前場に注目すべき3つのポイント~リスク回避から中小型株の好業績銘柄やバリュー株などへの物色に~
14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:リスク回避から中小型株の好業績銘柄やバリュー株などへの物色に
■大日印、22/3上方修正 営業利益630億円←570億円
■前場の注目材料:入国制限来月緩和へ、政府検討、1日上限5000人軸
■リスク回避から中小型株の好業績銘柄やバリュー株などへの物色に
14日の日本株市場は、ギャップダウンで始まった後は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。11日の米国市場ではNYダウが503ドル安だった。2月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったため景気回復懸念が高まったほか、米国政府が早くて今週末にもロシアがウクライナ侵攻に踏み切る可能性を警告したため地政学リスクが高まった。前日には1月消費者物価指数(CPI)が40年ぶり最大の伸びを記録したほか、セントルイス連銀のブラード総裁が3月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅な利上げ支持を表明すると、金利高を嫌った売りが広がり、NYダウは526ドル安だったため、2日間で1000ドルを超える下落となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比770円安の26930円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうであり、指数インパクトの大きい値がさ株が指数を押し下げる格好になるだろう。ただし、3連休だったほか、米CPIへの警戒から積極的にはポジションを取っていないと考えられるため、27000円近辺では押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。
また、楽観視はできないものの、地政学リスクに伴う急落に対しては短期的なものになるとの見方もあることから、急落局面は押し目買いの好機との見方にも繋がりやすいところだろう。とはいえ、今週にもロシアがウクライナに侵攻する可能性があると報じられていることもあり、積極的な上値追いの動きは考えづらく、リスク回避からバリュー株などへの物色にとどまりそうである。
そのほか、本日で決算ピークが通過することから、決算を手掛かりとした個別物色の流れに向かいやすい。好業績ながらインデックスに絡んだ売りに押される銘柄などには、その後の業績を評価した動きに期待。さらに、リスク回避の動きから中小型株の好業績銘柄など、インデックスの影響を受けづらい銘柄への押し目買い意欲も強まる可能性はありそうだ。
■大日印、22/3上方修正 営業利益630億円←570億円
大日印<7912>が発表した第3四半期業績は、営業利益が前年同期比54.1%増の492.58億円だった。あわせて2022年3月期業績予想の修正を発表しており、営業利益を570億円から630億円に上方修正した。オンライン化の普及により、エレクトロニクス分野の営業利益が増加し、前回発表予想を上回る見込みとなった。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27696.08、+116.21)
・米原油先物は上昇(93.10、+3.22)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・海外のコロナ感染沈静化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・入国制限来月緩和へ、政府検討、1日上限5000人軸
・米露首脳が電話会談、「数日中に侵攻」懸念
・マイナンバー関連システム、自治体利用4割どまり
・藤井、最年少5冠、史上4人目、初の王将獲得
・米、対中「多国間連携」、インド太平洋戦略
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・日本銀行、10年国債で指し値オペ実施予定(0.25%で買い入れ金額は無制限)
<海外>
・01:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が欧州議会出席
《ST》