2日の株式相場見通し=売り優勢か、米株安も円安が下支え効果に
2日の東京株式市場は、強弱観対立も売り優勢の展開か。前日の米国株市場では、FRBによる金融引き締め強化に対する警戒感から幅広い銘柄に売りが波及し、NYダウが170ドルあまり下落したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も下値を探る展開となった。注目されていた5月の米ISM製造業景況指数が市場の事前コンセンサスを上回る強い数字となったことで、米経済の強さが確認され、9月以降もFRBによる政策金利の大幅引き上げが続くとの思惑が買いを手控えさせた。米10年債利回りが再び上昇基調を強め、約2週間ぶりに2.9%台半ばまで上昇したことで、市場のセンチメント悪化につながっている。東京市場では前日は欧米株安に流されずに強い動きを示したが、きょうは目先利益確定の売りが優勢となりそうだ。外国為替市場では日米金利差拡大を背景に1ドル=130円台まで急速にドル高・円安が進行しており、これは輸出株セクターにはポジティブ材料となり全体相場を下支えする材料となる。ただし一方では、企業の輸入コスト上昇に対する警戒感も意識されやすい。
1日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比176ドル89セント安の3万2813ドル23セントと続落。ナスダック総合株価指数は同86.931ポイント安の1万1994.460だった。
日程面では、きょうは5月のマネタリーベース、5月の財政資金対民間収支、10年物国債の入札など。海外では4月の豪貿易収支、5月のADP全米雇用リポート、1~3月期米労働生産性指数(改定値)、4月の米製造業受注など。なお、英国市場は休場。