株価指数先物【寄り前コメント】 SQ値で2万9000円を捉えてくるかが注目される

市況
2021年6月11日 8時22分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 28910 -10 (-0.03%)

TOPIX先物 1950.0 -1.5 (-0.07%)

シカゴ先物 28940 +20

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

10日の米国市場ではNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。注目されていた5月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る伸びとなったものの、金融当局による緩和政策に変更を与えるものではないとの見方が高まった。足元で利益確定の売りに押されていた景気敏感株が買い戻されたほか、CPI通過後に長期金利はいったん上昇するものの、その後低下したことによりハイテク株への物色に向かわせた。S&P業種別指数は医薬品・バイオテクノロジー、ソフトウエア・サービス、ヘルスケア機器・サービスが上昇する一方、銀行、耐久消費財・アパレル、各種金融が下落。

シカゴ先物清算値は日中大阪比20円高の2万8940円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比60円安の2万8860円で始まり、その後につけた2万8840円を安値に切り返すと、米国市場の取引開始時には一時2万9110円まで上昇幅を広げた。買い一巡後は利益確定の売りに押される格好から上げ幅を縮めており、2万8950円~2万9000円辺りでの保ち合いを経て、2万8910円で取引を終えた。CPIに対する市場反応は予想されていたものであり、ひとまず安心感につながりそうだ。足元では異常なほど神経質だったこともあって、アク抜け感も高まりやすいところ。これによりメジャーSQは波乱なく通過することになりそうだ。

SQに絡んだ商いについては差し引きで買い越しが見込まれており、SQ値で2万9000円を捉えてくるかが注目される。5月末以降、上値抵抗線として機能している75日移動平均線は2万9000円に位置していることで、SQ通過後の需給面の軽さからも、保ち合いを上放れてくる展開が期待される。もっとも、SQ値が心理的な抵抗となってしまうようだと、少なくとも来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を通過するまではこう着感の強い状態が続くことになりそうだ。

なお、VIX指数は16.10とボトム圏での推移が継続。また、昨日のNT倍率はリバランスから先物中心限月で14.80倍と上昇していたが、長期金利の低下を受けたハイテク株への物色が見込まれるなか、ボトム圏からの一段の上昇を意識させそうである。

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