話題株ピックアップ【昼刊】:GAテクノ、ファナック、レンゴー

注目
2021年12月1日 11時38分

■ダイビル <8806>  1,764円  +300 円 (+20.5%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

30日に発表した「商船三井がTOBを実施」が買い材料。

商船三井 <9104> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指す。TOB価格は1株2200円で30日終値を50.2%上回る水準。買い付け期間は12月1日から22年1月18日まで。

■GAテクノ <3491>  1,484円  +120 円 (+8.8%)  11:30現在

GA technologies<3491>は大幅高で7日ぶりに反発。11月30日の取引終了後、傘下のRENOSY ASSET MANAGEMENTが業界初の賃貸管理プラン「NEOインカム」の提供を開始したと発表しており、これが好感されている。「NEOインカム」はRENOSYが提供している3つの賃貸管理プランのうち、マスタープランに代わる新たなプラン。不動産オーナーが入居者に対して有する賃料債権を同社が一括で買い取り、実際の賃料発生の有無にかかわらずその対価を支払うというものだ。ビジネスモデル特許申請中の「将来集合債権譲渡型賃料収受スキーム」を利用し、マスターリース契約のデメリットを解消するとしている。

■ファナック <6954>  23,325円  +1,080 円 (+4.9%)  11:30現在

ファナック<6954>が大幅高。きょうは半導体や機械など輸出株の一角が買われ全体指数を支える展開となっているが、値がさの同社株はその筆頭で、日経平均寄与度トップとなっている。市場では「中国をはじめ世界的な省人化ニーズを背景に生産ラインの自動化は今後のトレンドとなる公算が大きい。これはコロナ禍でも変わらない。きょうは、大手証券が同社株の投資判断を中立からアウトパフォームに引き上げ、目標株価も2万5000円から3万円に引き上げていることから、これが株価押し上げ材料となったようだ」(国内証券ストラテジスト)としている。

■レンゴー <3941>  804円  +37 円 (+4.8%)  11:30現在

レンゴー<3941>が800円台を回復したのをはじめ、王子ホールディングス<3861>や日本製紙<3863>など紙パルプ株が総じて頑強な値動きとなり、業種別騰落率トップとなっている。ここ最近は原料価格上昇や燃料コストの影響から食品会社に値上げの動きが相次いでいるが、製紙業界も同様の流れにある。レンゴーは30日、段ボール原紙及び段ボール製品の価格改定を発表、来年2月から値上げを行う方針でこれによる利益採算の改善効果に期待した買いを呼び込んだ。値上げの動きは業界各社追随する形が想定され、紙パセクター全体に投資資金を誘導している。

■ジェイ・エス・ビー <3480>  2,838円  +104 円 (+3.8%)  11:30現在

ジェイ・エス・ビー<3480>は6日ぶりに反発。11月30日の取引終了後、集計中の21年10月期の連結業績について、売上高が524億400万円から527億8000万円(前の期比9.8%増)へ、営業利益が48億2400万円から53億3000万円(同22.9%増)へ、純利益が31億5400万円から32億4000万円(同17.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。賃貸入居需要の状況は想定を上回る水準で底堅く推移したことに加えて、運営効率化によるコスト圧縮が進んだことも寄与した。あわせて、従来30円を予定していた期末一括配当を35円(前の期34円)に引き上げると発表した。

■三櫻工業 <6584>  971円  +34 円 (+3.6%)  11:30現在

三櫻工業<6584>が切り返し4ケタ大台復帰を視野に捉えている。自動車用チューブで国内市場シェア約4割と高い商品競争力を誇っている。全固体電池分野の研究では業界に先駆しているほか、パワー半導体分野では窒化ガリウム(GaN)半導体基板の加工サービスを今年7月からスタートさせるなど今後の展開に期待が大きい。業績も好調で22年3月期は営業利益段階で前期比2.3倍を見込むほかPERが7倍台、PBR1倍割れと割安感も強い。株式需給面では外資系証券などによる貸株調達に伴う空売りが積み上がっており、その買い戻しも想定されるところ。なお、同社は前週11月26日に東証が進める市場改革で最上位市場である「プライム市場」を選択申請することを表明しており、これも今後の株価にプラスに働きやすい。

■トリケミカル研究所 <4369>  3,610円  +110 円 (+3.1%)  11:30現在

トリケミカル研究所<4369>は続伸。同社は11月30日取引終了後、22年1月期第3四半期累計(2~10月)連結営業利益は23億5000万円(前年同期比6.7%増)だったと発表した。通期計画29億5000万円(前期比9.6%増)に対する進捗率は80.0%。中期経営計画における経営方針に基づき、半導体製造用化学化合物の生産・開発能力の向上を進めた。なお、現時点では同社グループの事業活動における新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であるとしている。

■日本郵船 <9101>  7,630円  +230 円 (+3.1%)  11:30現在

日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手海運株が高い。新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株の感染拡大が進んでいることで、世界の経済活動に与える影響が警戒されているが、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は11月17日に2400台前半まで水準を切り下げたものの、そこをターニングポイントに上昇転換を明示している。直近11月29日終値で2881まで回復しフシ目の3000ポイント大台回復を約1カ月ぶりに視野に入れる状況にある。中国では足もとで発表された経済指標が市場コンセンサスを上回るなど好調で景気回復期待が広がっている。バルチック指数は中国経済との連動性が高いことで知られ、海運セクターにはポジティブな思惑として働いている。

■川崎重工業 <7012>  1,967円  +59 円 (+3.1%)  11:30現在

川崎重工業<7012>が4日ぶりに反発。SMBC日興証券が11月30日付のレポートで、同社の目標株価を前回の2700円から2800円へ引き上げており、これが好感されている。為替前提を円安方向に修正(1ドル=108円から115円へ)したことを主因に、同証券による業績見通しを上方修正した。また、ボーイング向け事業におけるB787減産の影響は大きいが、採算改善努力の成果もみられ、売上高が回復すれば業績は大きく改善すると見込んでいる。ただ、依然として航空宇宙事業のコロナ影響による下振れを楽観できないため、投資評価「2(中立)」は据え置いた。

■フラベッドH <7840>  879円  +26 円 (+3.1%)  11:30現在

フランスベッドホールディングス<7840>は4日ぶりに反発。同社は11月30日取引終了後、資本効率の向上を図るとともに、株主還元の一環として、55万株(発行済み株式総数に対する割合1.49%)もしくは5億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は21年12月1日から22年2月28日まで。あわせて、連結子会社であるフランスベッドを通じて、福祉用具のサービス事業などを展開するホームケアサービス山口(山口県下関市)の発行済み全株式を20日に取得することも発表した。取得価格は非公表。これにより、グループのメディカルサービス事業の事業基盤がさらに強固なものになるとしている。

■JIA <7172>  1,164円  +21 円 (+1.8%)  11:30現在

ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>は続伸。同社は11月30日取引終了後、東京農工大学と「カーボンニュートラル社会と林業再生」実現を目指した共同研究を開始したと発表した。早生樹資源の有効活用による「カーボンニュートラル社会と林業再生」実現に関する取り組みに共感したとしており、(1)早生樹を活用した新しい林業の研究、(2)早生樹を活用した国産木質バイオマスエネルギーの安定供給に関する研究、(3)早生樹から得られる有用成分の高度利用に関する研究により、輸入のバイオマス燃料によらない、国産木質バイオマスエネルギーの安定供給への貢献など、「脱炭素社会に貢献する新しい林業」の有り様を確立するとしている。

■ツルハホールディングス <3391>  12,190円  -610 円 (-4.8%)  11:30現在  東証1部 下落率9位

ツルハホールディングス<3391>は6日続落している。11月30日の取引終了後に発表した11月度の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比2.3%減となったことが嫌気されている。既存店客単価は同1.9%増と引き続き伸長したものの、既存店客数が同4.1%減と落ち込んだことが響いた。なお、全店売上高は同5.2%増だった。

■マネーフォワード <3994>  7,500円  -320 円 (-4.1%)  11:30現在

マネーフォワード<3994>は続落している。11月30日の取引終了後、21年11月期の連結経常損益が11億7500万円~15億7500万円の赤字(前期は25億3800万円の赤字)になりそうだと発表。前回予想の8億6100万円~12億6100万円の赤字から下方修正となり、これが嫌気されている。8月に実施した海外募集による新株発行に伴う株式交付費3億1400万円の計上に加えて、第4四半期に好調な「マネーフォワードクラウド」への広告宣伝費を増やしたことが響いた。あわせて、社内向けAIチャットボットを開発するHiTTOの株式を取得し完全子会社化すると発表している。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,928円  -102 円 (-1.7%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>がフシ目の6000円大台を割り込み、5900円台で売り買いを交錯させている。新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大による世界経済への影響が懸念される一方、前日のパウエルFRB議長の上院銀行委員会での議会証言でインフレは一時的との見方を事実上撤回しテーパリングを加速させることを示唆したことから、NYダウやナスダック総合指数などの主要株指数は揃って大幅反落となった。NYダウと比較して相対的に強さを発揮していたナスダック指数だが、目先25日移動平均線から下放れるリスクが意識されている。ソフトバンクGは米国ハイテク株への投資を積極的に行っていることから、含み益減少に対する懸念が株価にネガティブに働く。また、同社が出資する中国電子商取引大手のアリババ集団<BABA>の株価の下げ止まらない状況で、2017年6月以来約4年半ぶり安値圏に沈んでおり、これも逆風材料となっている。ただ、同社は最大1兆円規模の自社株買いを発表していることもあり、それを見込んで押し目を拾う動きも観測される。

■パソナグループ <2168>  3,490円  -55 円 (-1.6%)  11:30現在

パソナグループ<2168>は反落。11月30日の取引終了後、22年5月期第2四半期累計(6~11月)の連結業績予想について、売上高を1710億円から1800億円(前年同期比9.2%増)へ、営業利益を85億円から120億円(同11.1%増)へ、純利益を35億円から45億円(同5.2%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。企業及びパブリックセクターなどからのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス需要の獲得や、継続して回復している新規人材需要を背景にエキスパート(人材派遣)事業などが順調に推移していることが要因。なお、通期業績予想は、売上高3500億円(前期比4.6%増)、営業利益200億円(同0.3%増)、純利益75億円(同10.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■ビーブレイクシステムズ <3986>  1,960円  +400 円 (+25.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

ビーブレイクシステムズ<3986>はストップ高カイ気配。同社は11月30日、クラウドERP(統合基幹業務システム)である「MA-EYES」の経費管理機能と、エヌ・ティ・ティ・データ・ビジネスブレインズ(東京都港区)の電子帳簿保存法対応クラウドサービス「ClimberCloud」を連携させ、電子帳簿保存法対応ソリューションとして提供を開始すると発表しており、好感されている。22年1月から改正電子帳簿保存法が施行されるにあたり、紙文書の電子化が急速に普及することが予想されている。これに対応するため、以前より販売していた「ClimberCloud」と「MA-EYES」の連携をより強化することによって、経費管理における電子帳簿保存法に対応した連携ソリューションとして提供、販売するとしている。

■日本精線 <5659>  5,080円  +705 円 (+16.1%) ストップ高買い気配   11:30現在

日本精線<5659>はカイ気配。大同特殊鋼<5471>は11月30日の取引終了後、日精線に対してTOBを実施すると発表した。TOB価格を1株5300円としており、日精線株はこの価格を意識した動きとなっているようだ。大同特鋼は現在、日精線株の42.91%を所有しており、今回のTOBで最大51%まで引き上げる。買い付け予定数は49万6600株(下限44万1400株、上限49万6600株)で、買い付け期間は12月1日から2022年1月18日まで。なお、TOB成立後も日精線の上場は維持される見通し。

●ストップ高銘柄

宇徳 <9358>  616円  +100 円 (+19.4%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

FRONTEO <2158>  2,900円  -700 円 (-19.4%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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