話題株ピックアップ【昼刊】:レノバ、東エレク、第一三共

注目
2021年3月23日 11時39分

■レノバ <9519>  3,360円  +160 円 (+5.0%)  11:30現在

レノバ<9519>、エフオン<9514>、イーレックス<9517>など新エネルギー関連株が総じて買いを集める展開となっている。世界的に脱炭素社会に向けた取り組みが進むなか、1月に発足したバイデン米政権もカーボンフリーに積極的な姿勢を打ち出しており、日本でもこの動きに後れをとらないように政府の打ち出す政策にもスピードが求められる状況にある。既に2050年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする計画を掲げているが、更に期間設定を短くした2030年までの削減目標を新たに策定する方針にあることが伝えられている。6月には脱炭素が主要議題となるG7サミットが計画されており、それをメルクマールとした迅速な対応が求められる。具体的な目標値設定に向け月内にも有識者会議を立ち上げることも報じられており、太陽光発電などをはじめ再生可能エネルギー分野周辺でビジネスを展開する銘柄群にマーケットの注目が集まりやすくなっている。

■ウェルビー <6556>  1,578円  +70 円 (+4.6%)  11:30現在

ウェルビー<6556>が3日ぶりに反発している。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を78億3800万円から81億5400万円(前期比18.6%増)へ、営業利益を19億5200万円から20億3700万円(同15.9%増)へ、純利益を14億1000万円から14億9400万円(同27.3%増)へ上方修正し、あわせて10円30銭を予定していた期末配当を11円30銭にすると発表したことが好感されている。新型コロナウイルスの影響による利用者数の減少を見込んでいたものの、各種政策の効果などで、年間を通じて高水準の利用者数を維持できたことが要因としている。なお、年間配当は16円となり、前期実績に対しては7円20銭の増配になる予定だ。同時に、21年3月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これも好材料視されている。毎年3月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、ハビーアカデミーオンライン教室1万5000円相当の入会金無料券及びハビーアカデミーオンライン教室3万円相当の受講料無料券を贈呈するとしている。

■メイコー <6787>  2,790円  +112 円 (+4.2%)  11:30現在

メイコー<6787>が反発している。22日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。上限を60万株(発行済み株数の2.29%)または15億6000万円としており、取得期間は3月23日から12月31日まで。資本効率の向上を図り、株主還元を充実させるとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることが目的という。うち15万株(同0.57%)を上限に、23日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNET-3)で取得する。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■第一稀元素化学工業 <4082>  1,300円  +37 円 (+2.9%)  11:30現在

第一稀元素化学工業<4082>は続伸、全体指数とは無縁の力強い上昇トレンドを形成している。きょうは1300円台に乗せ、今月16日につけた昨年来高値1285円を上抜き新高値に買われた。時価は2018年10月以来、約2年5カ月ぶりの高値圏にある。世界的な脱炭素に向けた取り組みが加速し、バイデン米政権では近く3兆ドル規模の巨額の経済対策を提示する計画にあることが複数の米メディアを通じて伝えられているが、そこでは電気自動車(EV)シフトに対応した充電設備拡充など環境インフラ整備が主眼とみられている。同社は自動車排ガス触媒材でニッチトップの実力を持つ電材向けジルコニウム化合剤の大手だが、燃料電池材料やEV向け2次電池材などにも展開しており、今後の活躍に期待した買いを継続的に呼び込んでいる。

■東京エレクトロン <8035>  42,620円  +1,120 円 (+2.7%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>などがいずれも3日ぶりに反発に転じるなど半導体関連が総じて上昇に転じている。ここ米10年債利回りの上昇を背景に米国株市場ではハイテク株に向かい風の強い展開だったが、直近は1.6%台に戻るなど上昇一服局面にあり、これを背景に買い戻しの動きが強まった。前日はハイテク株比率の高いナスダック総合指数の上昇率が目立ち、半導体関連もほぼ全面高の様相でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2%を超える上昇をみせた。東京市場でもこの流れに追随する展開となっている。

■西松屋チェーン <7545>  1,555円  +36 円 (+2.4%)  11:30現在

西松屋チェーン<7545>は反発している。22日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比1.4%減と3カ月連続で前年実績を下回ったものの、アク抜け感から買われているようだ。気温の上昇に伴い春物衣料や夏物衣料、入園・入学・新学期用品などの売り上げが好調に推移した。なお、全店売上高は同0.1%減だった。

■東亜建設工業 <1885>  2,617円  +57 円 (+2.2%)  11:30現在

東亜建設工業<1885>が反発している。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を68億円から80億円(前期比0.5%増)へ、純利益を45億円から59億円(同17.8%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことに加え、あわせて従来50円を予定していた期末一括配当を70円に引き上げると発表したことが好感されている。売上高は1910億円(同0.4%増)の従来見通しを据え置いたものの、国内土木事業及び国内建築事業の利益率改善などが利益を押し上げるという。また、投資有価証券売却益の計上なども寄与する。

■KOA <6999>  1,635円  +34 円 (+2.1%)  11:30現在

KOA<6999>が反発している。22日の取引終了後、従来は8円としていた21年3月期の期末配当予想について、9円に引き上げると発表したことが好感されている。年間配当は13円50銭(前期18円)となる予定だ。

■第一三共 <4568>  3,295円  +65 円 (+2.0%)  11:30現在

第一三共<4568>が3日ぶりに反発している。同社は22日、開発中の新型コロナウイルスワクチン「DS-5670」に関して、国内第1/2相臨床試験の初回投与を開始したと発表しており、これが好感されている。「DS-5670」は、同社が見出した新規核酸送達技術を用いたmRNAワクチン。日本医療研究開発機構が実施する「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発(2次公募)」の支援を受けて、東京大学医科学研究所と連携して研究開発を進めており、非臨床試験で安全性と有効性を示唆する結果が得られているという。なお、同試験では国内の健康成人及び健康高齢者152人を対象とした試験で安全性と免疫原性を評価し、推奨用量を検討するとしている。

■ソニー <6758>  11,600円  +140 円 (+1.2%)  11:30現在

ソニー<6758>が3日ぶり反発。前日までの2営業日で日経平均が1000円以上急落するなかも底堅さを存分に発揮、短期線である5日移動平均線は上向きであり、きょうは朝方から買い優勢で同移動平均線を上回ってきた。米アップルのスマートフォンの販売好調を背景に、同社のイメージセンサーへの注目度も高まった。半導体市場の拡大が続くなか同社業績への追い風が意識される。また、ゲーム事業はPS5の立ち上げコストなどが重荷となるものの、オンライン対戦など好調なサブスクリプション方式が牽引役となることが予想され、数多くの強みを持つ同社株に海外機関投資家の継続的な買いが観測されている。直近では、NTTドコモと5Gを活用したエンタテインメント車両の日本とグアム間での遠隔操作に成功したことを発表、これも株価を刺激している。

■日本ガイシ <5333>  2,116円  +19 円 (+0.9%)  11:30現在

日本ガイシ<5333>は反発し昨年来高値を更新。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を4450億円から4480億円(前期比1.4%増)へ、営業利益を460億円から490億円(同10.9%減)へ、純利益を340億円から380億円(同40.0%増)へ上方修正しており、これが好感されている。売上高は、為替の円安傾向に加えて、中国トラック市場の活況が継続していることから従来予想を上回る見通し。利益面では、増収効果と経費削減に加えて、政策保有株式縮減に伴う投資有価証券売却益などの特別利益が増加することも寄与する。

■太陽ホールディングス <4626>  6,240円  +40 円 (+0.7%)  11:30現在

太陽ホールディングス<4626>がしっかり。22日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視されている。上限を27万5000株(発行済み株数の0.97%)または15億円としており、取得期間は21年3月23日から22年3月17日まで。株主への利益還元及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■DOWA <5714>  4,800円  +5 円 (+0.1%)  11:30現在

DOWAホールディングス<5714>が反発している。22日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を5636億円から5828億円(前期比20.1%増)へ、営業利益を313億円から371億円(同42.9%増)へ、純利益を120億円から157億円(同9.7%減)へ上方修正しており、これが好感されている。自動車関連製品及びサービスの受注・販売は第2四半期からの回復基調が継続し、第3四半期以降も堅調に推移しているほか、円安が進行し、銅や亜鉛など金属価格相場が上昇していることが要因。また、ロス・ガトス鉱山の権益比率変更に伴う同鉱山の権益売却益を特別利益として第4四半期に計上することも寄与する。

■フリー <4478>  9,090円  -570 円 (-5.9%)  11:30現在

22日に発表した「海外募集と売り出しを実施」が売り材料。

最大460万株の海外募集と、既存株主による48万1800株の海外株式売り出しを行う。発行価格は3月25日から29日までのいずれかの日に決定。

■三菱UFJ <8306>  640.4円  -13.5 円 (-2.1%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が全体相場に逆行して軟調な展開を強いられている。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が軒並み安の地合いとなった。FRBが大手銀行の資本規制に関する特例措置を延長しないことを発表したことが尾を引いているほか、ここ上昇傾向を強めていた米長期金利が1.69%台に低下したことなどが売りを誘発した。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で金融セクターに下げ圧力が働いている。

■ハブ <3030>  899円  +150 円 (+20.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

ハブ<3030>がストップ高カイ気配。同社は22日取引終了後、SNSの草分けでスマートフォンゲームなどを展開するミクシィ<2121>と資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなった。ミクシィが約10億円の第三者割当増資を引き受け、ハブの筆頭株主となる。また業務面では、ミクシィは強みとするスポーツ関連のコンテンツ拡充に取り組んでいるが、英国風居酒屋を展開しているハブは店内でスポーツ番組を配信していることから、その顧客基盤を生かし集客力を高める計画にある。なお、同日に非開示だったハブの21年2月期業績予想も発表されたが、営業損益が15億7000万円の赤字(前期実績は7億1000万円の黒字)となったもよう。コロナ禍で今期業績悪については織り込みが進んでいた。

■ナガオカ <6239>  1,021円  +150 円 (+17.2%) ストップ高   11:30現在

ナガオカ<6239>がストップ高。22日の取引終了後、中国子会社の那賀設備がスクリーン・インターナルの大口受注を獲得したと発表しており、これが好感されている。中国では新規プラント設備への投資が回復しており、今回は新たに建設が決定した新規パラキシレン・プラントにスクリーン・インターナルが採用された。受注金額は3000万元(約5億円)で、契約納期は22年3月としている。なお同社では、今回の受注を受けて他の案件も含めた生産計画を見直すとし、これに伴い21年6月期の通期業績予想に修正の必要が生じた場合は、速やかに公表するとしている。

●ストップ高銘柄

グローバルダイニング <7625>  328円  +80 円 (+32.3%) ストップ高   11:30現在

INCLUSIVE <7078>  4,810円  +700 円 (+17.0%) ストップ高   11:30現在

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在

わかもと製薬 <4512>  604円  -150 円 (-19.9%) ストップ安   11:30現在

以上、2銘柄

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