株価指数先物【寄り前コメント】 FOMC通過後のギャップアップは消え、スキャルピング中心の商いに
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26880 +70 (+0.26%) 2日終了後
TOPIX先物 1899.5 +3.5 (+0.18%) 2日終了後
シカゴ日経平均先物 26735 -75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
5日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)は予想通り0.50%の利上げを決定した。警戒されていた0.75%の利上げに対しては慎重な見解を示したことから買い戻しが強まり、4日のNYダウは932ドル高と大幅な上昇となった。ただし、この日は一変、1-3月期の米労働生産性が前期比年率7.5%低下したことでインフレ懸念が再燃。長期金利が約3年半ぶりの水準に上昇したことを受けて売り圧力が強まった。NYダウの下落幅は一時1300ドルを超え、主要な株価指数は前日の上昇部分を消失した。S&P500業種別指数はすべて下落し、自動車・同部品、小売、耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置の下落率は5%を超えた。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、2日の日中大阪比75円安の2万6735円で取引を終えた。2日の日中取引終了後の日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比90高の2万6900円で始まり、直後に2万6650円と下げに転じた。売り一巡後は2万6650円~2万6900円での推移を継続。米国市場の取引開始後には2万6560円まで売られる場面も見られたが、終盤にかけて強含み、一時2万6930円とプラスに転じ、2万6880円で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り先行で始まることになりそうだ。4日のシカゴ先物清算値が2万7420円だったことからFOMC通過後のギャップアップが期待されていただけに、ハシゴを外された格好となったことで様子見ムードが強まろう。もっとも、乱高下に伴う波乱の展開は大型連休によって避けられた格好となったため、下へのバイアスは強まらないと見られる。売り一巡後は5日移動平均線が位置する2万6720円辺りでのこう着となりそうだ。
また、来週は国内では決算発表が集中するため、ポジションを傾けづらい状況になるだろう。ゴールデンウイーク後半で市場参加者も限られていることもあり、スキャルピング中心の商いになりそうである。
なお、VIX指数は31.20に上昇した。2日に36.64まで上昇し、その後は低下傾向が継続し、4日には一時24.94と25.00を下回る場面も見られた。ただし、5日の反発としては25日線水準からの反発であるため、リスクオフムードはそれほど高まる流れにはならないだろう。
株探ニュース