注目銘柄ダイジェスト(前場):JMC、大塚商会、ウェルスナビなど
コニカミノルタ<4902>:464円(-12円)
大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は86億円の赤字で、市場予想は50億円程度下振れている。通期予想は、売上高予想は引き上げているものの、営業損益は120億円の黒字予想を据え置き。オフィス複写機などは下方修正も、商業印刷が上振れるもよう。第3四半期累計では102億円の赤字であり、通期計画達成のハードルは一段と高まったとの見方が優勢のようだ。
カルビー<2229>:2369円(-160円)
大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は76億円で前年同期比14.1%減益となり、市場予想を10億円程度下振れている。また、通期予想は従来の280億円から255億円、前期比5.8%減に下方修正、一転減益見通しとしている。パーム油を中心とする原材料費の高騰が響く形のようだ。材料費上昇の影響は来年度にも継続するとみられるが、製品値上げによる吸収効果などは限定的との見方も強いようだ。
大塚商会<4768>:4160円(-525円)
大幅反落。前日に21年12月期の決算を発表、営業利益は558億円で前期比0.9%減益となり、従来予想の593億円を下回る着地に。第4四半期はGIGAスクール関連の特需が剥落したほか、コロナ影響が営業面などで響いたことが下振れにつながっているもよう。22年12月期は536億円で同4.0%減益の見通し。販管費増加などを想定だが、想定外の減益ガイダンスをネガティブ視する動き優勢に。市場予想を100億円程度下回る水準でもある。
村田製<6981>:8674円(-187円)
もみ合い。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1139億円で前年同期比5.1%増益、市場予想を100億円超上回る水準での着地に。通期予想は従来の3650億円から4100億円、前期比30.9%増に上方修正している。想定よりも製品値下がりの影響が限定的にとどまっているもよう。ただ、修正後の1-3月期計画は740億円程度の水準であり、目先の収益ピークアウト懸念などが上値を抑える形にも。
キーエンス<6861>:62800円(+3390円)
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1050億円で前年同期比47.7%増益、市場予想は50億円程度上回る。幅広い地域で売上は高水準を継続する形になっている。部材不足の影響も出ているもようだが、基本的に即日出荷体制は続いているようだ。部材価格高騰の中で粗利益率も高水準を継続。決算数値に大きなサプライズはないものの、部材不足の影響で業績下方修正のオムロンなどとの比較で安心感強まる状況に。
ウェルスナビ<7342>:1758円(+110円)
大幅に3日続伸。英投資会社のクープランド・カーディフ・アセット・マネジメントが保有株数を534万0600株に増やしたと発表し、買い材料視されている。議決権所有割合は9.61%から11.38%に上昇した。大量保有報告書(変更報告書)によると、投資目的は投資一任契約に基づく純投資。1月中旬から下旬にかけて市場内で断続的に取得している。報告義務発生日は1月25日。
JMC<5704>:661円(+81円)
大幅に続伸。21年12月期の営業損益を従来予想の0.26億円の黒字から1.02億円の黒字(前期実績2.20億円の赤字)に上方修正している。第4四半期に売上高が回復したことに加え、生産コスト低減や経費縮減の効果が表れたため。第3四半期累計(21年1-9月)時点では0.52億円の赤字にとどまっていたことから、見通し上振れはポジティブ・サプライズと受け止められているようだ。
コラボス<3908>:440円(+14円)
大幅に3日続伸。22年3月期の営業利益を従来予想の0.35億円から0.50億円(前期実績1.00億円)に上方修正している。テレマーケティング事業者によるワクチン接種コールセンターの大型公共案件を獲得したほか、在宅勤務の需要拡大で案件規模が拡大したため。また、4万株(0.26億円)を上限とする自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は0.86%。
《ST》