話題株ピックアップ【夕刊】(3):丸井G、ラウンドワン、住友ゴ
■丸井グループ <8252> 1,954円 +80 円 (+4.3%) 本日終値
丸井グループ<8252>が急騰。株価は一時、前日に比べ10%超高に買われ、全般相場が急落するなか逆行高を演じた。今期業績の大幅増益予想と自社株買いの実施が好感された。同社は12日取引終了後に決算発表を行い、22年3月期の連結営業利益は前期比2.4倍の365億円となる見込みを明らかにした。ショッピングクレジットの順調な拡大が収益増に寄与する。今期配当は前期比1円増の52円が計画されている。同時に、1800万株(発行済み株式総数の8.4%)、300億円を上限とする自社株買いも公表した。取得期間は5月13日から22年3月31日まで。
■ラウンドワン <4680> 1,262円 +43 円 (+3.5%) 本日終値
ラウンドワン<4680>は3日ぶりに反発。同社が12日取引終了後に発表した21年3月期連結業績は、最終損益が179億7300万円の赤字(前の期は47億9400万円の黒字)となった。同社の最終赤字転落は15年3月期以来のこと。新型コロナウイルス感染拡大で臨時休業や時短営業を行ったことなどが響いた。ただ、22年3月期の同損益は32億1000万円の黒字が予想されている。今期業績の黒字転換見通しで、市場からは悪材料出尽くしとの見方も出るなどポジティブ評価された。
■住友ゴム工業 <5110> 1,428円 +41 円 (+3.0%) 本日終値
住友ゴム工業<5110>が大幅高で3日ぶりに反発。12日の取引終了後、21年12月期の連結最終利益(国際会計基準)を従来予想の290億円(前期比28.3%増)から330億円(同46.0%増)へ上方修正すると発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症による影響は引き続きあるものの、主にタイヤ事業で北米など市況回復の早い地域もあることから、売上高、最終利益ともに前回予想を上回る見通しとなったという。なお、同時に発表した第1四半期(1~3月)の同損益は106億6900万円の黒字(前年同期は34億300万円の赤字)だった。
■キッツ <6498> 723円 +19 円 (+2.7%) 本日終値
キッツ<6498>が3日ぶりに反発。12日の取引終了後、21年12月期の連結経常利益を従来予想の54億円から75億円に上方修正すると発表しており、これを好材料視する買いが入った。同時に発表した第1四半期の経常利益は16億9400万円だった。主力のバルブ事業で世界的な半導体需要増に伴う半導体製造設備向けの好況が継続したほか、伸銅品事業も売価に影響を与える原材料相場の高止まりや市況の回復に伴い販売量が高い水準で推移した。足もとの業績動向を踏まえ、通期業績予想を引き上げた。併せて、中間期の配当計画を従来の5円から9円(前年同期は5円)に増やすことも明らかにしており、これも好感された。なお、年間配当は18円になる。
■古河電気工業 <5801> 2,976円 +66 円 (+2.3%) 本日終値
古河電気工業<5801>が3日ぶりに反発。同社は12日取引終了後に、21年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比64.2%減の84億2900万円となり、従来予想の60億円から上振れ着地した。売上高は同11.2%減の8116億円(従来予想は8100億円)となった。原価低減や経費抑制といった施策が利益を押し上げた。また、期末一括配当は従来計画比5円増額の60円とした。あわせて公表した22年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比8.4%増の8800億円、営業利益が同3.1倍の260億円を見込む。経済社会活動が徐々に回復に向かうとの想定のもと、インフラや電装エレクトロニクス、機能製品の各事業で増収を確保できるとみている。なお、期末一括配当は60円を計画している。
■日本電信電話 <9432> 2,849円 +51 円 (+1.8%) 本日終値
NTT<9432>が高い。同社は12日取引終了後、22年3月期の連結純利益が前期比18.4%増の1兆850億円と初の1兆円超えとなる見通しを明らかにした。完全子会社化したNTTドコモの業績の伸びなどが、収益に寄与する。今期の年間配当も前期比5円増の110円を計画している。株価の予想配当利回りは3.8%台と高水準で買い安心感も出ている。
■日清紡ホールディングス <3105> 843円 +14 円 (+1.7%) 本日終値
日清紡ホールディングス<3105>は3日ぶりに反発。11時30分ごろ、21年12月期連結業績予想について、売上高を5040億円から5100億円(前期比11.6%増)へ、営業利益を68億円から100億円(同8.0倍)へ、純利益を40億円から70億円(同48.3%減)へ上方修正しており、これが好感された。世界的な自動車販売台数の急回復を受けてブレーキ事業の売り上げが増加するほか、分譲事業が好調な不動産事業の売り上げも想定を上回ったことが要因としている。なお、第1四半期(1~3月)決算は、売上高1475億1300万円(前年同期比2.9%増)、営業利益164億4500万円(同48.1%増)、純利益124億2600万円(同32.5%増)だった。
■ツツミ <7937> 2,371円 +18 円 (+0.8%) 本日終値
ツツミ<7937>は続伸。12日の取引終了後、集計中の21年3月期単独業績について、売上高が172億円から183億2300万円(前の期比2.0%減)へ、営業利益が2億9000万円から6億5800万円(同15.1%減)へ、純利益が2億円から4億2300万円(同37.9%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。集客イベントの開催などが奏功し、想定以上の来店客数により販売数量が伸びたことや、店舗売上高の増加に伴う粗利益が増加したことが要因としている。
■三菱UFJ <8306> 599.2円 +3.3 円 (+0.6%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が全体急落相場に抗して買いを集めた。注目された4月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を大幅に上回ったことで、改めてインフレ懸念が浮上しているが、米10年債利回りは12日終値ベースで1.698%とほぼ1カ月半ぶりに1.7%水準まで急上昇した。大手金融株にとっては米国事業における運用利ザヤの拡大期待が株価の刺激材料となった。市場でも「ハイテク株売りの金融株買いというロング・ショートの動きが観測される」(国内証券ストラテジスト)という声がある。
■エラン <6099> 1,310円 +7 円 (+0.5%) 本日終値
エラン<6099>は3日ぶりに反発。12時30分ごろ、21年12月期連結業績予想について、売上高を300億円から310億円(前期比19.0%増)へ、営業利益を23億1000万円から25億円(同20.9%増)へ、純利益を15億3000万円から16億8000万円(同16.2%増)へ上方修正しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響で面会などが制限されるなか、介護医療関連事業の主力サービス「CS(ケア・サポート)セット」の需要が増加していることが要因。また、第3四半期以降も同サービスの需要増が見込まれるとしている。なお、第1四半期決算は、売上高75億2300万円(前年同期比25.7%増)、営業利益7億3700万円(同46.8%増)、純利益5億700万円(同49.0%増)だった。
■テックポイント・インク <6697> 1,623円 +300 円 (+22.7%) ストップ高 本日終値
テックポイント・インク<6697>がストップ高。同社は米シリコンバレーを拠点とする半導体のファブレスメーカーで、監視カメラ及び車載用カメラ向け半導体で強みを発揮する。世界的な自動車販売好調に加え、自動車の電装化進展を背景に車載カメラの需要獲得が続いており、足もとの業績は絶好調に推移している。13日取引終了後に21年12月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の7億9400万円から13億2900万円(前期比3.2倍)に大幅上方修正しており、これを材料視する買いを呼び込んでいる。
■サイバートラスト <4498> 6,480円 +1,000 円 (+18.3%) ストップ高 本日終値
サイバートラスト<4498>が後場急伸し、ストップ高まで買われた。同社はきょう、ネオキャリア(東京都新宿区)とサービス・技術を連携して、業務効率化支援などを進めると発表しており、これが材料視されたようだ。ネオキャリアが提供するリーガルテックの電子契約サービス「Signing(サイニング)」と、サイバートラストが提供する電子契約の電子署名で用いる「iTrust 電子署名用証明書」を連携した電子契約を活用し、新しい働き方や業務効率化の支援を進めるとしている。
●ストップ高銘柄
アライドアーキテクツ <6081> 782円 +100 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
田中化学研究所 <4080> 1,027円 -300 円 (-22.6%) ストップ安 本日終値
野村マイクロ <6254> 3,290円 -700 円 (-17.5%) ストップ安 本日終値
アズーム <3496> 5,170円 -1,000 円 (-16.2%) ストップ安 本日終値
HENNGE <4475> 5,260円 -1,000 円 (-16.0%) ストップ安 本日終値
WT天然ガス <1689> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安 本日終値
など、5銘柄
株探ニュース