前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年12月9日 5時30分

■フェローテク <6890>  3,735円 (+95円、+2.6%)

フェローテックホールディングス <6890> [JQ]が続伸。前日7日のニューヨーク市場で、半導体株が上昇したことが追い風となっている。特に、きょう同社株は11月22日に発表した公募増資の受渡日を迎えた。発行価格は今月1日に3667円で決まっているが、この日は一時3795円まで上昇。受渡日の利益確定の売りをこなし上昇している。公募増資が一巡したことから、今後の需給改善期待も膨らんでいる。

■村田製 <6981>  8,725円 (+209円、+2.5%)

村田製作所 <6981> 、太陽誘電 <6976> 、京セラ <6971> 、TDK <6762> 、ローム <6963> など大手電子部品メーカーが揃って買われた。前日7日の米国株市場ではアナリストの目標株価引き上げを好感したアップル <AAPL> が物色人気を集め全体相場を牽引、同社株は12月1日に上ヒゲでつけた高値を陽線で上回り上場来高値に買われた。アップルの有力サプライヤーである日本の大手電子部品メーカーもこの流れを受け、海外機関投資家などの買いを呼び込み上値を指向している。

■GMO-GS <3788>  4,230円 (+90円、+2.2%)

GMOグローバルサイン・ホールディングス <3788> が続伸。8日午前11時ごろ、東急リバブル(東京都渋谷区)と業務提携し、 マイナンバーカードを利用した本人認証による不動産売買契約の電子署名実用化に向けて、利用方法や利用シーンなどの研究開発を開始すると発表しており、これが好材料視された。不動産売買契約においてマイナンバーカード認証による電子署名が実用化されることで、不動産売り主・買い主・仲介業者のコストや手間が改善されることに加え、これまで以上に高い信頼性の本人確認を実現でき、取引の信頼性向上を図ることができるようになるという。なお、不動産売買契約におけるマイナンバーカード認証による電子署名実用化に向けた取り組みは日本初となるとしている。

■Sansan <4443>  2,743円 (+56円、+2.1%)

Sansan <4443> が続伸。同社は8日午前11時に、技術本部研究開発部SocSci Groupに在籍する3人と、ジョンズホプキンス大学のAngelo Mele准教授の共著論文が、「2021 EUROPEAN WINTER MEETING OF THE ECONOMETRIC SOCIETY」に採択されたと発表した。口頭発表は日本時間14日0時からの予定。「Econometric Society」は経済理論を統計学や数学との関連において発展させるための国際的な学会。同社では経済学のネットワーク分野における第一人者であるAngelo Mele准教授とビジネスの出会いのメカニズムを解明するプロジェクトに取り組んでおり、今回採択された共著論文「A Structural Model of Business Card Exchange Networks」は、ビジネスネットワークはどのように生まれるかという問いを設定し、ネットワーク形成モデルを提案、推定しているとした。

■ソニーグループ <6758>  14,270円 (+285円、+2.0%)

ソニーグループ <6758> が続伸、上げ幅こそ限定的だが、1万4000円に位置する25日移動平均線をマドを開けて上回りトレンド転換を示唆している。同社株は海外投資家からの注目度も高く、継続的な実需買いが観測されており、日経平均が波乱展開を強いられた11月下旬から12月にかけても相対的に底堅い値動きで、チャートに崩れがみられなかった。TSMC <TSM> の日本での半導体工場建設で連携していることや、「スマートフォンの多眼化や自動運転車の普及局面を前に、世界シェアの約半分を占めるCMOSイメージセンサーへの評価が高い」(中堅証券ストラテジスト)という。

■塩野義製薬 <4507>  7,693円 (+143円、+1.9%)

塩野義製薬 <4507> が続伸。同社は7日取引終了後、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の下水疫学調査における変異解析サービスを開始したと発表した。同社は自治体の下水処理場への流入下水を対象とした「SARS-CoV-2」の定量的測定サービスを6月から行っている。今回開始した変異解析サービスでは定量的測定に加えて、下水中にどのような変異株が含まれているのかを検出することで、対象地域における変異株の発生や蔓延状況の把握に貢献する。アルファ株、デルタ株など既存の変異株に加え、オミクロン株についても検出可能な技術として開発しているとした。

■日経レバ <1570>  15,730円 (+290円、+1.9%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が後場一段高で1万5700円台まで上値を切り上げてきた。きょうは前日7日の欧米株市場で主要株指数が大きく水準を切り上げたことを受け東京市場でもリスク選好の流れが継続、指数寄与度の高い値がさ株中心に買いが入り、日経平均は後場一段高で400円を超える上昇を示した。日経平均株価にリンクしたETFで価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されている日経レバもこれに連動して上値指向を強めている。ここ信用買い残が再び増勢基調を強め、直近データ(12月3日現在)で1000万株を超えている。これは日経平均の下げ局面で個人投資家の逆張りが活発だったことを物語っている。

■フリー <4478>  6,580円 (+120円、+1.9%)

フリー <4478> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は7日、同社株のレーティングを「アンダーウエイト」から「ニュートラル」に引き上げた。目標株価は6800円から7000円に見直した。株価の下落により、同社株の今後のパフォーマンスは相対的に中位になるとみて、レーティングを見直した。22年6月期第1四半期(7-9月)決算と、その後の株価動向から、株価は概ね適正水準のフェアバリューにあるとみている。

■ワタミ <7522>  915円 (+12円、+1.3%)

ワタミ <7522> は続伸。同社は7日午後1時に、すし事業に参入すると発表した。外食事業における新ブランドとして「すしの和」を展開するとし、1号店として東京都江東区に9日、「すしの和 錦糸町南口駅前店」をオープンする。

■東洋水産 <2875>  4,710円 (+55円、+1.2%)

東洋水産 <2875> が続伸。同社は7日、22年4月1日納品分から、「マルちゃん 生めん・具材類」の価格を値上げすると発表しており、これが好材料視された。焼そば3人前各種や生ラーメン3人前各種など生めん類を6~13%、天ぷら各種など具材類を9~11%それぞれ引き上げる。原材料費の上昇に加えて、物流費・包材費・燃料費などが高騰しており、今後もこうした状況が続くと予想されることが要因としている。

■そーせいグループ <4565>  2,030円 (+22円、+1.1%)

そーせいグループ <4565> が続伸。同社は7日取引終了後、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などが立ち上げた新型コロナウイルス感染症の治療推進プロジェクトである「アクセラレーター」を通じて、ウェルカム財団から助成金を受領したと発表した。ウェルカム財団は、すべての人が直面している喫緊の健康課題を解決するための科学振興を支援している組織。この資金は新型コロナの治療を目的に、SARS-CoV-2(新型コロナの原因であるウイルス)の複製に必須な酵素であるSARS-CoV-2メインプロテアーゼ(Mpro)を標的とする、そーせいの新規かつ低分子の経口抗ウイルス薬候補の前臨床開発を進めるために活用される。そーせいではウェルカム財団からの資金を活用して、薬剤候補のうち最も前進している「SH-879」及びその他の候補化合物の前臨床試験による開発を加速させ、投与方法の利便性が高く、かつ他の抗ウイルス剤との併用の必要がない単一の臨床開発候補物質の選定を目指すとしている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.