前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年9月30日 5時30分

■フィット <1436>  1,190円 (+139円、+13.2%)

フィット <1436> [東証M]が3日ぶり急反騰。東京都の小池百合子知事が28日の都議会定例会の所信表明で、新築住宅に太陽光発電設備の設置を義務づける制度を検討する意向を明らかにしたと複数メディアで報じられた。これを受けて、太陽光発電システムを搭載した戸建て住宅の販売などを手掛ける同社に思惑買いが向かったようだ。

■ITbook <1447>  543円 (+56円、+11.5%)

ITbookホールディングス <1447> [東証M]が続急騰。取引時間中としては今月16日以来約2週間ぶりにフシ目の500円台を回復してきた。29日に行われている総裁選は決選投票にもつれ込む可能性が高いと見られており、議員票で先行している岸田文雄氏が新総裁の座を射止めるとの思惑がマーケットで優勢となった。岸田氏はワクチンパスポートの導入などを政策の一つに挙げており、その際にマイナンバーカードで高実績を有する同社はその関連有力銘柄とみられている。また、今月1日に発足したデジタル庁ではデジタル行政に向けた取り組みを加速させることが予想され、自治体向けITコンサルで実績の高い同社に活躍余地が広がるとの見方もある。

■エアトリ <6191>  3,900円 (+350円、+9.9%)

東証1部の上昇率トップ。エアトリ <6191> が急反発、年初来高値を更新した。なお、同社の上場来高値は2017年2月につけた3920円であり、最高値にもあと100円あまりに迫った。航空券予約サイトを手掛けるがコロナ禍にあっても投資事業の貢献や合理化努力などが発現し、業績改善色が強い。また、緊急事態宣言の全面解除が見込まれるなか収益環境への追い風は更に強まる見通し。21年9月期営業損益は前期の89億9400万円の赤字から一転、40億円の黒字見通しで過去最高利益の大幅更新が見込まれている。

■エンビプロ <5698>  1,935円 (+169円、+9.6%)

東証1部の上昇率2位。エンビプロ・ホールディングス <5698> が3日ぶり急反発し、上場来高値を更新した。同社は資源リサイクル大手で、足もとの業績は鉄スクラップ価格の高騰などを追い風に好調に推移しており、22年6月期は最終利益段階で前期比3割増と2期連続の最高益更新を見込んでいる。28日の取引終了後に、産業廃棄物のリサイクルを手掛ける子会社エコネコルが新工場を建設することを発表しており、29日はこれが手がかり材料視されたようだ。

■VIX短先物 <1552>  2,402円 (+203円、+9.2%)

国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が続急伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。28日の米VIX指数は前日27日に比べ4.49(23.93%)ポイント高の23.25と急伸した。一時、24.82まで値を上げる場面があった。米長期金利の上昇でインフレ懸念が高まったほか、米国の債務上限問題も警戒されるなか同日のNYダウが大幅安となった。これを受け、29日の東京市場ではVIX短先物が上昇した。

■ワタミ <7522>  1,108円 (+82円、+8.0%)

東証1部の上昇率4位。居酒屋外食チェーンを展開するワタミ <7522> や串カツ田中 <3547> 、チムニー <3178> 、グローバルダイニング <7625> [東証2]のほか、酒類販売のカクヤスグループ <7686> [東証2]などが大幅高に買われた。政府は28日、19都道府県に発令している新型コロナウイルスの緊急事態宣言について、期限の30日で全面解除することを決めた。これにより、飲食店に対する酒類の提供制限や営業時間の短縮要請が段階的に緩和されることとなり、関連銘柄に思惑買いが向かった。

■ロボペイ <4374>  3,620円 (+240円、+7.1%)

ROBOT PAYMENT <4374> [東証M]が急伸。同社は28日に東証マザーズ市場に上場した直近IPO銘柄。インターネット決済代行サービスの提供を行っている。上場初日の28日は公開価格1860円の2.0倍となる3725円で初値をつけた。終値は3380円だった。上場2日目となる、29日も買い人気が続き一時3870円まで買われた。インターネット決済代行による成長性が評価されているほか、時価総額も130億円前後と小さく値動きの軽さに期待する買いが流入した。ただ、全般相場が下落するなか、後場に入り売りが流入し上昇幅は縮小した。

■アイビーシー <3920>  931円 (+51円、+5.8%)

東証1部の上昇率8位。アイビーシー <3920> が3日ぶり急反発。28日取引終了後、IoTセキュリティー基盤サービス「kusabi」のブロックチェーン技術を利用した電子証明システムについて、米国特許を取得したと発表。kusabiは、IoTの安全な相互通信を目指した世界初の新PKI(公開鍵基盤)技術を提供し、IoTのシステムモデルに最適なセキュリティーを実現するサービス。今回米国で取得した特許は、改ざんすることができないブロックチェーンに公開鍵を登録することにより、従来の認証局モデルにとらわれない論理的認証を実現し、IoTデバイスに最適な新しいPKIを提供するというもの。18年5月に国内で取得した特許と同様のものという。

■ジェイリース <7187>  2,165円 (+110円、+5.4%)

東証1部の上昇率10位。ジェイリース <7187> が全体急落相場に逆行し急反発。28日取引終了後、GMOグローバルサイン・ホールディングス <3788> が提供する電子契約サービス「電子印鑑 GMOサイン」を導入するとともに、API連携に向けて開発を開始すると発表。従来「紙とはんこ」で行っていた社内外の契約業務をオンラインで手続きすることによって、契約相手先企業の利便性向上と同社内の業務効率化を図る。初期段階では、不動産会社や医療機関、アライアンス企業などとの契約書や覚書から導入するという。また、同社が不動産会社や賃貸人に提供するオンラインシステム「TeraWeb」への電子署名機能の実装に向け開発を進めていくとしている。

■カーリットH <4275>  946円 (+37円、+4.1%)

カーリットホールディングス <4275> が3日ぶり大幅反発。29日午後2時に、22年3月期の連結経常利益を従来予想の19億円から23億円(前期比29.9%増)へ上方修正すると発表。新型コロナウイルス感染症に伴う影響の継続や自動車の減産、原材料・燃料価格の高騰といった先行き懸念材料はあるものの、電子材料や半導体用シリコンウェハー、ばね・座金製品などが好調なうえ、経費削減が進むことが上振れの要因となる。

■チャームケア <6062>  1,681円 (+50円、+3.1%)

チャーム・ケア・コーポレーション <6062> が4日ぶりに大幅反発。28日取引終了後、介護付き有料老人ホームを運営するライク(大阪府八尾市)の全株式を取得し連結子会社化すると発表。取得価額は概算で約45億円。ライクは大阪府の八尾市、池田市、堺市及び大阪市西区で4ホーム、410室の介護付き有料老人ホームを運営している。チャームケアはライクが展開する市区に施設がなく、ライクの株式取得を通じて近畿圏の展開エリアを拡充する方針だ。なお、22年6月期の業績に与える影響については現在精査中としている。

■ナレッジS <3999>  820円 (+25円、+3.1%)

ナレッジスイート <3999> [東証M]が大幅高で3日ぶりに反発。29日午前10時20分に、商工組合中央金庫(東京都中央区)と業務提携契約を締結したと発表。両社はナレッジSのクラウドSaaS型統合ビジネスアプリケーション「Knowledge Suite」を通じて、中堅・中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推進していくという。商工組合中央金庫は約7万社の顧客を持っており、新たなニーズの取り込みが期待される。

■日本色材 <4920>  1,187円 (+33円、+2.9%)

日本色材工業研究所 <4920> [JQ]が反発。28日取引終了後、8月末に閉鎖した吹田工場の跡地を売却すると発表。これに伴い、22年2月期第3四半期に売却益8300万円を特別利益として計上する予定としており、これを好感する買いが入った。

■日本航空 <9201>  2,670円 (+69円、+2.7%)

日本航空 <9201> 、ANAホールディングス <9202> が全体急落相場のなかで頑強な値動きとなった。新型コロナウイルスの感染者数が急減し、緊急事態宣言が全面的に解除される見通しとなったことで、経済活動の正常化期待から空運セクターには買いが誘導されやすくなった。貸株調達を含めた空売り買い戻しなども作用して、株価に浮揚力が働いた。

■タカラスタ <7981>  1,646円 (+38円、+2.4%)

タカラスタンダード <7981> が3日ぶり反発。28日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を1943億円から2023億円(前期比5.8%増)へ、営業利益を116億円から140億円(同27.7%増)へ増額した。コロナ禍における新しい生活様式の浸透に伴うリフォームニーズの拡大が追い風となった。上期にリフォームにおける売上高が想定以上に伸びたほか、働き方改革による経費削減効果もあったことから、これを踏まえて通期見通しを見直した。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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