前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年3月19日 5時20分

■大和重工 <5610>  888円 (+150円、+20.3%) ストップ高

大和重工 <5610> [東証2]がストップ高。17日の取引終了後、21年12月31日時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これが好感された。毎年12月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、クオカードを保有期間1年未満で500円分、1年以上で1500円分贈呈する。

■シンワワイズ <2437>  603円 (+100円、+19.9%) ストップ高

Shinwa Wise Holdings <2437> [JQ]ストップ高。17日の取引終了後、同社が取り扱うアート作品をもとにしたNFT(代替不可能なトークン)の生成・販売事業を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。NFTは ブロックチェーン上に生成される非代替性トークンのことで、実物資産に紐付けることで権利の所在を明確化することが可能になるとされている。同社は、生成したNFT(アート作品情報及びブロックチェーン上に組み込んだアート登録情報が内包するトークン)と、ブロックチェーン上に記録されたアート作品をセットで販売するという。今後、デジタルアートやデジタルコンテンツをNFT化して流通させるなど、同事業の領域を更に広げていくとしている。

■アピリッツ <4174>  4,960円 (+700円、+16.4%) ストップ高

アピリッツ <4174> [JQ]がストップ高。17日の取引終了後に発表した22年1月期単独業績予想で、売上高46億9600万円(前期比20.7%増)、営業利益2億8300万円(同23.7%増)、純利益1億7900万円(同43.0%増)と大幅な増収増益を見込んでいることが好感された。市場のデジタルトランスフォーメーション(DX)化が追い風となり、Webソリューション事業の成長を見込む。また、オンラインゲーム事業では自社ゲームの新作タイトルについては保守的に見込むものの、パートナーゲーム開発の大型案件が寄与する見通し。なお、21年1月期決算は、売上高38億8900万円(前の期比8.7%増)、営業利益2億2900万円(同59.3%増)、純利益1億2500万円(同88.7%増)だった。

■エニグモ <3665>  1,457円 (+199円、+15.8%)

東証1部の上昇率3位。エニグモ <3665> が急反騰。17日の取引終了後、22年1月期業績(非連結)は売上高81億3900万~88億4600万円(前期比15.0~25.0%増)、経常利益30億6000万~35億1900万円(同1.0~16.0%増)になりそうだと発表、これが好感された。今期は個人輸入代行ソーシャル通販サイト「バイマ」で法人、大型出品者との連携拡大、SNSやデータを活用したマーケティングを強化するほか、成長が加速してきた英語版BUYMAとLife Styleカテゴリに注力し、取扱高を伸ばす計画だ。同時に発表した21年1月期業績は売上高70億7700万円(前の期比16.1%増)、経常利益30億3000万円(同13.0%増)だった。

■ナイガイ <8013>  376円 (+43円、+12.9%)

東証1部の上昇率4位。ナイガイ <8013> が続急騰。17日の取引終了後に発表した21年1月期の連結最終損益は18億3700万円の赤字(前の期は4億4600万円の赤字)に赤字幅が拡大したが、続く22年1月期は8000万円の黒字に浮上する見通しとなり、これが好感された。今期は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込んだ前期から販売回復を見込む。新しい生活様式に対応した新商品展開や新ブランドの投入、ネット通販の強化などを通じ、売上高は前期比19.8%増の140億円を計画。また、在庫コントロールや販管費の抑制を徹底し、収益力の回復を目指す方針だ。

■マネックスG <8698>  998円 (+104円、+11.6%)

東証1部の上昇率5位。マネックスグループ <8698> 、GMOペイメントゲートウェイ <3769> 、セレス <3696> 、リミックスポイント <3825> [東証2]、モバイルファクトリー <3912> など仮想通貨関連株が軒並み高に買われた。ここにきてビットコイン価格が再び上昇基調を強めている。ビットフライヤーが提示する18日午前8時時点のビットコイン価格は634万9743円と前日比で20万円以上も上昇。FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見では今後も強力な金融緩和姿勢を継続することを明示しており、過剰流動性が担保されたことを背景にビットコイン価格も先高期待が高まった。これを受け、仮想通貨取引所運営のコインチェックを子会社に持つマネックスGをはじめ関連株には総じて上値を見込んだ投資資金が流入した。

■メタップス <6172>  1,275円 (+107円、+9.2%)

メタップス <6172> [東証M]が急反発。同社は18日、SaaS一元管理ツール「メタップスクラウド」が、アマゾン ウェブ サービス(AWS)との連携を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。メタップスクラウドは、お金・時間のムダを改善する「SaaS管理」とセキュリティーリスクを抑える「ID管理(IDaaS)」の2つの機能を備えたSaaS一元管理ツール。今回の連携により、各SaaSにログインする際に必要なIDやパスワードを個別に管理する必要がなくなり、「メタップスクラウド」の認証基盤を利用することで、AWSへのシングルサインオン(1つのID・パスワードで複数のSaaSへログインが可能となる仕組み)によるログインが可能になる。

■三井海洋 <6269>  2,356円 (+166円、+7.6%)

三井海洋開発 <6269> が続急伸。18日付の日本経済新聞朝刊で「三井海洋開発は水素の原料となるメタンを海底から採掘する技術を開発する」と報じられており、これを好材料視する買いが入った。記事によると、日本近海の比較的浅い海底の表層部に眠るメタンが近年確認されたことを受け、石油などを海底から効率的に吸い上げる自社技術を応用するという。同社は他社に先駆けて21年度に掘削実験に着手するとしており、業績への寄与が期待されたようだ。

■GAテクノ <3491>  2,160円 (+147円、+7.3%)

GA technologies <3491> [東証M]が続急伸。18日10時に、グループ会社のRENOSY X(リノシークロス)が中古マンション買取再販大手のホームネットに、業務支援システム「2秒でブッカク!」を導入したと発表しており、これが好感されたようだ。「2秒でブッカク!」は、不動産売買に係る物件情報の確認や資料請求など、業者間におけるコミュニケーションをオンライン上で完結させることが可能なSaaS型の業務支援システム。ホームネット東京本社への導入に続き、全国主要都市に展開する7支店にも順次導入する予定としている。

■トムソン <6480>  662円 (+44円、+7.1%)

日本トムソン <6480> が急反発、年初来高値を更新した。東海東京調査センターは17日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価を560円から860円に引き上げた。エレクトロニクス関連向けに直動案内機器の受注は回復していることから、株価は割安感が強いとみている。第3四半期に入って、半導体製造装置やチップマウンタなどエレクトロニクス関連向けに直動案内機器の受注が大きく増加し、工作機械や射出成形機など産業機器向けにも受注が増えたとみている。同調査センターでは21年3月期の営業損益は3億円の赤字(会社予想7億円の赤字)を予想しており、22年3月期は62億円の黒字へ急回復すると見込んでいる。

■四国電力 <9507>  900円 (+53円、+6.3%)

四国電力 <9507> が急反発。18日午後2時ごろ、四国電力伊方原子力発電所3号機の運転差し止めを命じた広島高裁の仮処分決定について、同高裁が四国電の不服申し立てを認め、再稼働を認める決定を出したことが複数のメディアによって伝えられた。これを受けて同社株は大幅高となった。

■新光電工 <6967>  3,150円 (+179円、+6.0%)

新光電気工業 <6967> が急反発。SMBC日興証券が17日付で同社の投資判断「1(強気)」を据え置き、目標株価を前回の2800円から4300円に引き上げており、これが好材料視された。レポートでは、FC(フリップチップ)パッケージの需給逼迫が22年中も継続する可能性が高まったと報告。また、半導体需要の活況を受け、静電チャックも従来想定より上振れすると見込んでいる。

■日本マイクロ <6871>  1,802円 (+93円、+5.4%)

日本マイクロニクス <6871> が8連騰。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付のレポートで同社の目標株価を前回の1200円から1600円に引き上げており、これが手がかり材料となったようだ。レポートでは、付加価値の高いDRAM向けアドバンストプローブカードの需要増加などを踏まえ業績予想を大幅に増額し、目標株価を引き上げると報告。一方、足もとの株価は利益拡大をある程度織り込み済みの水準にあるとみて、レーティングはHold(中立)を継続している。

■イビデン <4062>  4,950円 (+245円、+5.2%)

イビデン <4062> が急反発。SMBC日興証券が17日付で同社の投資判断を「2(中立)」から「1(強気)」に引き上げ、目標株価を4600円から6400円へ大幅増額しており、これが好材料視された。レポートでは、FC(フリップチップ)パッケージの需給逼迫が22年中も継続するとの見方に変更すると報告。22年3月期以降の業績拡大を株価は織り込んでいないと判断し、投資判断と目標株価を引き上げた。ファンダメンタルが好転するなか、11月以降の株価調整で割安感が増したと指摘している。

■三菱UFJ <8306>  647円 (+31.7円、+5.2%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、第一生命ホールディングス <8750> などいずれも高い。注目を集めたFOMCではFRBが2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明したが、短期債利回りは低下する一方、長期債の利回りは上昇し、10年債利回りは終値で1.64%台まで水準を切り上げた。当分の間は強力な金融緩和政策が金利を低水準に抑えることが予想されるものの、中期的には景気押し上げに伴う金利上昇余地を見込んだ動きといえる。これを背景とした運用利ザヤの拡大期待から、前日18日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が上昇しており、東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクや大手生保株がこれに追随する流れとなった。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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