<動意株・29日>(大引け)=菊水電子、ランシステム、レナなど

材料
2021年11月29日 15時05分

菊水電子工業<6912>=大幅高で1カ月ぶり年初来高値更新。全般軟調相場のなかで朝方から大きく上値を指向、10月27日につけた年初来高値1143円を更新した。電子計測器や電源機器メーカーで、据置型の直流安定化電源や耐電圧試験器などで高い商品競争力を持つ。電気自動車(EV)用電池向け耐電圧試験器が好調で収益に貢献している。22年3月期営業利益予想は2度にわたる増額修正を経て9億円(前期実績4億1800万円)と急拡大を見込むが、一段の上振れも視野に入ることで好業績を先取りする買いを引き寄せている。

ランシステム<3326>=後場急伸し一時ストップ高。同社はきょう、遠隔カスタマーサクセス「リモートカサスpro」の提供を開始したと発表しており、これが材料視されているようだ。「リモートカサスpro」は、タイムリープ(東京都千代田区)の遠隔接客サービス「RURA(ルーラ)」を活用し、店頭にいる顧客の接客をリモートで同社が受託するサービス。カラオケ店やコワーキングスペース、ホテル、その他集客施設などに提供するとしている。

レナサイエンス<4889>=一時ストップ高。同社は26日取引終了後、ニプロ<8086>と「糖尿病治療における最適なインスリン投与量を算出する人工知能(AI)アルゴリズム」を搭載した医療機器システムの開発に関して共同研究契約を締結すると発表しており、材料視されている。アルゴリズムの情報に基づき、新規医療機器システムの共同開発及び事業化の可能性を検討するもので、ニプロから共同研究費として1000万円を受領する。インスリン製剤を用いた診療は糖尿病についての専門的知識に裏付けられた診療経験がなければ適切に行うことは困難であり、レナサイエンスは糖尿病患者の最適な治療に貢献するため、AIを用いてインスリン製剤の投与単位を予測する研究・開発を東北大学と共同で進めている。現在はインスリン製剤投与量数単位での予測を可能とするAIアルゴリズムを開発中。ニプロがこのアルゴリズムを搭載したシステムの事業化に興味を示したことから、共同研究契約に至ったとしている。

ブイキューブ<3681>=反発。株価は7~9月期の業績悪を嫌気され今月2日にマドを開けて売られた後も下値を探る動きを余儀なくされていたが、足もとではリバウンド狙いの買いが流入している。Web会議など遠隔地をつなぐコミュニケーションサービスを展開し、テレワーク時代に商機が高まるとの見方から、昨年株価を7倍化させる大相場を演じた経緯がある。今年はアフターコロナが意識されるなか株価は大幅な調整を強いられたが、直近になって新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株が新たに確認されたことで、リオープン(経済再開)関連が売られる一方、同社株は買いを呼び込む形となった。11月に入ってから信用取引の売り残が増加傾向を強めていたことで、その買い戻しも株価に浮揚力を与えている。

新日本科学<2395>=3日続伸。同社はきょうの寄り付き前に、水素分野におけるグローバルな連携や社会実装プロジェクトの提案、規制緩和などの政策提言をテーマとして活動する「水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)」に参画したと発表しており、材料視されているようだ。同協議会は業界横断的かつオープンな組織として水素社会の早期構築を目的に設立された団体。新日本科学は30年までに国内の自社事業活動における温室効果ガスの直接及び間接排出量において「カーボンニュートラル」実現を目指している。また、鹿児島県指宿市に保有する広大な敷地「メディポリス指宿」を活用して政府から純国産ベースロード電源として期待されている地熱発電事業を展開している。このような取り組みを進める中で、水素社会構築への課題解決に向けて積極的に協働するため、同協議会へ加入を決めたとしている。

タカトリ<6338>=6日ぶり大幅反発。同社は26日取引終了後、電子機器事業において取り扱うパワー半導体向けSiC材料切断加工装置について、海外企業から大口受注を得たと発表しており、材料視されている。受注額は約3億6000万円で、22年9月期下半期及び23年9月期上半期に売り上げを計上する予定。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS

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