アクセル---21年3月期通期は2ケタ増益、期末配当の増配を発表
アクセル<6730>は12日、2021年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比2.9%減の89.99億円、営業利益が同36.3%増の5.36億円、経常利益が同31.8%増の7.05億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同43.2%増の6.70億円となった。
LSI開発販売関連の売上高は前期比4.1%減の86.92億円、セグメント利益は同0.5%増の16.22億円となった。パチンコ・パチスロ機向け製品では、グラフィックスLSIが同約1万個増加となる約40万個の販売となったが、メモリモジュール製品等のその他製品は需要動向等により前期を若干下回る販売となった。なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い実施された旧規則機の市場撤去期限の延長措置により、当期に見込まれていた新規則機への入替需要は当期及び翌期へと分散されることとなっている。このような状況の中、第1四半期・第2四半期とパチンコ・パチスロ機向け製品の販売は減速傾向を示していたが、第3四半期中ごろより新たな撤去期限に向けた入替えが進展し始めており足元の販売・受注動向は回復の兆しを見せている。なお、当期末の受注残高は52.84億円となっている。
新規事業関連の売上高は前期比56.3%増の3.06億円、セグメント損失は4.62億円（前期は6.41億円の損失）となった。ミドルウェア、機械学習/AI、ブロックチェーン、セキュリティ領域に向けたスタートアップ事業である。ミドルウェア、機械学習/AI領域での売上高が中心となっており、機械学習/AI領域における開発支援ビジネスが大きく伸長した。
2022年3月期通期の連結業績予想は売上高が前期比6.7%増の96.00億円、営業利益が同16.1%減の4.50億円、経常利益が同20.6%減の5.60億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同34.4%減の4.40億円を見込んでいる。
また、同日、2021年3月期の期末配当について、2021年3月期の業績、今後の経営環境及び事業展開を総合的に勘案した結果、前回予想から4.00円増配となる1株当たり31.00円（前期比10.00円増配）とすることを発表した。これにより、連結配当性向は51.1%となる。
《EY》