ギグワークス---3Qは2ケタ増収増益、オンデマンドエコノミー事業が好調に推移
ギグワークス<2375>は10日、2021年10月期第3四半期(20年11月-21年7月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比21.5%増の162.83億円、営業利益が同78.6%増の8.78億円、経常利益が同81.5%増の8.98億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同22.9%増の3.97億円となった。
オンデマンドエコノミー事業の売上高は前年同期比24.8%増の143.24億円、セグメント利益は同73.4%増の19.45億円となった。オンデマンドサービスにおいては、政府が推進する働き方改革や感染症の拡大に伴うテレワークへの取り組みなどを背景に、ヘルプデスクやサービスデスク関連のニーズは、引き続き高い水準を維持している。2020年に受注した大型案件が予定通り今春にて完了し、本年度上期の業績に寄与している。下期も、複数の新規案件の引き合いがあり、受注獲得を目指している。自社で運営するコンタクトセンターは、6拠点を活用したBCP(事業継続計画)の体制が整い、受注拡大が進み順調に稼働している。また、「GIGA(ギガ)スクール構想」に関連する案件は、当上期において、半導体不足によるPC調達の遅れはあったが、パソコンのキッティング業務や設定設置業務は堅調に推移した。ITエンジニアによるプロフェッショナルサービスにおいては、自社開発商品のCRMシステム「デコールCC.CRM3」の販売は、感染症再拡大の影響で一部開発の延期が発生し軟調に推移した。しかし、受託開発案件は、感染症拡大の影響を受けた後底入れし、回復基調にある。
シェアリングエコノミー事業の売上高は前年同期比5.0%増の20.54億円、セグメント損失は1.74億円(前年同期は0.89億円の利益)となった。子会社のアセットデザインにおいて、2020年12月より多拠点型サテライトオフィス「Smart Office」のサービスを開始した。当第3四半期累計期間においては、主にこの新サービスの直営拠点開設による費用や、利用会員獲得に向けた広告宣伝の影響及び緊急事態宣言等の影響により新規会員数の伸びが当初の想定より鈍化していることや解約会員も想定以上に発生したことも影響しセグメント損失を計上している。今後は、直営店の契約条件の見直し、広告宣伝活動の促進やブランド価値の再構築、他業種との業務提携を積極的に行い、同社が運営するシェアオフィスにおける利用価値向上に努めることにより、収益の拡大を図っていくとしている。
2021年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比21.4%増の240.00億円、営業利益が同19.7%増の12.00億円、経常利益が同19.4%増の12.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.5%増の7.00億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》