話題株ピックアップ【昼刊】:ブイキューブ、郵船、エムスリー
■ブイキューブ <3681> 1,239円 +82 円 (+7.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率5位
ブイキューブ<3681>が全体地合い悪に逆行し、8.5%超の大幅高に買われた。株価は7~9月期の業績悪を嫌気され今月2日にマドを開けて売られた後も下値を探る動きを余儀なくされていたが、足もとではリバウンド狙いの買いが流入している。Web会議など遠隔地をつなぐコミュニケーションサービスを展開し、テレワーク時代に商機が高まるとの見方から、昨年株価を7倍化させる大相場を演じた経緯がある。今年はアフターコロナが意識されるなか株価は大幅な調整を強いられたが、直近になって新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株が新たに確認されたことで、リオープン(経済再開)関連が売られる一方、同社株は買いを呼び込む形となった。11月に入ってから信用取引の売り残が増加傾向を強めていたことで、その買い戻しも株価に浮揚力を与えている。
■メドピア <6095> 3,850円 +220 円 (+6.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率7位
メドピア<6095>やMRT<6034>、メドレー<4480>が高い。南アフリカで発見された新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株が世界各国に広がっている。国内では同変異株の感染者は確認されていないものの、今夏にデルタ株による感染拡大が深刻化した経緯があるだけに、医療人材関連に位置づけられる銘柄群に思惑的な買いが入っているようだ。同関連銘柄はオンライン診療のテーマに属する銘柄も多く、この観点からも関心が高まっているとみられる。
■VIX短先物 <1552> 2,137円 +122 円 (+6.1%) 11:30現在
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が前週末に比べ一時7%超高と大幅続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。26日の米VIX指数は前日に比べ10.04(54.04%)ポイント高の28.62と急伸。警戒ラインとなる20を約1カ月半ぶりに上回った。南アフリカで検出された新型コロナウイルス変異株に対する警戒感が膨らみ、NYダウが同日に今年最大の下落を記録するなど、経済への影響が警戒された。これを受け、この日の東京市場ではVIX短先物が上昇している。
■日本郵船 <9101> 7,700円 +330 円 (+4.5%) 11:30現在
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手海運株がしっかりした値動きをみせている。「海運」は前引け時点で上昇率首位。新型コロナの新たな変異種の発見で、世界経済への影響が警戒されているが、海運セクターは9月下旬から前倒し的な調整が進んでいた。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は今月18日を境に底入れから戻り歩調に転じていることも目先押し目買いや空売りの買い戻しを誘発する背景となっている。
■任天堂 <7974> 52,010円 +2,160 円 (+4.3%) 11:30現在
任天堂<7974>は反発している。南アフリカなどで見つかった新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」の感染拡大を受けて、巣ごもり消費拡大の思惑から買われているようだ。
■エムスリー <2413> 6,367円 +256 円 (+4.2%) 11:30現在
エムスリー<2413>は商いを伴い切り返しに転じている。医薬品情報サービスや医薬従事者向け会員制サイトなどを運営し、製薬マーケティング支援業務が絶好調で収益は大幅増収増益基調を続けている。ただ、米長期上昇を背景に米国株市場で高PERのグロース株に逆風が強まるなか、同社株もPERの高さが嫌気される形で一部海外投資家の売りを浴び、11月に入ってからも株価は調整色の強い展開を強いられていた。しかし、足もとでは新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株が新たに確認されたことを受け、「景気敏感セクターのバリュー株を売ってグロース株を買い戻す、ロング・ショートの巻き戻し」(中堅証券マーケットアナリスト)が観測され、同社株もその流れに乗る形となった。
■新日本科学 <2395> 1,778円 +54 円 (+3.1%) 11:30現在
新日本科学<2395>は3日続伸。同社はきょうの寄り付き前に、水素分野におけるグローバルな連携や社会実装プロジェクトの提案、規制緩和などの政策提言をテーマとして活動する「水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)」に参画したと発表しており、材料視されているようだ。同協議会は業界横断的かつオープンな組織として水素社会の早期構築を目的に設立された団体。新日本科学は30年までに国内の自社事業活動における温室効果ガスの直接及び間接排出量において「カーボンニュートラル」実現を目指している。また、鹿児島県指宿市に保有する広大な敷地「メディポリス指宿」を活用して政府から純国産ベースロード電源として期待されている地熱発電事業を展開している。このような取り組みを進める中で、水素社会構築への課題解決に向けて積極的に協働するため、同協議会へ加入を決めたとしている。
■小野薬品工業 <4528> 2,570円 +67 円 (+2.7%) 11:30現在
小野薬品工業<4528>は3日続伸。同社は26日取引終了後、1100万株(発行済み株式総数に対する割合2.20%)もしくは300億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表しており、材料視されている。取得期間は21年11月29日から22年4月28日まで。また、これにより取得した全株式を22年6月30日に消却することもあわせて発表した。財務状況及び株価状況などを考慮し、資本効率の向上を図るとともに、総合的な株主還元策の一環として行うとしている。
■日本ユニシス <8056> 3,320円 +70 円 (+2.2%) 11:30現在
日本ユニシス<8056>は朝安後にプラス圏へ浮上し、上げ幅を広げる展開になっている。同社は午前11時ごろ、金融・決済領域を中心としたプラットフォーム提供、コンサルティングなどを展開するインフキュリオン(東京都千代田区)と、エンベデッド・ファイナンス(組み込み金融)分野における新しい付加価値の創出を目指して資本提携、及び協業に向けた基本合意書を締結したと発表しており、これを材料視した買いも入っているようだ。インフキュリオンは自動貯金アプリ「フィンビー」を手掛けるネストエッグ(東京都千代田区)を10月22日に株式交換によって完全子会社化したが、この株式交換に伴って、ユニシスはインフキュリオンの新たな株主となった。今回の提携により、ユニシスの金融DXソリューション開発力やデータ分析・AIなどの技術力と、インフキュリオンの決済・金融領域における豊富な知見とソリューションを組み合わせることで、エンベデッド・ファイナンス分野における取り組みを深化させ、デジタル化社会の進展と生活者の利便性向上に寄与する新サービス創出を目指すとしている。
■塩野義製薬 <4507> 8,179円 +86 円 (+1.1%) 11:30現在
塩野義製薬<4507>が反発。前週25日に上場来高値8439円をつけたものの、その後は目先利益確定の売りで上昇一服となったが、きょうは改めて買い直されている。新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株の出現は、株式市場や債券市場、外国為替市場などに波乱を呼んだが、そのなかディフェンシブ色の強い医薬品セクターには消去法的な買いが向かっている。特に、同社は新型コロナの飲み薬などに経営資源を積極的に投下する方針を明示しており、ファンド筋などの機関投資家マネーを呼び込んでいる。直近ではベトナム政府と新型コロナなどを含む感染症対策で基本合意するなど、海外との連携体制も進めている。
■ENECHANGE <4169> 6,980円 -1,490 円 (-17.6%) 一時ストップ安 11:30現在
ENECHANGE<4169>はウリ気配スタート。前週末26日の取引終了後、75万株の公募と55万2000株の株式売り出し、上限19万5000株とするオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表しており、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが膨らんでいるようだ。発行価格は12月7日から9日までのいずれかの日に決定する予定で、調達資金55億円はマーケティング体制強化や自社サービス拡充に関する資金のほか、運営するファンドへの出資などに充てるとしている。あわせて21年12月期業績予想の修正を発表、従来未定としていた営業利益について500万円(前期5300万円)とした。11月に連結子会社化したオーベラス・ジャパンの買収に伴うのれん償却費や一時費用の発生、今回の公募・株式売り出しに関する費用増加を見込む。一方、売上高については電力・ガス切り替えサービスのユーザー獲得が好調だったことなどから、26億円から29億円(前期比69.3%増)へ上方修正した。
■FRONTEO <2158> 4,680円 -620 円 (-11.7%) 11:30現在
FRONTEO<2158>が急反落。東京証券取引所が29日から同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表しており、これを嫌気した売りが出ているようだ。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金20%)にするとしている。
■日本空港ビルデング <9706> 5,250円 -190 円 (-3.5%) 11:30現在
日本空港ビルデング<9706>が大幅続落している。南アフリカなどで見つかった新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」の感染拡大を受けて、日本でも水際対策の強化が進められていることを受けて、羽田空港国内・国際ターミナルビルの家主である同社業績への影響を懸念する売りが出ているようだ。また、全国で空港施設の運営を行う空港施設<8864>も同様に売られている。
■サンアスタ <4053> 2,906円 -94 円 (-3.1%) 11:30現在
Sun Asterisk<4053>は大幅に4日続落。同社は26日取引終了後、筆頭株主の平井誠人氏らを売出人とする357万4800株の売り出しを行うと発表しており、寄り付きから売り優勢の展開となっている。売出価格は12月6日から9日までのいずれかの日に決定する。また、応募の状況によっては主幹事の大和証券を売出人とする53万400株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う。将来的なプライム市場への移行を目指し、政策的に株式の投資家層拡大及び市場に流通する株式数増加による流動性向上を図るためとしている。
■三菱UFJ <8306> 614.1円 -8.9 円 (-1.4%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが続落。世界同時株安の様相となるなか、前日の米国株市場ではバンカメ<BAC>が4%近い下げをみせたほか、JPモルガン・チェース<JPM>も3%超下落するなど大手金融株への売りがかさんだ。新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株の影響で、経済に再び下押し圧力が加わるとの思惑から米長期金利が急低下した。米10年債利回りは前週末終値ベースで1.477%と1.6%台半ばから一気に1.5%台を割り込む水準まで水準を切り下げており、これが金融株の下落を助長する形となった。東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクは、この流れを引き継ぎ下値を探る展開を強いられている。
■ジーダット <3841> 1,600円 +300 円 (+23.1%) ストップ高 11:30現在
ジーダット<3841>がストップ高まで買われている。同社は26日、パワーデバイス向けチップレイアウト自動生成ツール「PowerGenerator」を開発し、12月末に販売を開始すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やRC(逆導通)-IGBT、SiC(シリコンカーバイド)などに代表されるパワーデバイスの設計では、レイアウトを構成する要素が多く、かつ複雑であるため、従来の自動レイアウトツールは適用できず人手による設計が主流となっているが、「PowerGenerator」は従来1週間強を要していたチップレイアウトの設計を約30分以内で完了することが可能。同社が従来から販売しているパワーデバイスの高速/高精度電源解析ツール「PowerVolt」と「PowerGenerator」を組み合わせることで、短期間でレイアウト設計から特性確認が可能となり、試作コスト削減・設計期間増加リスクの大幅な削減効果が期待できるとしている。
■アミタホールディングス <2195> 4,145円 +700 円 (+20.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
アミタホールディングス<2195>がカイ気配スタート。同社は26日取引終了後、12月31日を基準日として、1株につき5株の割合で株式分割を行うと発表しており、材料視されている。投資単位あたりの金額を引き下げることにより、株式の流動性向上と投資家層拡大、及び株主数の増加を図ることが目的としている。
■サイエンスアーツ <4412> 7,250円 +1,000 円 (+16.0%) ストップ高買い気配 11:30現在
サイエンスアーツ<4412>がストップ高買い気配。24日にマザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、デスクレスワーカー(現場労働者)のためのコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」の開発・販売が主な事業。上場初日はカイ気配のまま終了し、上場2日目に公開価格1710円の2.7倍にあたる4545円で初値をつけたが、25、26日とストップ高に買われており、デジタルトランスフォーメーション(DX)の一角として、また値動きの軽い直近IPO銘柄として上値への期待から継続して買いが入っているようだ。
●ストップ高銘柄
アイドマHD <7373> 5,130円 +705 円 (+15.9%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース