.0%)

エフピコ <7947> が続伸。前週末19日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を90万株(発行済み株数の1.08%)、または40億円としており、取得期間は2月22日から5月31日まで。資本効率の向上及び株主還元の充実を目的としているという。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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