話題株ピックアップ【昼刊】:エーザイ、シスメックス、マネフォ

注目
2021年6月8日 11時38分

■エーザイ <4523>  9,251円  +1,500 円 (+19.4%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

エーザイ<4523>に寄り付き大量の買い注文が殺到、カイ気配スタートで4連騰となっている。同社は米国の独立系バイオ企業大手バイオジェン<BIIB>とアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」の共同開発を進めているが、米食品医薬品局(FDA)は7日、同治療薬についての承認申請を認めることを発表した。認知機能の低下を長期にわたり抑制する進行抑制型の機能を持つ医薬品として世界初の承認となり、株価に強烈なインパクトを与えている。アデュカヌマブは米バイオジェンが昨年7月にFDAに承認申請を行っていた。また、国内でもエーザイが昨年12月に厚生労働省に承認申請している。前日の米国株市場では、FDAの承認取得を受けてバイオジェンの株価は一時60%を超える急騰をみせた。

■シスメックス <6869>  12,040円  +1,265 円 (+11.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位

シスメックス<6869>がマドを開けて急騰。塩野義製薬<4507>が7日の取引終了後、シスメックスと共同開発したアトピー性皮膚炎向け検査キット「HISCL TARC試薬」について、新型コロナウイルス陽性患者の重症化リスクの判定補助を使用目的とする適応追加の承認を7日付で取得したと発表しており、これが材料視されているようだ。同検査キットは、ケモカインの一種であるTARCを簡便に測定することが可能なキットで、既にアトピー性皮膚炎の重症度評価の補助に使用されている。塩野義によると、国立国際医療研究センターが実施した臨床研究では、新型コロナによって重症化する患者は発症初期から血清中のTARC値が低値を示すことが確認されており、1回の測定で重症化を早期から予測できる分子マーカーとしてTARCの有用性が示されているという。

■マネーフォワード <3994>  6,370円  +480 円 (+8.2%)  11:30現在

マネーフォワード<3994>が続急伸し上場来高値を更新している。7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月14日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買われている。同社は、クラウド業務ソフト「マネーフォワード クラウド」や、個人向け家計簿アプリ「マネーフォワードME」などを展開している。21年11月期連結業績予想は、売上高147億5000万~157億5000万円(前期比30.3~39.2%増)、経常損益12億6100万円の赤字~8億6100万円の赤字(前期25億3800万円の赤字)を見込む。

■オンワード <8016>  354円  +18 円 (+5.4%)  11:30現在

オンワードホールディングス<8016>が大幅高で6日続伸し、連日の年初来高値更新となっている。7日の取引終了後に発表した5月度の売上概況で既存店売上高が前年同月比25.5%増となったことが好感されている。月前半は政府の緊急事態宣言の延長や対象地域の拡大などの影響を大きく受けたものの、月の中盤から衣料品の販売を再開する商業施設が増加したことなどにより、大幅に回復に向かったという。アイテム別では、23区を中心にリネン素材のブラウスなどの初夏・夏物衣料や、バレエの発表会向けのバレエ衣装などの販売が好調に推移した。なお、全店売上高は同14.6%増だった。

■メドレー <4480>  4,685円  +230 円 (+5.2%)  11:30現在

メドレー<4480>が大幅続伸している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「政府は新型コロナウイルス対応の特例として容認している初診からのオンライン診療を恒久化する方針だ」と報じられており、オンライン診療関連銘柄の一角として思惑的な買いが入っているようだ。記事によると、過去に受診歴がある「かかりつけ医」を原則とし、それ以外の場合は事前の対話や健康診断結果の把握などを条件とする。現在、初診からのオンライン診療は新型コロナウイルス感染拡大に伴う特例的な措置として認められているが、恒久化により利用が拡大すると期待されている。日本最大級のオンライン診療システム「CLINICSオンライン診療」を手掛ける同社のほか、メディカル・データ・ビジョン<3902>、ポート<7047>などにも物色人気が波及している。

■ビジョナル <4194>  6,920円  +330 円 (+5.0%)  11:30現在

ビジョナル<4194>が大幅高。7日の取引終了後、21年7月期第3四半期累計(20年8月~21年4月)の決算を発表し、営業利益が31億1200万円と通期計画(9億6000万円)を大幅に超過して着地したことが好感されているようだ。プロフェッショナル人材領域の底堅い人材需要を背景に、主力のビズリーチ事業が伸びたことが業績を牽引した。なお、通期の業績予想については、第4四半期において今後の事業成長に必要な広告宣伝、プロダクト開発、採用活動などの先行投資を行うことから、売上高267億円(前期比3.2%増)、営業利益9億6000万円(同56.1%減)の見通しを据え置いた。

■HENNGE <4475>  4,835円  +215 円 (+4.7%)  11:30現在

HENNGE<4475>が大幅続伸している。午前9時ごろ、サーバー管理不要のクラウド型メール配信サービス「Customers Mail Cloud」が、クラウドサービスセキュリティーの国際規格であるISO/IEC27017の認証を取得したと発表しており、これが好感されている。今回、新たにクラウドサービスセキュリティーの国際規格であるISO27017に適合することで、クラウドサービスにかかるセキュリティー要件で、同社の情報セキュリティー管理・運用体制及び基準が、国際標準規格に適合したものであると認証されたことになり、ビジネスチャンスにつながることが期待されている。

■日本航空 <9201>  2,650円  +53 円 (+2.0%)  11:30現在

日本航空<9201> 、ANAホールディングス<9202>など空運株が揃って上昇。日本国内でも新型コロナワクチンの接種が進捗しており、アフターコロナを先取りする買いが入っている。空運はコロナ禍で深刻な収益ダメージを受けたが、足もとの業績悪については既に株価には織り込みが進んだほか、22年3月期は両社とも急改善が見込まれていることで、リバウンドを見込んだ買いが優勢。特にANAは今月3日に上ヒゲでつけた年初来高値奪回が目前となっている。

■ライフネット生命保険 <7157>  1,289円  +25 円 (+2.0%)  11:30現在

ライフネット生命保険<7157>は3日ぶりに反発。7日の取引終了後に発表した5月の業績速報で、新契約件数が前年同月比6%増の9550件となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。また、保有契約の年換算保険料は同19%増の192億1500万円と2ケタ増となったほか、保有契約件数は45万2377件と順調に増加しており、業績への貢献が期待されている。

■サンデンHD <6444>  386円  +4 円 (+1.1%)  11:30現在

サンデンホールディングス<6444>が反発している。東京証券取引所が7日の取引終了後、同社株に対する時価総額審査が終了し、上場廃止基準に該当しないこととなったと発表。これを受けて、上場維持を好感した買いが入っている。

■レーザーテック <6920>  21,120円  -1,660 円 (-7.3%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ

レーザーテック<6920>は続落、軟調な値動きが続いている。前日の米国株市場ではハイテク系のグロース株が総じて買い優勢となりナスダック総合指数も上昇したが、インテルやアプライドマテリアルズ、ザイリンクスなど半導体セクターは売りに押される銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落した。半導体関連は世界的な需給逼迫を受けて収益環境は追い風が強いものの、レーザーテックなど一部の銘柄には株価の急上昇による高値警戒感も意識されている。市場では「前日取引終了後に国内証券会社から投資判断引き下げが発表されたことも影響している。成長期待に変化はないが、急騰後だけに空売りニーズも高まっていたのではないか」(中堅証券ストラテジスト)という。

■ダイキョーニシカワ <4246>  742円  -47 円 (-6.0%)  11:30現在  東証1部 下落率2位

7日に業績修正を発表。「非開示だった今期経常は46%減益、未定だった配当は30円実施」が嫌気された。

ダイキョーニシカワ <4246> が6月7日大引け後(16:00)に業績・配当修正を発表。非開示だった22年3月期の業績予想は連結経常利益が前期比46.2%減の29億円に落ち込む見通しと発表した。

⇒⇒ダイキョーニシカワの詳しい業績推移表を見る

■ソフトバンクグループ <9984>  8,017円  -136 円 (-1.7%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>は軟調、一時147円安の8006円まで水準を切り下げ、8000円大台攻防の様相をみせている。同社株が仮に7000円台をつけた場合、今年1月12日以来約5カ月ぶりとなる。MSCIの指数見直しに絡み5月中旬に急落した後も、戻りに転じることなく次第安の展開を強いられている。同社が出資する米建設スタートアップのカテラが6日、米国で連邦破産法11条の適用を申請したことが明らかとなり、これによる収益への影響を警戒した売りが優勢となっている。ここ急速な値下がりで値ごろ感からの押し目買いも誘っているが、ソフトバンクGの信用買い残は直近データで大幅に増加し1500万株超に達しており、含み損を抱えた個人投資家の投げがかさむことへの警戒感もある。

■アジャイル <6573>  607円  +100 円 (+19.7%) ストップ高   11:30現在

アジャイルメディア・ネットワーク<6573>がストップ高。同社は7日、子会社のクリエ・ジャパンがマーキュリー(東京都新宿区)と業務提携し、分譲マンション紹介動画サービスを共同で立ち上げたと発表しており、これが材料視されたようだ。このサービスは、マーキュリーが保有するマンションデータを活用し、購入検討者向けに個別最適化した物件紹介動画を自動で生成、それを不動産仲介会社に提供する業界初の取り組み。クリエ・ジャパンはこのサービスに提供している動画DXテクノロジー「PRISM(プリズム)」を活用し、既存サービスのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進及びビジネスの成長を支援するとしている。

■加地テック <6391>  6,320円  +1,000 円 (+18.8%) ストップ高   11:30現在

加地テック<6391>が急反発している。きょう付けの日刊工業新聞で「2021年度内にも燃料電池車(FCV)水素ステーションのコストダウンにつながる新型圧縮機を市場投入する」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、従来機に比べて圧縮機構を簡素化したのが特徴で、顧客企業で性能確認試験に入っており、良好な結果が得られ次第、提案を本格化するという。同社は20年度までに39カ所の水素ステーションに圧縮機を納入しており、新型圧縮機の投入で更なる納入拡大を図る方針だ。

●ストップ高銘柄

アジャイル <6573>  607円  +100 円 (+19.7%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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