前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年4月2日 5時30分

■システムソフ <7527>  178円 (+11円、+6.6%)

システムソフト <7527> が急反発し年初来高値を更新した。3月31日、子会社のSS Technologiesが提供する入居申込クラウド「SKIPS」の利用斡旋会社数が3000社を突破したと発表しており、これが好材料視された。「SKIPS」は空室確認から内見予約、鍵の手配、入居申込、保証会社等への審査依頼、契約までの賃貸管理・斡旋業務ができるSaaS型クラウドサービス。利用斡旋会社数は2月に2000社を超え、その後も順調に推移し、1000社増加したという。

■平和不 <8803>  3,655円 (+200円、+5.8%)

平和不動産 <8803> が4日ぶりに急反発。31日取引終了後、21年3月期連結業績予想の増額修正と増配を発表したことが好感された。売上高は345億円から349億円(前の期比25.2%減)に見直したほか、営業利益は102億円から110億円(同0.9%増)、純利益は64億円から69億円(同2.1%減)に修正した。新型コロナウイルスによる影響が予想より軽微となる見通しであることに加え、経費削減効果も寄与する。同時に期末配当を従来予想より10円増の42円とし、年74円(前の期比18円増)に増配することも明らかにした。

■東エレク <8035>  48,980円 (+2,190円、+4.7%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株が軒並み高の展開。前日31日の米国株市場では、バイデン政権が打ち出す巨額のインフラ投資計画が米国への製造拠点回帰を促進させ、半導体製造装置メーカーなどに強力な追い風となるとの見方が浮上している。これが同関連株への投資資金流入を誘っており、半導体製造装置世界トップメーカーのアプライド・マテリアルズは5%を超える上昇をみせ過去最高値を更新。このほか、エヌビディアやマイクロン・テクノロジーズなど幅広く買いが広がり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発に転じた。この流れが東京市場にも波及する形となった。引き続き世界的な半導体需給の逼迫で、半導体製造装置メーカーの収益チャンスが中期的に高まるとの思惑も根強い。

■東芝 <6502>  3,910円 (+170円、+4.6%)

東芝 <6502> が3日ぶりに大幅反発し年初来高値を更新した。ウォール・ストリート・ジャーナル日本版が4月1日に「米半導体大手マイクロン・テクノロジーとデータストレージ製品大手ウエスタンデジタルはそれぞれ、半導体メモリー大手キオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)買収の可能性を模索しており、キオクシアの価値を約300億ドル(約3兆3200億円)と評価する可能性がある」と報じており、これが材料視されたようだ。キオクシアは昨年IPOを計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大などを理由に延期していた。

■日本情報C <4054>  2,188円 (+93円、+4.4%)

日本情報クリエイト <4054> [東証M]が大幅続伸。3月31日の取引終了後、同社が提供する「電子入居申込サービス」のデータを活用した家賃保証サービス申し込みについて、ニッポンインシュア(福岡市)と提携を開始したと発表しており、これが好感された。これにより、家賃保証サービスを利用する入居希望者、仲介会社、管理会社はこれまでと比較して、手書きでの保証申込書作成の手間や記載漏れの確認などのストレスが少ない、スムーズな保証審査が可能になるという。

■多摩川HD <6838>  1,877円 (+77円、+4.3%)

多摩川ホールディングス <6838> [JQ]が3日続伸。3月31日の取引終了後、新たに10基の小型風力発電所の連系を開始したと発表しており、これが好感されたようだ。同社は、2018年に50ヵ所の小型風力発電事業における売電権利の取得を発表し、順次建設を進めている。22年3月期以降も残る売電権利について発電所の建設を推進していくという。

■ODK <3839>  783円 (+31円、+4.1%)

ODKソリューションズ <3839> が3日ぶりに反発。3月31日取引終了後、21年3月期連結利益予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は55億円(前の期比6.8%増)で据え置いたが、営業利益は4億7000万円から6億4000万円(同22.4%増)、純利益は3億3000万円から4億5000万円(同23.3%増)に増額修正した。外部要因費用や人材紹介手数料が計画に比べ抑えられるほか、退職給付費用も予想を下回る見通しであることが寄与する。

■GMO-PG <3769>  15,260円 (+580円、+4.0%)

GMOペイメントゲートウェイ <3769> が後場一段高。同社は1日、インフォマート <2492> と展開している「電子請求書早払い」を、福邦銀行(福井市)の取引先企業に対して提供を始めたと発表。「電子請求書早払い」は、請求書(売掛債権)をスピーディーに資金化するサービス。福邦銀行と取引のあるBtoB事業者はこのサービスを利用することで、売掛金を入金期日よりも早期に資金化することが可能となる。

■キーエンス <6861>  51,910円 (+1,640円、+3.3%)

キーエンス <6861> 、ファナック <6954> 、SMC <6273> などが高い。朝方発表された3月の日銀短観は総じて良好な内容で、今年度の大企業・全産業ベースの設備投資計画が前年度比3.0%増と事前の市場コンセンサスよりも強めだった。これがFA関連株に買いを誘う背景となっている。

■フロンテオ <2158>  835円 (+21円、+2.6%)

FRONTEO <2158> [東証M]が3日続伸。3月31日の取引終了後、アドバンスト・メディア <3773> と認知症診断支援領域の医療AIソフトウェア開発に向けて共同研究を開始したと発表しており、これが好感された。同社は3月に「会話型 認知症診断支援AIシステム」の治験届を提出し、世界初の言語系AI医療機器として薬事承認取得に向け取り組んでいる。今回の提携により、会話型認知症診断支援AIシステムにAMIの音声認識技術を掛け合わせることで、同システムの実用性の向上と医療現場への普及推進を目指すとしている。

■セリア <2782>  3,950円 (+85円、+2.2%)

セリア <2782> [JQ]が続伸。SMBC日興証券は31日、同社株の投資評価を「3」から「2」へ引き上げた。目標株価は3400円から4100円に見直した。コロナ特需の陰で、既存店売上高の回復が強まっていることを評価している。対前年比でハードルが高いのは2月と6月だが、2月の反動減は限定的だった。新型コロナウイルスの影響で、男性も自炊や掃除をするようになり、かつレジ袋有料化を受けてゴミ袋を購入するなど客が増えたことを評価している。男性客の取り込みで昨年の反動減懸念という高ハードルを乗り切る可能性をみている。

■任天堂 <7974>  62,920円 (+1,110円、+1.8%)

任天堂 <7974> が3日ぶりに反発。前日3月31日の米国株市場でハイテク系グロース株が買い戻されたことや、1日は名実ともに新年度入りとなったことで機関投資家の買いが入りやすくなった。家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」は発売から4年を経過してなお売れ行きに陰りがみられない。スイッチ向けゲームソフトの売り上げと合わせ、同社の一人勝ち状態が続いており、21年3月期営業利益は期中2回の増額修正を経て5600億円と前の期比約6割近い伸びを見込んでいる。更に22年3月期についても増収増益基調は継続する公算が大きいとみられており、改めてファンド系資金の組み入れの動きが株高を後押しする可能性がある。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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