前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年10月13日 5時30分

■ローツェ <6323>  9,160円 (+1,500円、+19.6%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。ローツェ <6323> がストップ高。11日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を603億4400万円から650億1300万円(前期比28.0%増)へ、営業利益を102億800万円から143億6000万円(同54.2%増)へ、純利益を79億900万円から109億7600万円(同69.6%増)へ上方修正し、あわせて45円を予定していた期末一括配当予想を65円(前期30円)に引き上げたことが好感された。旺盛な半導体需要に伴い半導体関連装置事業の販売が好調に推移し、売上高が計画を上回る見通しであることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(3-8月)決算は、売上高294億9900万円(前年同期比19.3%増)、営業利益66億8100万円(同40.7%増)、純利益54億9800万円(同67.1%増)だった。

■F-ブレイン <3927>  1,079円 (+150円、+16.2%) ストップ高

フーバーブレイン <3927> [東証M]がストップ高。11日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高速報が前年同月比32.0%増となり、7ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。

■ベガコーポ <3542>  1,342円 (+136円、+11.3%)

ベガコーポレーション <3542> [東証M]が大幅高で5日続伸。11日の取引終了後、9月の月次業績を発表しており、ECサイト「LOWYA(ロウヤ)事業」の旗艦店及びモール店による合算の売上高は前年同月比が6.8%増となり、6ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前月に引き続いて旗艦店を中心に需要が順調に拡大したことが寄与した。なお、LOWYA旗艦店(自社サイト)の売上高は同16.8%増だった。

■ユークス <4334>  468円 (+38円、+8.8%)

ユークス <4334> [JQ]が大幅に3日続伸。12日午前11時ごろ、DCコミックスのキャラクターをベースにしたオンライン・トレーディングカードゲーム「DCデュアルフォース」の製作を発表しており、これが好感された。「DCデュアルフォース」は、全世界で人気を誇るDCコミックスのキャラクターをテーマに、大人気スーパーヒーローやスーパーヴィラン(悪役)が登場するアメコミファン待望のオンライン・トレーディングカードゲーム。プラットフォームはパソコン、家庭用ゲーム機、スマートフォンなどを予定しており、22年秋にユークスから配信を予定している。なお、業績への影響は算定可能となった時点で速やかに反映させるという。

■OATアグリオ <4979>  2,149円 (+171円、+8.7%)

東証1部の上昇率2位。OATアグリオ <4979> が大幅3日続伸。12日付の化学工業日報で、「OATアグリオは、スマート農業の一環として、イチゴの生育状況を人工知能(AI)が判断する『生育診断システム』を開発した」と報じられており、これが材料視されたようだ。記事によると、このシステムに加えて肥料や農薬、栽培ノウハウをパッケージ化した月額料金による新サービスを生産者に提供していくといい、安心感を求める新規就農者の需要を取り込むという。また、環境に優しい「グリーン農薬」や植物の免疫力などを高める「バイオスティミュラント」のシェア拡大も狙うとしている。

■SBI <8473>  2,950円 (+150円、+5.4%)

東証1部の上昇率8位。SBIホールディングス <8473> が5日続伸。11日の取引終了後、未定としていた22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、税前利益で1000億~1100億円(前年同期比83.4%増~2.0倍)の大幅増益を見込むとしたことが好感された。金融サービス事業の業績が順調に伸長していることに加え、7~9月にグループが投資している上場株式の株価が上昇したことや、新たな資金調達を実施した複数の未上場企業で1株当たり評価額が大きく上昇し多額の評価益の計上が見込まれること、更に投資先企業に対して行われたM&Aに伴うグループ持ち分の売却益の発生などが寄与することなどが寄与する。なお、決算発表は10月28日を予定している。

■フロンテオ <2158>  1,844円 (+84円、+4.8%)

FRONTEO <2158> [東証M]が大幅3日続伸。11日の取引終了後、米国の破産法訴訟案件の調査において、同社が独自開発したAI「KIBIT」を搭載したレビューツール「KIBIT Automator」が、文書レビュープロセスの効率化に貢献したと発表しており、これが好材料視された。今回、同社が支援したのは、米国のエネルギー関連会社が申請した資産整理を巡り、金融機関が提起した訴訟にまつわる調査。米国の民事訴訟では、審理に移行する前段階で、相手方当事者に対し関連情報や資料の開示、証言録取などを行う手続き「ディスカバリ」が必要で、その中でも、関連情報を見つける「文書レビュー」と称されるプロセスは、ディスカバリプロセスにかかる時間とコストの約7割を占めるとも言われている。今回、KIBIT Automatorを活用したことにより、ディスカバリに要する時間を全ての文書を人間がマニュアル作業で確認した場合と比べて15%短縮し、効率化を実現したとしている。

■リソー教育 <4714>  466円 (+17円、+3.8%)

リソー教育 <4714> が3連騰。11日の取引終了後、従来12円を予定していた22年2月期の期末一括配当予想を14円に引き上げると発表しており、これが好感された。前期実績に対しては4円50銭の増配となる予定だ。

■三菱商 <8058>  3,703円 (+84円、+2.3%)

三菱商事 <8058> が地合い悪に抗して3日続伸となり、9月14日につけた年初来高値3660円を約1ヵ月ぶりに更新した。時価は既に2018年10月につけた3638円の高値も上回る水準で推移しており、2008年のリーマン・ショック前につけた上場来高値3950円も早晩意識される可能性がある。原油をはじめコモディティ価格の高騰で世界的にコストプッシュインフレが警戒されているが、総合商社トップでとりわけ資源関連分野での実績が高い同社は、原料炭などの市況高騰による収益押し上げ効果が期待される状況にある。

■SUMCO <3436>  2,162円 (+47円、+2.2%)

SUMCO <3436> が続伸。同社は9月30日に国内外で6000万株の公募増資を実施することを発表しており、12日から発行価格決定期間に入っている。資金調達額は1280億円前後と大きくその動向が注目されている。

■INPEX <1605>  982円 (+17円、+1.8%)

石油関連株が連日人気。INPEX <1605> と石油資源開発 <1662> 、出光興産 <5019> はともに3日続伸しており、INPEXと出光興産は年初来高値を更新した。11日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日10日比1.17ドル高の1バレル=80.52ドルに上昇。一時、82.18ドルと2014年10月以来、約7年ぶりの高値に買われた。経済再開に伴う原油需要の増加観測に加え、足もとの天然ガス価格の高騰に伴い原油に代替需要が発生するとの見方も出ている。原油価格の上昇でINPEXなどには業績拡大期待が膨らんでいる。

■昭電工 <4004>  2,724円 (+41円、+1.5%)

昭和電工 <4004> が5日続伸。12日付の化学工業日報で、グループ会社の昭和電工マテリアルズが「診断薬の本格的な世界展開に乗り出す」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、主要市場の米国では現地の研究開発センターと日本拠点などが連携して新製品立ち上げを探索していることから、感染症や遺伝子診断領域などを対象に具現化を狙うという。また、日本で実績を上げる製品の欧米などへの投入も進める方針で、欧州では2~3年内に便潜血検査試薬の新規品上市を計画するとしている。

■三井金 <5706>  3,165円 (+35円、+1.1%)

三井金属 <5706> 、住友金属鉱山 <5713> 、東邦亜鉛 <5707> 、日本軽金属ホールディングス <5703> など非鉄株が軒並み買い優勢の展開となった。ここアルミニウムなどをはじめ非鉄市況の高騰が目立っており、LMEアルミニウムは前日11日に1トン当たり3064ドルと2008年7月以来約13年ぶりの高値をつけた。銅価格などもここにきて上昇基調が加速している状況だ。これを受けて、足もと全体下げ相場にかかわらず、非鉄セクターに投資資金の攻勢が活発化した。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.