話題株ピックアップ【昼刊】:ネクステージ、ダイキン、イオン

注目
2021年7月8日 11時40分

■ネクステージ <3186>  1,958円  +158 円 (+8.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

ネクステージ<3186>が3日ぶりに急反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で同社の投資判断「Buy(買い)」を継続し、目標株価を前回の2600円から2700円に引き上げたことが好材料視されている。レポートでは、大型総合店出店による中古車小売市場でのシェア拡大に注目。適正在庫水準の引き下げや設備投資見直しなど販管費の効率化で利益水準が高まり、フリーキャッシュフローに余力がでてきたこともあり、会社側は出店拡大の方針を掲げる。大型店出店の増加により中期的な利益成長は一段と高まるとみている。

■ユーグレナ <2931>  1,091円  +73 円 (+7.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位

ユーグレナ<2931>が5連騰と上値指向を鮮明としている。前日は終値ベースで4月14日以来約3か月ぶりに1000円大台を回復したが、きょうも買い気は衰えず、4ケタ大台を地相場とする活躍が見込める状況に。同社は微細藻類ミドリムシを栽培し、これを活用した食品や化粧品を手掛けるほか、ミドリムシを使ったバイオ燃料事業に積極展開していることが注目されている。そうしたなか、7日取引終了後に内航船舶や鉄道建設現場におけるバイオ燃料の利用促進に向けて、鉄道・運輸機構と包括連携することで基本合意したと発表、これによる業容拡大への期待が改めて投資資金の食指を動かしている。

■ダイキン工業 <6367>  22,095円  +920 円 (+4.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位

ダイキン工業<6367>が急動意。時価総額6兆円を超える大型株だが、寄り付きカイ気配でスタートし、マドを開けて買われる異色人気となった。世界的な電気自動車(EV)シフトが進むなか、同社はEV用エアコンで省エネ性能の高い冷媒を開発したと8日付の日本経済新聞が報じており、これを材料視する買いが集中した。エアコンに使う電力を大幅に減らすことでEVの航続距離を最大5割伸ばせるとされ、2025年をメドに実用化する方針と伝えられたことで株価を強く刺激した。会社側では「報道された内容自体は6月の学会で発表したものと変わらないが、基礎的な(冷媒の)技術でメドが立ったことは事実。商品化の時期についてはまだリリースできる段階にはない」としている。

■OSG <6136>  2,018円  +82 円 (+4.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率10位

OSG<6136>が反発している。7日の取引終了後、21年11月期連結業績予想について、売上高を1150億円から1220億円(前期比16.9%増)へ、営業利益を115億円から150億円(同78.7%増)へ、純利益を75億円から100億円(同77.3%増)へ上方修正したことが好感されている。中華圏の経済状況の好転に伴う工具需要が順調に回復していることに加えて、欧州・米州製造業の景況感が改善し在庫調整が順調に進んでいることが要因。また、業績予想の修正に伴い、従来24円を予定していた年間配当を7円増額して31円にするとあわせて発表したことも好材料視されている。前期実績の22円に対しては9円の増配となる予定だ。

■イオン <8267>  2,980円  +59.5 円 (+2.0%)  11:30現在

イオン<8267>が3日ぶりに反発している。7日の取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算で、経常損益は403億6500万円の黒字(前年同期は160億7200万円の赤字)に浮上して着地。3~5月期としては過去最高益となり、これが好材料視されている。前年同期に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたGMS(総合スーパー)、総合金融、サービス・専門店、ディベロッパー、国際の5事業が増益となった。特に改善幅が大きかったGMSはテナント収入が回復したほか、販管費の削減を進めたことが奏功した。また、総合金融ではカードショッピングや住宅ローンの取扱高が伸長したことに加え、貸倒関連費用が大幅に減少した。

■サーラコーポレーション <2734>  605円  +10 円 (+1.7%)  11:30現在

サーラコーポレーション<2734>は高い。7日の取引終了後、21年11月期の連結業績予想について、営業利益を60億円から65億円(前期比9.4%増)へ、純利益を43億円から45億円(同28.8%増)へ上方修正しており、これが好感されている。売上高は2200億円(同3.9%増)の従来見通しを据え置いた。ただ、エンジニアリング&メンテナンス事業で委託先の施工業者を含めて工程管理の徹底による原価低減策が奏功し、これに伴い大型物件工事などの利益が想定を上回った。同時に、従来11円を予定していた期末配当予想を12円にすると発表したことも材料視されている。年間では22円となり、前期実績に対しては2円の増配となる予定だ。なお、第2四半期累計(20年12月~21年5月)決算は、売上高1138億1600万円(前年同期比2.8%増)、営業利益63億700万円(同12.8%増)、純利益47億6500万円(同2.9%増)だった。

■レノバ <9519>  4,935円  +30 円 (+0.6%)  11:30現在

レノバ<9519>は異彩の上昇トレンドを形成。前日は取引時間中に一貫して下値を切り上げ一時400円を超える上昇をみせ、約半年ぶりに上場来高値を更新した。きょうは、その余勢を駆って目先筋の利益確定売りを吸収、全体軟調相場に抗して初の5000円大台乗せを果たした。世界的な脱炭素への取り組み加速を背景として、菅政権では2030年度までに温室効果ガスの排出量を13年度比で46%削減する目標を掲げるが、経済産業省では30年度で太陽光発電を8760万キロワットまで増強する見通しを開示している。太陽光発電を主力に再生可能エネルギーの開発・運営を手掛ける同社はその国策に乗るシンボルストックとして買われている。

■日本郵船 <9101>  5,490円  +20 円 (+0.4%)  11:30現在

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>、NSユナイテッド海運<9110>など海運株が軒並み高。全般軟調地合いのなかで海運株の上昇が際立っており、東証1部33業種中で業種別値上がり率トップとなっている。国内は再び新型コロナウイルスの感染拡大傾向にあり、政府が東京都に4度目となる緊急事態宣言を発令する方針が伝わっている。しかし、世界的には米国をはじめ経済活動正常化への動きが進んでおり、景気回復に伴いコンテナ船などの荷動きが活発化している。これを背景に海運業界は収益環境の追い風が意識され、株価にポジティブに作用している。

■Sansan <4443>  8,960円  -920 円 (-9.3%)  11:30現在  東証1部 下落率2位

Sansan<4443>は大幅安。7日の取引終了後、21年5月期連結業績予想の修正を発表し、従来未定としていた経常利益を3億7500万円(前の期比13.8%減)としたことが悪材料視されているようだ。持ち分法適用関連会社の赤字計上に伴い、2億8500万円の投資損失が発生したことが主な要因。なお、Sansan事業における新規契約の獲得が堅調に推移したことから、売上高は161億8400万円(同21.1%増)とした。一方で営業利益は、中長期的な成長に向けた人材採用やクラウド請求書受領サービス「Bill One」の広告宣伝活動の強化を進めたことから、7億3600万円(同2.8%減)と従来予想から下振れする見通し。

■大黒天物産 <2791>  6,860円  -520 円 (-7.1%)  11:30現在  東証1部 下落率5位

大黒天物産<2791>が5日続落。同社は7日の取引終了後に21年5月期の決算を発表、営業利益は前の期比44.9%増の85億9900万円で着地した。ただ、続く22年5月期は79億円の見通しで、「収益認識に関する会計基準」などを適用するため単純比較はできないものの、前期比8.1%減と実質減益となったことが嫌気されているようだ。前期は、自社開発商品の高品質・低価格化や物量コストの削減などを図ったほか、5店舗と小型店1店舗の計6店舗の新規出店、既存店の建て替えを1店舗、生鮮売り場を強化した大幅改装を5店舗で実施した。

■4℃ホールデ <8008>  1,835円  -121 円 (-6.2%)  11:30現在  東証1部 下落率7位

ヨンドシーホールディングス<8008>が大幅安。同社は7日取引終了後に、22年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前年同期比52.1%減の5億円(従来予想は12億5000万円)に引き下げた。第2四半期累計の売上高見通しも同0.1%増の180億円(従来予想は195億円)に下方修正。4月下旬に発令された緊急事態宣言に伴い、主力のジュエリー事業で最大65店舗が休業となるなど客数の大幅な減少に見舞われたことが影響するという。また、あわせて22年2月期通期の連結業績予想も修正し、売上高見通しは前期比2.7%増の405億円(従来予想は420億円)、営業利益見通しは同1.2%増の28億円(従来予想は33億5000万円)に引き下げている。

■ウエルシア <3141>  3,315円  -150 円 (-4.3%)  11:30現在

ウエルシアホールディングス<3141>が反落し、6月2日につけた年初来安値3235円にツラ合わせする場面があった。同社は7日取引終了後に、22年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比30.8%減の72億8200万円にとどまったことがネガティブ視されているようだ。売上高は同7.0%増の2488億6100万円で着地した。調剤併設店舗の増加や新規出店の効果により増収を確保したが、販管費の増加が利益面に影響。品目別では食品部門が前年の特需の反動で前年割れとなった。なお、通期業績予想は売上高1兆210億円(前期比7.5%増)、営業利益443億円(同3.1%増)とする従来計画を据え置いている。

■INPEX <1605>  793円  -32 円 (-3.9%)  11:30現在

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比1.17ドル安の1バレル=72.20ドルに下落した。サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国による「OPECプラス」の協議が決裂したことで、足もとで需給引き締まりへの警戒から原油価格は上昇傾向にあったが、この日はアラブ首長国連邦(UAE)が増産に動くとの観測から下落に転じた。原油価格が荒い値動きとなるなか、原油関連株にも強弱観が対立している。

■SUMCO <3436>  2,673円  -19 円 (-0.7%)  11:30現在

SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体シリコンウエハー大手2社が売りに押されているほか、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置大手メーカーも軟調な動き。前日の米国株市場では米10年債利回りの低下を背景にハイテクセクターに買いが入り全体相場に貢献したが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は1.4%安と続落した。東京市場では先駆した主力の半導体関連株の上値が重くなっており、前日のSOX指数下落を受けてリスクを回避する売りが優勢となった。

■トレードワークス <3997>  1,017円  +150 円 (+17.3%) ストップ高   11:30現在

トレードワークス<3997>がストップ高。7日の取引終了後、SaaS型クラウドECプラットフォーム「Emerald Blue」を開発したと発表しており、これを好感する買いが入っている。「Emerald Blue」は、ECサイトを構築する際の方法となるASPとECパッケージの両方のニーズに対応し、クラウド環境でECサイト構築から運営が可能、ECプラットフォームを事業者が持たずに低コストでサービス提供できるなどの特徴を持つ。また、受注、決済管理、配送、商品管理、動向分析などネットショップに必要な機能を集約しており、クラウド型フルフィルメントシステムの提供が可能となるとしている。

●ストップ高銘柄

BCC <7376>  4,195円  +700 円 (+20.0%) ストップ高   11:30現在

太洋物産 <9941>  730円  +100 円 (+15.9%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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