話題株ピックアップ【昼刊】:フロンテオ、しまむら、シンバイオ

注目
2021年6月29日 11時39分

■FRONTEO <2158>  1,245円  +89 円 (+7.7%)  11:30現在

FRONTEO<2158>が大幅反発している。28日の取引終了後、人工知能(AI)エンジン「KIBIT」を活用した営業通話解析が三菱UFJモルガン・スタンレー証券(東京都千代田区)に採用されたと発表しており、これが好材料視されている。今回の取り組みは、担当者が手入力で記録したテキストの解析に加え、顧客との通話データも解析するよう範囲を拡大したのが特徴。今回採用されたKIBIT-Connectは、「KIBIT」と他のシステムとの連携を可能にするAPIで、今回は通話をテキストに変換したデータをKIBITと連携して通話記録を解析するとしている。

■しまむら <8227>  10,930円  +610 円 (+5.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位

しまむら<8227>が大幅続伸している。28日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)連結決算が、売上高1425億3900万円(前年同期比33.2%増)、営業利益130億1900万円(前年同期12億8100万円の赤字)、最終利益88億7500万円(同12億2100万円の赤字)と営業損益が黒字転換し、第1四半期として過去最高となったことが好感されている。PB商品や共同開発ブランドの展開を拡大したことや、週単位でさまざまな企画を打ち出したことが集客に効果を発揮したことで主力のしまむら事業の既存店売上高が19年度比で3.7%増となったことが牽引した。また、季節商品の前倒し展開により夏物が好調に推移したアベイル事業も堅調に推移した。22年2月期通期業績予想は、売上高5548億3700万円(前期比2.3%増)、営業利益386億4600万円(同1.6%増)、最終利益262億7700万円(同0.4%増)を見込む。

■シンバイオ製薬 <4582>  2,428円  +125 円 (+5.4%)  11:30現在

シンバイオ製薬<4582>が大幅高で3日続伸。東京証券取引所が29日売買分から、信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を解除したと発表しており、売買の自由度が増すとの見方から買いが入っている。また、日本証券金融も29日付で貸借取引銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

■イーレックス <9517>  2,602円  +102 円 (+4.1%)  11:30現在

全体下げ相場のなか、イーレックス<9517>が6連騰で連日の上場来高値更新と気を吐いている。世界的に脱炭素社会に向けた取り組みが加速するなか、日本国内でも政府や日銀が政策面での支援を強めている。脱炭素は18日に閣議決定した骨太の方針でも盛り込まれたほか、直近では環境省が地域の脱炭素への取り組みを後押しするべく、7月1日付で局長級の新たなポストを新設することが伝わっている。菅政権では2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする計画だが、30年度までに排出量を13年度比で46%削減する具体的な数値目標を掲げており、この遂行に向けた環境作りが今後本格化するとみられる。また、日銀は今月18日の金融政策決定会合で、金融機関の気候変動対応の投融資を後押しする新たな資金供給策の導入を決めている。こうしたなか、余剰電力を買い取り再販する電力小売り事業を展開し、バイオマスの自社電源も保有するイーレックスなどは象徴株の一角として投資資金が集まりやすい。

■東京エレクトロン <8035>  48,250円  +80 円 (+0.2%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が全般地合い悪のなか買いを集めている。前日の米国株市場では米10年債利回りの低下などを背景に半導体セクターに投資資金が流入、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.5%高と大幅な上昇をみせた。画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が5%あまりの急伸を演じ上場来高値更新となったほか、半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズ<AMAT>も3.5%高と上げ足を強め、最高値を射程圏に入れている。この流れを引き継いで東京市場でも同関連株に物色の矛先が向いている。

■メルカリ <4385>  5,750円  -280 円 (-4.6%)  11:30現在

メルカリ<4385>が5日ぶりに急反落。28日の取引終了後、2本立てのユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行すると発表しており、1株当たり利益の希薄化が警戒された。発行金額は合計500億円。2026年7月満期の5年債と2028年7月満期の7年債の2本立てで、発行金額はそれぞれ250億円ずつ。転換価格は28日終値を54.99%上回る9346円で決まった。調達資金は、借入金の返済やメルカリUSにおけるプロダクト開発のための人材採用やマーケティング費用、メルペイにおけるサービス拡大に伴う運転資金などに充てる。

■INPEX <1605>  830円  -40 円 (-4.6%)  11:30現在

INPEX<1605>が大幅続落、配当落ち分を含め5%超の下げで800円台前半まで値を下げている。ここ上昇基調を強めていた原油市況が足もとで急落、前日のWTI原油先物価格は1ドル14セント安の1バレル=72ドル91セントと4営業日ぶりに大幅下落となり、74ドル台から一気に72ドル台まで水準を切り下げた。米国株市場ではシェブロン<CVX>が3%あまりの下げをみせるなどエネルギー関連株が売られており、この流れが東京市場にも波及し、原油市況と株価連動性の高い資源開発関連株にはネガティブ材料となっている。

■三菱UFJ <8306>  601.6円  -9.3 円 (-1.5%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社がいずれも軟調なほか、第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株も売りに押される展開で、大手金融株への売り圧力が強い。ここ米国での早期利上げ懸念が一服し、米長期金利が低下傾向にある。前日の米10年債利回りは終値ベースで1.47%台まで低下し、再び1.5%台を下回ってきた。米国株市場では運用利ザヤが縮小するとの思惑からゴールドマン・サックス<GS>やバンカメ<BAC>など金融株の一角が軟調気味に推移しており、東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや大手生保には風向きが悪くなっている。

■3DM <7777>  402円  +80 円 (+24.8%) ストップ高   11:30現在

スリー・ディー・マトリックス<7777>がストップ高。株価は前日に15%高と値を飛ばしていたが、きょうは一段と投資資金の流入が加速している。同社は自己組織化ペプチド技術を活用した医療製品の開発を手掛けるバイオベンチャーで、欧米向けに止血材が伸びており、胃潰瘍出血用途など新たな適応拡大に期待が大きい。28日取引終了後、米国で消化器内視鏡領域を適応領域とした止血剤「PuraStat-GI(仮称)」の承認を取得したことを発表、これを材料視する形で物色人気が集中した。

■アクリート <4395>  1,684円  +133 円 (+8.6%)  11:30現在

アクリート<4395>が急反発している。NTTドコモ(東京都千代田区)、KDDI<9433>、ソフトバンク<9434>の3社が28日、企業が消費者向けに携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)を利用する場合に使う番号を、3社で共通化すると発表したことを受けて、利便性向上によりSMSの利用が促進されるとの思惑から買われているようだ。これまで消費者向けに企業がSMSを送受信する場合には、企業側が携帯3社の利用者向けにそれぞれ個別の番号を用意する必要があったが、共通化により1つの番号でSMSの問い合わせを受け付け、同じ番号からSMSで回答するなどの対応が可能になり、双方向のコミュニケーションが容易になるという。SMSは、2段階認証や荷物配達時の通知などの利用が広がっているが、共通番号によりさらに利用が促進されれば、SMS配信代行大手の同社の商機拡大につながるとの見方が強い。

■Jテック・C <3446>  3,750円  +255 円 (+7.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位

ジェイテックコーポレーション<3446>が全般下げ相場に抗して大幅高で3連騰と異彩を放っている。研究機関や企業の実験施設向けに超高精度X線集光ミラーや自動細胞培養装置などの理化学機器を製造販売する研究開発型企業だが、その独自の技術力に市場でも評価が高まっている。あすから7月2日までの日程でパシフィコ横浜において「OPIE’21 レーザーEXPO2021」の開催が予定されており、これも同社株の刺激材料となっている。また、半導体製造装置市場で急速に立ち上がるEUV露光装置分野でも活躍が期待されている。EUV露光装置で世界シェアを独占するオランダのASMLが開発を進める次世代機分野で、「同社の超高精度X線集光ミラーがキーテクノロジーとして注目される可能性」(国内証券ストラテジスト)が指摘されている。

■AI CROSS <4476>  2,158円  +142 円 (+7.0%)  11:30現在

AI CROSS<4476>が急反発している。28日の取引終了後、新たなHR(ヒューマン・リソース)関連サービスとして、戦略人事AIアナリティクス「HYOUMAN BOX」をリリースすると発表しており、これが好感されている。同サービスは、社員のパーソナリティーを適性検査により可視化し、可視化されたデータを多様に分析することで、自社に適した活躍人材を見極め、最適配置を実施するシステム。人事のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現し、感覚人事から脱却することで組織パフォーマンスを最大にするとしている。

■昭文社ホールディングス <9475>  496円  +25 円 (+5.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

昭文社ホールディングス<9475>が4日ぶりに反発し、一時14%超上昇した。同社はきょう、ヘッドスプリング(東京都品川区)と資本・業務提携したと発表。昭文社HD子会社のマップルを中心に蓄電システムの共同開発や関連製品を軸とした各種ソリューション事業を協業するとしており、これが材料視されているようだ。ヘッドスプリングは、独自の電力変換(パワーエレクトロニクス)技術をベースに、蓄電池や電気自動車(EV)向けの電力変換製品の開発・提供、蓄電システム全般の製品化支援などパワーエレクトロニクスに関わるさまざまな事業を展開している企業。今回の提携により共同開発する蓄電システムには、ヘッドスプリングが持つ次世代パワー半導体を活用した高周波スイッチング技術を適用し、低価格で小型・高効率な製品を実現するとしている。

■CSSホールディングス <2304>  292円  +14 円 (+5.0%)  11:30現在

CSSホールディングス<2304>は急伸。28日の取引終了後、上限を10万株(発行済み株数の1.92%)、または2780万円とする自社株を、29日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好感されている。経営環境に対応し、持続的な企業価値向上のための将来のM&Aや、アライアンスでの活用を視野に、機動的な資本政策の遂行を目的としている。

■アクセスHD <7042>  1,036円  +31 円 (+3.1%)  11:30現在

アクセスグループ・ホールディングス<7042>が反発している。同社は28日、子会社のアクセスプログレスが新型コロナウイルスのワクチン職域接種後に求められる各種事務作業をワンストップで一括代行するサービスの提供を開始したと発表。これが材料視されているようだ。このサービスでは、予診票の確認や整理仕分け、ワクチン接種記録システム(VRS)への情報登録、ワクチン接種円滑化システム(V-SYS)の運用及び請求情報作成、予診票のPDF化などを一括代行する。

●ストップ高銘柄

3DM <7777>  402円  +80 円 (+24.8%) ストップ高   11:30現在

以上、1銘柄

●ストップ安銘柄

五洋インテックス <7519>  30円  -30 円 (-50.0%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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