前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年4月15日 5時30分

■イズミ <8273>  4,645円 (+290円、+6.7%)

東証1部の上昇率8位。イズミ <8273> が続急伸。13日の取引終了後に発表した22年2月期連結業績予想で、売上高7214億円(前期比6.1%増)、営業利益367億円(同2.6%増)、純利益235億円(同1.9%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比3円増の86円を予定していることが好感された。今期はイズミ単体の新規出店は予定していないものの、ゆめタウン東広島店など6店舗の大規模活性化を実施する予定。またコロナ禍で落ち込んだトップラインの回復を見込み、既存店売上高8.2%増(上期11.6%増、下期5.2%増)を想定している。なお、21年2月期決算は、売上高6797億7800万円(前の期比8.7%減)、営業利益357億8100万円(同12.2%増)、純利益230億5300万円(同15.5%増)だった。同時に26年2月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、売上高8300億円、営業利益450億円を目指すとしている。

■アララ <4015>  1,847円 (+104円、+6.0%)

アララ <4015> [東証M]が急反発。同社は昨年11月にマザーズ市場に上場したニューフェースで、キャッシュレス事業やメール自動配信ビジネスを手掛ける。新型コロナウイルスの感染拡大を背景としたリモートワークの活発化などを背景に収益環境に吹く追い風が強い。13日取引終了後に発表した21年8月期中間期決算は、営業利益が2億6000万円で通期計画の2億6300万円(前期比93%増)とほぼ並んだ。これがポジティブサプライズとなり、投機資金を呼び込む格好となった。

■東芝 <6502>  4,860円 (+265円、+5.8%)

東芝 <6502> が3連騰、年初来高値を更新した。英フィナンシャル・タイムズなどは東芝に対して米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が買収提案を検討している、と報道したことが伝わった。また、ブルームバーグはカナダの投資会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントも東芝への買収案提示に向けて検討の予備段階にある、と報道した。複数の海外ファンドによる東芝の買収案が伝えられたことから今後、同社の「争奪戦」に発展する可能性が浮上しており、株価は上値を試す動きとなっている。また、複数のメディアは「車谷社長が辞任へ」と報じた。イギリスの投資会社CVCキャピタル・パートナーズからの買収提案を受けるなか、社内外の混乱の長期化を避けるためとみられている。

■TKP <3479>  2,647円 (+141円、+5.6%)

ティーケーピー <3479> [東証M]が3日続伸。きょう付の日本経済新聞で「ヨドバシカメラが東京・新宿に所有するオフィスビルに大型の貸しオフィスを開業する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、全体の約3割に相当する4フロア分をヨドバシから借り、貸会議室や貸しオフィスに転換するという。新型コロナウイルスの感染拡大に伴いテレワークが進んでいることなど受けて、都市部で借りやすい小規模なオフィス需要が高まっていることから、これに対応するようだ。

■ITメディア <2148>  2,074円 (+108円、+5.5%)

アイティメディア <2148> が続急伸。直近戻り高値2037円を払拭し75日移動平均線とのマイナスカイ離を約2ヵ月ぶりに解消した。ITニュースサイトなどを主力にネットメディアを展開するが、リードジェネレーション事業への展開で収益を急拡大させている。同事業はネット上でBtoBの「見込み顧客」を発掘して企業の営業活動を支援するビジネスで高水準の需要がある。また、新型コロナウイルス感染拡大を背景に企業のリモートワーク導入が加速するなか、バーチャルイベント関連の案件獲得で成長路線を走っている。そのなか、博報堂プロダクツ(東京都江東区)とはデジタルイベント事業領域で協業するなど提携戦略にも前向きだ。

■スタ・アリス <2305>  2,419円 (+94円、+4.0%)

スタジオアリス <2305> が3日続伸。13日の取引終了後に発表した22年2月期連結業績予想で、売上高424億6000万円(前期比16.8%増)、営業利益50億円(同5.7%増)、純利益26億5000万円(同8.9%増)と増収増益を見込むことが好感された。成人式用振袖レンタルと前撮りがセットになった「ふりホ」の全国展開による成人式撮影の更なる件数拡大に取り組むほか、赤ちゃん撮影の需要拡大や再来店率の向上、撮影絵柄の強化を軸とした商品の変革などで売上高及び粗利益の増加を目指す。一方で、引き続き店舗統廃合の推進を図るほか、多能工型人材の育成により費用構造の適正化に取り組むとしている。なお、21年2月期決算は、売上高363億5200万円(前の期比6.5%減)、営業利益47億3100万円(同45.8%増)、純利益24億3400万円(同2.0倍)だった。また、同時に発表した3月度の月次売上高が前年同月比28.7%増となり、3ヵ月ぶりにプラスに転じたことも好材料視されている。撮影件数、買い上げ単価ともに伸長した。

■富士フイルム <4901>  6,975円 (+253円、+3.8%)

富士フイルムホールディングス <4901> が大幅反発。SMBC日興証券は13日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を6500円から8400円に引き上げた。同証券では「第2の創業」は第3章が本格化する、と指摘。ヘルスケアテックカンパニーへの昇華がポイントとみており、20年ぶりにトップマネジメントが交代することで、これが本格化し加速することに期待している。15日に発表予定の中期経営計画や、同社が一部受託生産を予定する新型コロナウイルスワクチンの承認動向などに注目している。

■テクマト <3762>  2,208円 (+75円、+3.5%)

テクマトリックス <3762> が大幅続伸。13日の取引終了後、堀井学園横浜創英中学・高等学校向けに、「ツムギノ(tsumugino)」のクラウド導入を行ったと発表しており、これが好感された。「ツムギノ」は、独自の設計で校内外にわたる充実したコミュニケーション機能に加え、学びの蓄積、教職員の校務支援機能までを一元化したスクール・コミュニケーション・プラットフォーム+校務支援システム。さまざまな個人情報を一元管理することができるほか、必要な場面に応じて適切に2次活用ができるなど、事務の効率化を劇的に進めるシステムであることが評価され、導入に至ったとしている。

■三谷商事 <8066>  6,980円 (+230円、+3.4%)

三谷商事 <8066> [東証2]が大幅高。13日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を20万株(発行済み株数の0.82%)、または14億円としており、取得期間は21年4月14日から22年3月24日まで。資本効率の向上を通じて、株主への利益還元を図ることが目的としている。

■レーザーテク <6920>  18,260円 (+590円、+3.3%)

レーザーテック <6920> が大幅反発。全体地合い悪の中で強さを発揮、1万8000円台を回復した。前日13日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は小幅に下落したものの、英アームとの連携でCPUに参入したエヌビディアが強力な上昇トレンドを継続しているほか、FPGA開発の元祖であるザイリンクスなども買われた。独自技術力を持った半導体周辺株に投資資金が食指を動かしており、マスクブランクス検査装置のオンリーワン企業であるレーザーテックもその候補に挙がる。同社の株価は4月に入ってから上昇ピッチを急速に高めたが、目先利益確定売り圧力をこなし5日移動平均線を絡めた強調展開を維持している。

■パソナG <2168>  1,944円 (+36円、+1.9%)

パソナグループ <2168> が続伸。同社は13日取引終了後に、21年5月期通期の連結業績予想と配当計画を修正。営業利益見通しを前期比65.4%増の175億円(従来予想は150億円)に引き上げたほか、期末一括配当を従来計画比11円増額の30円(前期は19円)にすると発表した。売上高予想も同1.5%増の3300億円(従来予想は3260億円)に上方修正。企業や公的機関からのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスのニーズが伸長したほか、再就職支援事業の利用が拡大していることが主な要因だとしている。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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