半導体関連主導の上昇で29000円を回復【クロージング】

市況
2021年10月15日 16時05分

15日の日経平均は大幅に続伸。517.70円高の29068.63円(出来高概算11億4000万株)と終値ベースでは9月末以来の29000円を回復して取引を終えた。米国の過度なインフレや景気減速懸念が後退し、主要株価指数が上昇したことから、半導体関連などの主力株を中心に買いが先行して始まった。買い一巡後はこう着感の強い値動きを見せていたものの、前引けにかけて上昇幅を広げた。その後は29000円の大台を目前にもち合いが続くなか、後場半ば辺りに29000円を回復すると、引けにかけても強い基調が続いた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄が1900を超え、全体の9割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが上昇し、機械、海運、電気機器、金属製品、証券・商品先物などの強さが目立った。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、信越化<4063>、オムロン<6645>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、アサヒ<2502>、豊田通商<8015>、高島屋<8233>、東レ<3402>が軟化した。

前日の米国市場は、9月の卸売物価指数(PPI)の伸びが鈍化したことから過度なインフレ懸念の後退につながり、リスク選好ムードが強まった。この流れを受けて、東エレクやアドバンテス<6857>などの半導体関連を中心に幅広い銘柄に買いが波及した。日経平均が強力な戻りの節目として意識される200日線水準を上抜けたことで、「テクニカル面での重しが取れ、戻りに弾みがつく可能性がある」との指摘が聞かれた。

また、TSMCの新工場建設計画に政府が支援する方向を示したことで、関係者からは「岸田政権による成長戦略に関する具体的な施策の一つとして受け止められ、政策期待から株高基調が続くのでは」との声も聞かれた。このため、9月27日から10月6日までの下げ幅の3分の2戻し水準である29340円水準、もしくは全値戻しの30240円水準が視野に入ってこようとの見方も増えているようだ。

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.