前週末2日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2021年7月5日 5時20分

■クスリアオキ <3549>  7,580円 (-770円、-9.2%)

東証1部の下落率トップ。クスリのアオキホールディングス <3549> が急反落。1日の取引終了後、21年5月期決算を発表し、売上高は3058億8000万円(前の期比1.9%増)、営業利益は166億1900万円(同1.6%増)と小幅ながらも増収増益で着地。続く22年5月期の連結業績予想は、「収益認識に関する会計基準」が適用されるため単純比較はできないが、売上高は3380億円で増収となる一方、営業利益は163億円とやや減益の見通し。同社はここ10年ほど2ケタ増収増益を続け、高成長路線をひた走ってきただけに、直近通期業績の成長ペース鈍化に対する警戒感が高まったようだ。

■大有機 <4187>  4,055円 (-270円、-6.2%)

東証1部の下落率3位。大阪有機化学工業 <4187> が続急落。1日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年12月-21年5月)連結決算は、売上高169億3300万円(前年同期比18.1%増)、営業利益28億4200万円(同19.2%増)、純利益22億4600万円(同32.8%増)と2ケタ営業増益だったものの、5月21日に発表した修正値の営業利益29億円をやや下回ったことから売られたようだ。上期はArFレジスト用原料など電子材料が伸長したほか、自動車塗料用や光学材料向け粘着剤用を中心に販売が回復した化成品事業が好調だった。また、2月1日付で三菱ケミカルから頭髪化粧品用アクリル樹脂事業の譲渡を受けたことも寄与した。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高340億円(前期比18.5%増)、営業利益58億円(同30.6%増)、純利益44億円(同32.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテク <6920>  20,420円 (-1,230円、-5.7%)

東証1部の下落率6位。レーザーテック <6920> が急反落、1000円を超える下げで2万円トビ台まで水準を切り下げた。半導体製造装置ではマスクブランクス検査装置でシェアを独占し、ニッチトップ企業として高い評価を受けてきたが、ここにきてPERの高さが嫌気され買いポジションを低める動きが出ているようだ。市場関係者によると「同社の成長力の高さは不変ながら、22年6月期の1株利益予想は210円前後がコンセンサスとなっており、時価換算でPERは100倍程度。23年6月期以降は分からないが、少なくとも次期の成長を織り込んだ段階でも買われ過ぎといえる水準にある。また、1日付でJPモルガン証券が同社株の投資判断をバイからニュートラルに引き下げたことも影響している」(ネット証券マーケットアナリスト)という。下値メドについては「リバウンドを交えながらも下値を切り下げ、75日移動平均線が位置する1万8000円台後半くらいまでの深押しも考えられる」(同)としている。

■ワークマン <7564>  7,380円 (-320円、-4.2%)

ワークマン <7564> [JQ]が3日続落。1日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比17.5%減と4ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。気温の上昇に伴い、盛夏物の空調ファン付ウェアや防暑小物などが動き始めたほか、女性衣料でリラックスやDRY素材の半袖Tシャツが好調に推移した。ただ、前年同月は1回目の緊急事態宣言解除や特別定額給付金の支給及び気温の上昇などで、売り上げ・客数とも大幅に伸長しており、その反動で前年割れを余儀なくされた。なお、チェーン全店売上高は同12.8%減だった。

※2日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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