八洲電機---2022年度を新たな三ヵ年のスタートと位置づけ、中期経営計画の最終目標達成を目指す
八洲電機<3153>は7月29日、2023年3月期第1四半期(22年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比25.8%減の89.02億円、営業損失が3.85億円(前年同期は0.42億円の利益)、経常損失が3.56億円(同0.85億円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が2.45億円(同0.79億円の利益)となった。
プラント事業の売上高は前年同期比58.6%減の18.19億円、営業利益は同80.7%減の0.34億円となった。鉄鋼・非鉄分野では、受注は好調に推移したが、市況の改善や設備集約が進む一方、昨年来からの鉄鋼分野における老朽設備更新や生産効率向上を目的とした大型投資案件減少等の影響により、売上高は低調に推移した。石油・化学・ガス分野でも同様に、受注は好調に推移し、設備の維持・管理を目的とした整備案件は計画通り進捗したが、石油分野における国内需要の低迷や老朽設備改修工事等の減少があり、売上高は低調に推移した。
産業・設備事業の売上高は同5.9%減の56.37億円、営業利益は同77.7%減の0.55億円となった。産業機器分野では、半導体不足や原材料高騰の影響はあるものの、設備機械関連セットメーカーの生産量及び国内製造業の設備投資が増加し、売上高は好調に推移した。一般産業分野では、顧客の設備投資が順調に進み、受注は堅調に推移したが、2022年3月期第1四半期に計上された大口案件計上分を補えず、売上高は低調に推移した。空調分野では、設備工事案件は計画通り進捗したが、情報通信分野向け特殊空調や大口空調機納入案件の減少、理化学分野向け特殊空調工事及び製造業向け老朽化更新工事の減少や計画延伸等により、売上高は低調に推移した。
交通事業の売上高は同9.8%減の14.46億円、営業利益は同97.0%減の0.01億円となった。交通分野では、ビジネスや観光需要が回復傾向にあり、「安全」「安心」「快適」を維持拡大させるための投資は進んでいるが、半導体を始めとする原材料不足の影響で納期の延伸が発生し、売上高は低調に推移した。
2023年3月期通期の連結業績予想については、第1四半期連結累計期間の業績は低調に推移したが、例年に比べ、受注残の状況から売上高が特に第4四半期に集中するため、売上高が前期比1.6%増の610.00億円、営業利益が同8.3%増の23.00億円、経常利益が同6.6%増の24.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.8%増の16.00億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》