話題株ピックアップ【夕刊】(1):タムラ、オキサイド、JAL

注目
2021年6月21日 15時12分

■タムラ製作所 <6768>  955円  +102 円 (+12.0%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

タムラ製作所<6768>が全般波乱相場のなか逆行高。ここ株価を急動意させ市場の視線が集中している。同社の技術を切り出して設立したカーブアウトベンチャーで酸化ガリウムパワー半導体分野の開発を進めるノベルクリスタルテクノロジーが、酸化ガリウム100ミリウエハーの量産に世界で初めて成功したことが伝わり、これが物色人気化の発端となった。株式需給面では日証金で貸株が急増し、貸借倍率が0.7倍と売り長になっている。これをベースとした買い戻しの動きが株価に浮揚力を与えている。

■Dmミックス <7354>  3,790円  +120 円 (+3.3%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

ダイレクトマーケティングミックス<7354>が5日ぶりに反発。SMBC日興証券が18日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を4000円から4600円へ引き上げており、これが好材料視されたようだ。同証券によると、21年12月期第1四半期決算は稼働人数が想定以上で、第2四半期以降の強い需要が感じられたと評価。主力の通信事業者の格安プラン導入に伴うユーザー獲得競争、キャッシュレス決済やフードデリバリー関連業務といったコロナを機とした事業機会の拡大などが第2四半期以降の業績を後押しすると見込み、21年12月期の営業利益予想を42億円から44億円へ、22年12月期を同52億円から55億円へ引き上げている。

■オキサイド <6521>  8,100円  +220 円 (+2.8%)  本日終値

オキサイド<6521>が全般安の中逆行高。半導体材料である窒化ガリウム(GaN)薄膜単結晶の成長に適した新材料単結晶基板「SAM」のサンプル出荷開始を決定したと発表しており、これが好感された。同社では今回のサンプル出荷を新たな受託開発への糸口と位置付けており、事業拡大の見通しが立った時点から量産化へ向けての開発を加速させる方針。なお、同製品のサンプル出荷が、今後3年間の業績に与える影響は軽微としている。

■SREホールディングス <2980>  6,770円  +180 円 (+2.7%)  本日終値

SREホールディングス<2980>はプラス圏に浮上。同社はきょう、SRE AI Partners(東京都港区)、ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム(東京都渋谷区)と共同で、監視カメラ動画を人工知能(AI)でリアルタイムに分析するモニタリングソリューションを開発したと発表しており、これが好感されたようだ。同ソリューションは、3次元空間認識技術とIoTプラットフォームを活用し、監視や見守りにおいてデータ通信量を100分の1以下に削減できるほか、夜間の監視でも性能が劣化しないといった特徴を持つ。

■TOKYO BASE <3415>  705円  +10 円 (+1.4%)  本日終値

TOKYO BASE<3415>が反発。前週末18日の取引終了後、22年1月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これが好材料視された。毎年1月末日時点で100株(1単元)以上を保有する株主を対象に、同社運営のオンラインストアまたは国内実店舗で利用できる10%割引優待券を保有株数に応じて2~6枚贈呈する。

■千代田化工建設 <6366>  410円  +5 円 (+1.2%)  本日終値

千代田化工建設<6366>が3日ぶりに反発。20日付の日本経済新聞は、同社とENEOSホールディングス<5020>が「製造過程で二酸化炭素(CO2)を出さない『グリーン水素』の製造プラントを共同開発する」と報じた。電気分解に関する独自技術を使って設備投資を抑え、水素価格を現在の3分の1程度にするのを目指すという。この日はグリーン水素の開発に向けた期待で同社株に買いが流入している。

■インソース <6200>  2,135円  +23 円 (+1.1%)  本日終値

インソース<6200>が底堅い動き。18日の取引終了後、ITスキルなどの研修サービスやコンサルティングサービスを提供するアイ・ラーニング(東京都中央区)と提携したと発表しており、これが好材料視された。インソースグループでは、IT分野の研修ラインアップとして1400種以上をそろえているが、今回の提携により、IT研修を223種類拡充したという。

■日本航空 <9201>  2,487円  +17 円 (+0.7%)  本日終値

全体相場は日経平均が一時1100円を上回る下げに見舞われるなど波乱展開となっているが、そのなかで日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>の空運2社は小幅ながらプラス圏で売り物をこなす頑強な展開をみせている。新型コロナウイルス感染拡大に対する警戒感は引き続き拭えない状況にあるが、国内でもワクチン普及が加速的に進捗しており、きょうから東京や大阪などで新型コロナウイルス感染を受けた緊急事態宣言が解除され「まん延防止重点措置」に移行するなど、経済正常化への期待が高まっている。収益環境の改善を受けて、空売り買い戻しなどを誘発している。

■日経レバ <1570>  14,870円  -1,080 円 (-6.8%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落。日経平均株価に連動するETFで、上げも下げも日経平均の変動率の2倍に基本設定されていることで、全体相場のボラティリティが高まる場面では個人投資家の短期筋の売買が活発化する傾向が強い。きょうは、前週末の米国株急落を受けて全体相場は波乱展開を余儀なくされており、日経平均は2万8000円トビ台まで売り込まれる形となった。日経レバはここ売り買いともに手仕舞いが進み、いずれも残高を減少させる傾向をみせていたが、信用倍率は6.4倍と大幅に買い長の状況に変わりなく、足もとでは個人投資家の投げを誘う状況となった。

■スズキ <7269>  4,343円  -208 円 (-4.6%)  本日終値

スズキ<7269>が急落。19日付の日本経済新聞朝刊で、「7月の国内工場の稼働を一時停止することが分かった」と報じられており、これが嫌気された。記事によると、湖西工場(静岡県湖西市)の稼働を7月1~2日の2日間、相良工場(同県牧之原市)を1~2日、5~9日の7日間止める方針という。半導体不足から部品調達が制約される状況が続いており、業績への影響が懸念されている。

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