前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年3月31日 5時30分

■コマツ <6301>  3,479円 (+127円、+3.8%)

コマツ <6301> が大幅に4日続伸。バイデン米大統領は31日にインフラ投資などに関する新たな経済政策を発表する予定だ。育児や医療支援などを含め総額3兆ドル(約330兆円)規模となる見通しであり、米国ではキャタピラーなど資本財株が堅調に推移するなか、建機大手のコマツへの追い風になるとの期待が出ている。また、30日の日本経済新聞は、住宅需要が堅調なうえにプラスチックの代替素材として紙が注目されるなか、「林業機械事業の売上高を現状の1000億円程度から、2024年度までに4割増やす」と報じている。

■USENHD <9418>  2,100円 (+60円、+2.9%)

USEN-NEXT HOLDINGS <9418> が反発。30日付の日本経済新聞朝刊で傘下で動画配信 サービスのU-NEXTについて、「米AT&T傘下のワーナーメディアと日本での独占契約を結び、4月1日からワーナー作品の独占配信を始める」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、U-NEXTは手薄だった海外ドラマを増やして有料会員の拡大を目指す一方、動画配信で後発のワーナーは日本進出の足がかりにするのが狙いという。ワーナーの動画配信サービス「HBOマックス」の新旧作品を日本で独占配信し、21年に1000話超を配信する予定としている。

■セレス <3696>  4,470円 (+125円、+2.9%)

セレス <3696> が反発。同社は29日取引終了後、中小企業向けITツール導入支援ビジネスを展開するライトアップ <6580> [東証M]と業務提携することを発表した。セレスが運営する日本最大級の資金調達情報サイト「資金調達プロ」とライトアップの補助金・助成金支援サービス「Jシステム」で相互集客を開始することで業容拡大への期待が高まった。これを材料視する形で投資資金が流入した。株価は今月22日に5260円の上場来高値をつけた後調整局面に入っていたが、目先仕切り直しの買いを誘導した。

■サムティ <3244>  2,076円 (+58円、+2.9%)

サムティ <3244> が反発。30日午前11時30分ごろ、21年11月期の連結業績予想について、売上高を766億~922億円から880億~1200億円(前期比13.0%減~18.7%増)へ、純利益を107億~120億円から113億~123億円(同6.5~15.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を44円から45円へ引き上げたことが好感された。SPC(特定目的会社)を通じて取得したホテル「アロフト大阪堂島」及び「(仮称)シャングリ・ラ京都二条城」の開発事業参画に伴い、負ののれんを計上する予定となったことが要因としている。なお、年間配当は84円となり、前期実績に対しては2円の増配になる予定だ。同時に発表した第1四半期(20年12月~21年2月)決算は、売上高33億100万円(前年同期比73.8%減)、最終損益9億500万円の赤字(前年同期25億7700万円の黒字)だった。

■チェンジ <3962>  3,475円 (+95円、+2.8%)

チェンジ <3962> が小幅に4日続伸。30日は23日に発表した海外公募・売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は3211円で決まったが、一時3490円まで上昇する場面があった。海外公募・売り出しが一巡したことから、今後の需給改善期待も膨らんだ。ただ、買い一巡後は売りに押され軟化して推移した。

■日本航空 <9201>  2,476円 (+61円、+2.5%)

日本航空 <9201> 、ANAホールディングス <9202> の空運2銘柄が揃って買い物を集めた。29日の米国株市場ではNYダウがワクチン普及を背景とする景気回復期待を背景に景気敏感株に買いが集まった。世界的にみても航空会社はアフターコロナで最も大きく恩恵を受ける業態であり、東京市場でも経済活動の正常化に対する思惑を背景に空運株の注目度が高まった。

■アドベンチャー <6030>  5,440円 (+100円、+1.9%)

アドベンチャー <6030> [東証M]が反発。29日の取引終了後、「skyticket 高速バス」が京王電鉄バス(東京都府中市)の予約システム「SRS」とのシステム連携を開始したと発表しており、これが好感された。今回の連携により、「skyticket」は利用者のニーズに沿った商品を更に幅広く提供することが可能となるほか、掲載路線の拡充で顧客満足度の増加と成約率の上昇による業績への貢献が期待されている。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

■アスクル <2678>  4,170円 (+75円、+1.8%)

アスクル <2678> が反発。29日の取引終了後に発表した3月度(2月21日-3月20日)の月次業績で、単体売上高が前年同月比0.8%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。緊急事態宣言の影響を受けたことでBtoB事業は同0.1減となったが、LOHACOが同6.7%増となったことが寄与した。

■フロンテオ <2158>  798円 (+11円、+1.4%)

FRONTEO <2158> [東証M]が上伸。同社は人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を主力展開し実績を重ねているが、近年はAI技術をライフサイエンス分野などにも応用して需要を開拓している。そうしたなか、29日取引終了後、AIを用いた医薬品分子設計技術を有するバイオベンチャーMOLCURE(川崎市)と、AIを活用した創薬DX推進に向け、業務提携契約を締結したことを発表、これが株価の新たな刺激材料となった。30日は東証マザーズ市場にAIを使ったマーケティング支援を手掛けるAppier Group <4180> [東証M]が鳴り物入りで新規上場し、公開価格を大きく上回る初値を形成しており、AI関連株全般にマーケットの注目が向きやすくなった。

■前田工繊 <7821>  3,390円 (+45円、+1.4%)

前田工繊 <7821> が3日続伸。30日午前10時ごろ、Zホールディングス <4689> 傘下のヤフーが運営するPayPayモールへ出店したと発表しており、販路拡大を好感した買いが入った。「前田工繊PayPayモール店」は、自社生産不織布「スプリトップ」を使用したマスクなどの衛生資材などを販売する。同社では、昨年9月にECビジネスを開始したが、PayPayモールへの出店が販売の拡大につながると期待された。

■神戸物産 <3038>  3,045円 (+35円、+1.2%)

神戸物産 <3038> が続伸。29日の取引終了後に発表した2月度単独業績で、売上高が前年同月比12.2%増、営業利益が同31.6%増となり、好調な業績が継続していることが好感された。2月度の業務スーパーの新規出店は9店舗で総店舗数が909店となり、前年同月比で53店舗増加したことが業績に貢献した。商品別では「冷凍ブルーベリー」「揚げなす乱切り」など、利便性の高い冷凍果物や冷凍野菜が引き続き伸長した。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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