株価指数先物【寄り前コメント】 NTロングを想定しつつも、AMD下落影響は日経平均型の重荷となる可能性

市況
2022年8月3日 8時18分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 27720 +50 (+0.18%)

TOPIX先物 1931.5 +1.5 (+0.07%)

シカゴ日経平均先物 27745 +75

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

2日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。ペロシ米下院議長が台湾を訪問し、米中間の緊張の高まりを懸念した売りが先行した。また、米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁のほか数名の連邦準備制度理事会(FRB)高官が、インフレ抑制に向けたFRBの取り組みについて、「達成には程遠い」との見解を示したことから、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.75%利上げの可能性が高まり、これを受けた長期金利の上昇も重荷となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、メディアが上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、電気通信サービス、運輸が下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比75円高の2万7745円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比60円安の2万7610円で始まり、2万7580円まで下落幅を広げた。売り一巡後は2万7600円を挟んだ狭いレンジで推移。米国市場の取引開始後にリバウンドの動きを強めプラスに転じると、取引中盤には2万7920円まで買われる場面があった。ただし、終盤にかけて軟化し、2万7720円で取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢で始まることになりそうだ。昨日は米中間の地政学リスクを警戒したロングオンリーのファンドによるポジション解消と見られる先回り的な動きが見られていたため、朝方は買い戻しが意識されそうだ。NYダウは400ドルを超える下落となったものの、ナスダックは小幅な下げにとどまっており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買い戻しにより、日経平均型の底堅さも見られよう。また、前日の130円半ばまで進んだ円高が一服したことも買い戻しに向かわせそうだ。

もっとも、VIX指数は23.93に上昇し、一時上値抵抗線として意識されていた25日移動平均線水準まで上昇する場面も見られた。トレンド自体は低下傾向にあるものの、25.14辺りに位置する25日線を捉えてくる局面ではリスクを取りづらくさせるため、やや警戒しておきたいところだ。そのため、積極的にはポジションを傾けづらい需給状況は変わらず、リスクヘッジを考慮したスプレッド狙いに向かいやすいと考えられる。

ナスダックが小幅な下落にとどまっていたほか、半導体株の一角は買われており、SOX指数も小幅な下げだったこともあり、NTロングが入りやすいだろう。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.33倍に上昇した。52週線を支持線に変えつつあるなか、目先的には6月6日の戻り高値14.42倍辺りを意識させてきそうだ。

なお、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>は日中取引で2.5%超の上昇だったが、取引終了後に発表した決算を受けて、時間外取引では5%を超える下落で推移しており、これが日経平均型の重荷となる可能性は警戒しておきたい。

日経225先物はオプション権利行使価格の2万7500円~2万7875円辺りでの推移を想定する。

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